自己紹介 廻るドラム式洗濯機

はじめまして。木野寿彦です。趣味は読書と映画鑑賞です。
今年、ドラム式洗濯機を導入しました。このマシンがあまりに素晴らしかったので、今回はそれを書きます。

もともと僕は洗濯という家事が嫌いでした。洗濯物をネットに入れるのが面倒くさいし、洗濯後にネットから出して干すのも面倒くさいし、そこまでしても雲の機嫌次第で乾いたり乾かなかったり、人生の不条理を煮詰めたような作業だと思っていました。
念願かなってドラム式洗濯機を導入したのですが、これがもう最高です。

まず、デザインが素晴らしい。丸いドアは大きな瞳のようです。実際、ドアには自分の姿が映っていて、見られているなって感じがします。「2001年宇宙の旅」のHAL9000っぽくもあり、未来がうちにやってきたという印象です。

実際に洗濯をすると、それが今まで自分が行っていた作業とまったく違う体験であることが分かりました。
最初に、洗濯物をぽいぽい放り込むのですが、これが楽しい。洗濯で楽しいと感じることがあるなんて、今まで考えたこともありませんでした。
厳密には、小物などはネットに入れないといけないんですが、基本的に放り込むだけ。これだけでわずらわしさがずいぶん消えました。
スイッチを入れると、量を図るために軽く回ります。その時に鳴るキュイーンという音が好きです。優秀な相棒が仕事を始めた感じがします。
洗剤を入れて十秒くらいすると水が流れ始めるんですが、これが小川のせせらぎっぽいんですよ。水の流れにヒーリング効果があるのは本当だなと思います。
そして、いよいよ洗濯が始まります。回転した洗濯物が上から下へとバタンと落ちます。時折水が注入されます。すると、洗濯物が落ちる音が水音を含んできて、だんだん波の音に聞こえてきます。この音、ずっと聞いていられます。ドラム式洗濯機は、海です。

乾燥までしてくれるので、天気を気にしなくてよくなりました。大雨の音を聞きながらふわふわのタオルを頬にあてる時、幸福を感じます。不条理なものに抗い勝利したような気さえします。僕の中の洗濯の概念は完全に書き換えられました。不満だらけの人生でも、ドラム式洗濯機は廻る。それは、毎日のささやかな希望です。

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