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【気持ちの切り替えがうまい人】     読後の思い

著者は本多信一さん.20歳代で癌を患い,死を意識し人生を見なおし,
中小企業診断士,講演・執筆業,無料相談などで活動されている.

表紙には  
心が元気になる8つの「リセットボタン」
「反省人間」がいいとは限らない  と有ります.

読んでみると,著者は内向型人間と定義.外向型人間と対比して人生を送るうえでの考え方を8章44例で取り上げて内向型人間の考え方・所作を説く.

 印象的に言葉としては

◎大きく考えることで,今の悲哀を小さくできる
みずからの肉体で「死ぬ稽古」をしてみることだ.
それによって死を意識することで目の前に起きていることの自身への悲哀感が無くなる.

◎不安に追われるのは逃げようとするからだ
仏法の教えでお釈迦さまが、生きることに伴う苦.愛別離苦,求不得苦,怨憎会苦,五蘊盛苦など挙げ,それが与えられる訳は
苦が与えられることで、人間は生の意味を悟ることが出来るから.
よって見ないよう避けるのではなく,冷静に見つめその原因と対峙することでそれを低減(減らし少なくする)ことも出来ようと…

◎「らしからぬ行動」で気を変える
殻を破ること;時に食わず嫌いで距離を取っていたことでも,自分を実験材料とする視点で,実際に行動することが新たな思いや感覚を得られると述べている.
◎「自信がないけどやる」でいこう
 でも「らしからぬ行動」で気を変えるを言葉を代えて内向型人間に背中を押すように人生のゼロ点に立ってみると自身の存在理由が見えてくる.それが自己否定を無くすことにつながると考えを展開している.非常に同感できるところである.
◎「言葉上手」を望まない
であった言葉では
言葉に礼を貴ぶ著者は「発言を気をつけている人たちと対話すると、気持ちがスーッと落ち着いてくるものだ.」と説明されている.
気になるのは,表面的な礼儀に囚われて本質の会話・議論が置き去りになりそうな時も出てきそうで著者の述べている論理展開には注意も必要かと感じた.
 以上簡単に本著の語録を挙げている.

 学びになるところも多々あったが、
終始、人を二つに分類(内向型と外向型)することで考えを展開して行く上で、その枠にはまらないところも見受けられたような感も有る.著者のごとくある意味悟りの境地に至るには,特に煩悩の塊である若者には幾分困難な作業にも感じる.
 しかし著者はこれまでの相談件数が万を超えていることも中に話されているところも有り救われた人も多数で有ったこととは伺える.十二分に咀嚼しそのエキスを読者自身で抽出することが,人生の深遠に到達させてくれるかと思います.


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