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H a p p a n o U p d a t e s - No.223

2021年がスタートしました。今年もCOVID-19による予断を許さない状況がつづくかもしれません。ただ世界中が同じ一つの困難な問題に取り組む事態になったことで、「地球規模」とか「グローバル」といった言葉が身についたものになり、世界、あるいは地球全体という視野が日常のものとなりました。気候変動以上に切迫したものとして、世界を一つにしている気がします。タイトル写真はトマトに住む葉っぱの坑夫 (南アフリカ/プレトリア)。

野生動物が死を迎えるとき(3
ウィリアム・J・ロング著『School of the Woods』より 
Johan J.Ingles-Le Nobel:写真 だいこくかずえ:訳

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3 動物の死、人間の死
「野生動物の多くは自分の選んだ場所で静かに死ぬ」とロングは言います。「自然は寛容なものであり、厳しく振る舞った場合でも、その死は苦しみや恐怖のないものとして、すべての生きものに授けられる」とも。そして人間も死と敵対したり、「病気を耐え難いものにする発明」を生み出す前は、同様に人間の真実でもあった、と。どうでしょう、これは議論の分かれるところですね。医学の進歩が人間を救ってきたのも事実ですから。ただ死というものをどのように受けとめるか、という点では野生動物の死は参考になるかもしれません。

ピアノとピアニスト⑦
シカゴのブロードキャスター、ブルース・ダフィーが聞く
パウル・バドゥラ=スコダ
だいこくかずえ:訳、Photo from gettyimages

パウル・バドゥラ=スコダ

モーツァルト演奏の大家として知られる、オーストリアのピアニストです。2019年秋にも来日が予定されていましたが、その直前に亡くなりました。91歳でした。このインタビューは60代になった頃のものです。演奏家はどのようにして英語を学ぶのか知りませんが、様々なトピックを楽しく、深く語っています。演奏家としてだけでなく、音楽研究家としても第一線にいた人で、古楽器のコレクターとしても知られています。

今月のピックアップ | Choice of the Month
レプブリカとグラウの交差点
ダニエル・アラルコン 
Painting by Carsten ten Brink(CC BY-NC-ND 2.0)
だいこくかずえ:訳

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旧サイトから毎月一つ、作品を選んで紹介しています。ダニエル・アラルコンは新潮社のクレスト・ブックスから本が出ていたりするので、ご存知の方もいると思います。ちょうど日本語初の出版となる『ロスト・シティ・レディオ』の翻訳が進んでいるとき、葉っぱの坑夫でこの短編小説を公開しました。アラルコンはペルーのリマ出身の1977年生まれ、アメリカ育ち、英語とスペイン語の両方で作品を書き、スペイン語によるRadio Ambulante(NPR)のホストも務めています。
English version: Republica and Grau by Daniel Alarcón

□ 最近思ったこと、考えたこと(happano journal)
01.08/21 葉っぱの坑夫の本のつくり方
01.22/21 食のサステナブルって?

スコットランドのエジンバラ大学から「食のシステム」についての講座の案内が届いたので、受講してみることにしました。食を考えるとき、システムを全体として捉えること、各局面がどのようにリンクしあっているかが大事だそうです。各局面というのは生産から加工、流通、消費、廃棄に至るまでのすべてを指し、たとえば農業労働における人権も重要事項のようです。

トップの写真:leafminer(葉っぱの坑夫)by Scot Nelson(PD)
Web Press 葉っぱの坑夫/エディター大黒和恵/editor@happano.org


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