評/2024年1月25日
「はなびら」と点字をなぞる ああ、これは桜の可能性が大きい
笹井宏之「ひとさらい」
俺が短歌を始めるきっかけになった忌まわしい歌の評を今からしようと思います。暇だから。この歌に出逢ってなければ短歌なんて詠まずに済んでたのにという憎悪と感謝でいっぱいの一首です。
短歌そのものをほとんど知らなかった俺が如何にこの歌に衝撃を受けたか、多分どれだけ言葉を尽くしても語り終えることはないと思う。それでも何かひとつだけ挙げるとしたら、飛躍。俺は未だにこの歌ほど見事な飛躍を知らない。人類