イベントレポート【サーキュラーエコノミー】「今、考える アフターコロナのサーキュラーエコノミー Vol.2」(2020/06/03)

■概要:「今、考える アフターコロナのサーキュラーエコノミー Vol.2」

主催:ニューロマジック

内容:下記引用

https://peatix.com/event/1498322

コロナウィルスによって、世界は全く予期していなかった事態になりました。図らずも世界中で人間の活動が制限された結果、環境への負荷は軽減され、大気汚染が軽減されたり、水質が改善されるという事態も見られるようになってきました。そこでサーキュラーエコノミー先進国である、オランダから、サステイナブルな社会作りを専門とするエージェンシーのExcept Integrated Sustainabilityのディレクター Tom Bosschaert 氏にオランダでの事例や、サステイナブルでレジリエンスのある社会作りについてお話いただきます。

登壇者:【吉田 和充 氏】
(Creative Business Development/Branding Designer/Creative Director/Neuromagic Amsterdam)

慶應義塾大学卒業後、博報堂入社。
CMプランナー/ディレクターとして、40社、400本以上のCM制作を担当。ACCグランプリ、コピー賞などを獲得。2016年、子どものクリエイティブな教育環境を重視してオランダへ移住。2017年、Neuromagic Amsterdam BV CEOに就任。広報広告全般からマーケティング、企業の成長戦略策定、ブランディング、新規事業立ち上げ、新商品開発、Web制作、サービスデザイン、海外進出などクリエイティブ業務全般を担当。

【Tom Bosschaert 氏】
Except Integrated Sustainability ディレクター:オランダにて、サステイナブルな社会作りを専門とするエージェンシーExcept Integrated Sustainabilityの創設者兼ディレクター。科学、ビジネス、デザイン、コミュニケーションを組み合わせることによって、社会の課題に対する体系的な解決策を見つけることに尽力し、2014年、全国紙Trouwによってオランダで最も影響力のある持続可能性専門家38に選出。オランダの持続可能な不動産賞でも21位にランクされる。

■内容:

(吉田氏の話)

【前提】:サステイナブルでレジリエンスのある社会作りとは

・世界:転んだ時のリカバリーシステムがないまま来ていた。KPI/効率主義/利益追求主義できた。これからはそうはいかない。
・欧州:サステナブル、グリーンリカバリーのシステムを徹底していこうとしている:コロナ前の元の世界に戻らない前提。サーキュラーエコノミー、サステナブルエコノミーシステムを作る覚悟。

=地球から資源、消費、廃棄のサイクルで、廃棄であっても別の原料にして再利用、それを新たな価値を見出し経済を回す。リサイクル、リユースは、新たな価値を見出し経済とマネーを生み出していく。      

・世界がどのくらいサーキュラーなのか:写真:オランダ経済は24.5%がサーキュラーエコノミー、現在世界は8.6%。2050年までにサーキュラー経済となることが政府の目標達成で必要。

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(Tom Bosschaert 氏の話)

■会社概要;サステナビリティ土台を作る会社、プロジェクトを長期間で担当、20年以上、15名活動。オランダ・ユトレヒトで活動。事業は幅広く、街づくり、交通機関、食料生産、政策、分析ツール、国全体。

■世界の問題:気候変動⇔生物多様性 など下記の図のように連鎖。

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■プロジェクト:

①San Francisco Transbay Center(2005-2017):初期の大規模サステナブルプロジェクト、雨水貯水、水フィルターしてよりよい環境を作る。同時に不動産価値を改めて利益を作る。ビジネスモデル:

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②オランダの貿易センター:「触媒ビル」(2014-2016)

水、エネルギー食、廃棄などがサーキュラーに。ビル自給自足、近隣ビルでも展開。廃棄に関連。再生して戻す。触媒作用で浄化する。

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■戦略メソッド:サーキュラーエコノミー、デザインシンキング、バイオミミカリーなど

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■段階:サステナビリティとは

:Resilience×Autonomy× Harmony(人の摩擦を防ぐ)

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■オランダのサーキュラーエコノミー事情:

オランダのサーキュラーエコノミーの会社で、アドバンストな会社はそれでもまだ多くないが、Tomの会社は100%サーキュラーすべてで対応。こういったプロジェクトはオランダ国内の5-10%、その中の30%位はエネルギーニュートラルで対応(排出とエネルギー使用をゼロにする点、オランダでは来年決定方向)。今年決定した動きは、建築材料を登録・再利用。これは3Dデータで保存しリユースすることを目指すような内容。

■感想/今後に活用する点:

・サーキュラーエコノミーの概念やしくみの理解には至りにかったが、イメージはできたのと、オランダの20年以上活動している有力な会社で、社会・世界を変えようとしていること、これが世界に伝播していることは理解できた。またこの流れが、大規模プロジェクトの建築建設ですでに先を見通して活用されていることを知った。もう理想の世界ではないことを実感。

・オランダが強いサーキュラーエコノミーだが、それでもまだ数字としては目標値を掲げるものの達成を目指している段階。国政府からの大規模支援と強制力があって、法律や取り組みで具体化している点は世界のどこよりも先駆けてリードするスピード感をもっていると感じた。

・サーキュラーエコノミーのより「経済に活かせる」(金になるという)点をもう少し仕組みで理解できるよう勉強してみようと思う。環境によいということは前提だが、企業活動視点からすると、それがベネフィットになるという説得力の部分を理解したい。

■サーキュラーエコノミー参考資料

https://www.accenture.com/jp-ja/insight-creating-advantage-circular-economy


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