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失敗しない家具選びのヒント ~長く使える家具を買いたい時に~

noteを始めた事を知らせた友人に、今回のテーマをリクエストしてもらいました。服や靴と違って家具はいくつも持つものではないし、買い替えにくいので失敗せずに選びたいですよね。

これは当たり前かもしれませんが、服と同じで家具も「これを買えば絶対大丈夫!」というものはありません。体型やパーソナルカラーによって似合う服が違うように、住む部屋や生活スタイルによって「いい家具」は異なります。「いい家具=その人に合う家具」なので、それぞれ違って当たり前。優れた家具デザインで有名なデンマークでは、初任給で椅子を買う人が多いそうです。これ、さすがデザイン大国の習慣だなあと深く納得したのですが。なぜ「初任給で椅子を買う」がコスパの高い投資だと思うのか。少し長くなるので2回に分けて解説します。

まず、家具は大きく3種類に分類できます。

①人体系家具(アルゴノミック家具) 椅子、ソファ、ベッド等の体を直接保持するもの

②準人体系家具(セミアルゴノミック家具) ダイニングテーブル、デスク、リビングテーブル等の建物系家具と①の中間に位置するもの

③建物系家具(収納系家具)  本棚、ワードローブ、箪笥等の収納や間仕切りを目的とした家具

このうち、特に慎重に選ぶべきは①のアルゴノミック家具です。低品質なもの・自分に合わないものを選んでしまうと、ストレスや体の不調が出る事すらあるかです。だからこのグループの家具は、見た目で選んでネット購入、というのはやめましょう!必ず自分で試してから購入するようにして下さい。高級なデザイナー家具だったりすると、購入するのに勇気がいるお値段の事もあると思います。そんな時は、家具のレンタルサービスで同じ家具が見つかれば是非利用してみましょう。短時間店で試した時には気づけない、使い心地の良しあしがはっきり分かるのでおすすめです。

最近はビンテージの北欧家具などがリペアされて販売されている事も多いですが。特に使用頻度の高いものに関しては、あまりおススメできません。アルゴノミック家具は加重によってダメージを受けやすく、不具合が出る事があるからです。カリモク等はビンテージテイストの新品(高品質で修理依頼も可能)を販売しているのですが、長く使う為にはそういったメンテナンス面も考えて選びましょう。カリモクに限らず、ほとんどの老舗メーカーではメンテナンス依頼が可能です。

①のアルゴノミック家具は、②のセミアルゴノミック家具とセットで使われる事が多いです。この2つの家具は微妙な寸法差で大きく使い勝手が変わるので、ペアで使うものはもう片方の寸法も考慮しつつ選びます。例えばデスクとチェアで言うと、デスクの作業面と椅子の座面の間の寸法を(差尺・さじゃく)と言います。この差尺が作業しやすさに大きく影響します。特に海外メーカーの家具を購入する時は、欧米人の体格に合わせてデザインされている事が多いので気を付けましょう。ハイヒールを履いて試したショールームではものすごく座り心地が良かった椅子が、家に届くと座面が高くて落ち着かない、なんて事が起こったりします。日本人の足の短さを痛感して悲しくなるので、気を付けて下さい。

家具選びの時は、アルゴノミック家具のうち使用頻度が高かったり自分が大事にしている時間に使うものにお金&時間をかけましょう。こだわって選んだ愛着ある家具は、家で過ごす時間を幸せなものにしてくれます。

後半では「味が出る家具」の選び方やおススメのメーカー等をご紹介します。


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