見出し画像

充実した家電を処分して、モノを持たない暮らしを試してみた

こんにちは、寿司と乗馬が趣味の男です。
2022年6月に、都内での引っ越しと同時に冷蔵庫を含む家電を大量処分してみました。一人暮らしです。
かなり思い切ってやってみたので、その背景や心境の変化を綴ってみます。

はじめに

  • お仕事

    • 職場は御茶ノ水

    • IT系で基本在宅勤務

  • 2022年6月以前の住居の様子

    • 足立区(職場から電車で30分程度)

    • 家賃は共益費込みで6万円台

    • 食洗機や浴室乾燥機など、生活家電が充実

    • スマートスピーカーをフル活用

  • 2022年7月以降の住居の様子

    • 文京区(職場から徒歩15分程度)

    • 洗濯機置き場がない

    • 家賃と共益費で8万円台

    • コインランドリー併設

  • 注意点

    • ミニマリストになりたいとは思っていないです。

背景

学生時代から一人暮らしをしていた私は、2022年には一人暮らし歴7年目に差し掛かかりました。生活ノウハウは十分貯まっており、元々ガジェット好きな性格なので、家電やスマートデバイスなどが充実しており不自由ない暮らしができていました。
ところが、初めは暮らしを工夫で便利にしていくこと自体が楽しかったのですが、気づけば生活に張り合いがないと感じるようになりました。何でも機械がやってくれるようになったからでしょうか?
ある時学生の頃を思い出すと、常にお金がなく何も持っていないあの頃の方が意欲的に生きていたことに気づきました。皮肉にも、充実した家電たちが、人生から充実感を削いでいたのです。
当時たまたまコンパクトシティ構想や資源問題への関心も高まっていたのもあり、家電や電気を極力使わない暮らしを試してみようと思いました。

家探しの条件

  • 仕事は会社で済ます前提で、職場から徒歩圏内

  • Wi-Fiは通さず、Wi-Fiを使いたいときはデザリング→結局通すことになる(後述)

  • スーパーが近くにある(冷蔵庫がない分重要)

  • フローリング(掃除機を使いたくないため)

  • 洗濯機を置かない分家賃が安い

  • 洗濯物は干せなくていい(室内で干す前提)

  • エアコンは付いていてほしい

  • IHコンロ(持ち運べるIHコンロを持っていたので、コンロ自体なくてもいい)

処分したモノ(売ったり捨てたり譲ったり)

  • 冷蔵庫

  • 洗濯機

  • 電子レンジ

  • 炊飯器

  • テレビ →買い直してはいないけど、欲しくなる(後述)

  • 掃除機

  • 空気清浄機

  • シュレッダー

  • プリンター

  • IHコンロ(引っ越し先についていたため)

  • ゲーム機(Wii Uなど)

  • 自転車

引っ越し後に買い足したモノ

  • ニンテンドースイッチ(友人とゲームするため)

  • Wi-Fi(オンラインゲームをするため)

  • 高速脱水機 →段々脱水がめんどくさくなり使わなくなる。自然乾燥に任せるように。

モノを減らしまくった結果、乗用車1台で引っ越しできました
荷物が少ない

発見

💡近くにスーパーがあれば、冷蔵庫と電子レンジが無くても十分生活できる

冷蔵庫で保存できないため、食料は食べる分だけ買い、必要以上に買わなくなりました。また、ナッツやフルーツ、アボカドなどの調理なしで食べられるものの消費量が増え、ジュースを買わないようになり、飲み物はほぼ水しか飲まなくなりました。
健康意識が高い方ではないと思っているのですが、料理がめんどくさくて生で食べられるものを選んだ結果、そうなったんですよね。

ある日の朝ごはん
いただきもののカリフラワーと柿
(なんて美容に良さそうな)

😔作り置きはフライパンで温め直せるものに限られるため、料理の幅は減った

料理する回数も種類も減ったと思います。料理が趣味の方にとってはつまらない生活かも。

外食の回数も増えたのですが、これは冷蔵庫がないからというより人付き合いが増えたことの方が主な理由だと思います。

💡引っ越してから初めに追加したモノは、Wi-Fiだった

引っ越してから3ヶ月たったある日、友人とオンラインゲームがしたかったので通すことにしました。安定したWi-Fiがあるとものすごく快適で、通した日から外出時間がグッと減りました。
職場から家が近いのでしばらく毎日出勤していましたが、個人でできるタスクは家の方が集中できることに気づき、徒歩15分で会社に着くのに結局在宅勤務をしています。ただし面着の会議は必要だと思うので、職場から家が近いことはやはりメリットに感じます。

💡買い直してないけどテレビは欲しい

NHK受信料が高いので買うまでに至っていませんが、今欲しい家電はテレビです。テレビを捨ててみて、テレビのいいところは自分の興味外の情報が勝手に入ってくることだと気づきました。インターネットで得られる情報はどうしても自分に最適化されがちなので、興味外の情報がノイズ的に入ってこないと、視野が狭く世間知らずな人になっていく怖さがあります。

💡エアコンは必要

電気を使いたくなさすぎてエアコン使わないチャレンジをしてみたのですが、使わないと夜が寒さや暑さで寝苦しかったです。

💡自分の場合、捨てた家電はテレビ以外ほとんど不要だった

家電がない分、ない中でどうするかを考えるようになりました。
例えば、

  • プリンターはコンビニのネットワークプリントで済ます

  • そもそもできるだけ紙を増やさず、電子で完結する

  • 冷蔵庫がない分食料を必要な分だけ買う

  • 掃除機がない分クイックルワイパーで掃除しやすい家具配置にする

💡出費の合計は以前とあまり変わらないか、少し高くなったくらい

都心に近づいたので、まず家賃が増えました。電気代は下がり、冬場の電気代が10000円台から4000円台に下がりました。秋であれば2000円台の月も。しかし外食が増えたため、体感的には結果的にあまり変わっていないか、少し高くなった感覚です。

💡シェアサイクルめちゃ便利

自転車を捨ててシェアサイクルユーザーになると、電動アシスト自転車でどこへでもいけるような感覚に陥りました。ちょっとした移動なら十分ですね。これまでは自転車を保有していたので、空気を入れたり油を刺したりという手間ががかかっていましたが、それから解放されて気分がいいです。

💡ぶっちゃけ友人といれば、それだけで充実する

かけがえのないものとは、友人なのかもしれない。

Wi-Fiさえあればゲーム空間で集まれる
ポケモンの世界でも自撮りができる世の中

心境の変化

💡以前より不便だけど、その分あらゆることへの意欲が戻ってきた

引っ越し前より確実に意欲的になったと思います。「食洗機があったら便利なのにな〜」のような、欲望が生まれる余白をつくったことが良かったのかも。

💡いつでも引っ越しできる状態なので、身軽な気持ちになった

今はクルマ一台あれば引っ越しできてしまう状態です。いつでもどこでもいけると思えるからか、やってみようのハードルが低くなった感覚になりました。
追記:2023年に諸事情でもう一度引越しをしましたが、レンタカー1台で簡単に終わりました。

🧐”電気を節約してる自分かっこいい”という自己満足ができた。 ただしそれは生活に余裕があるから?

極端な環境主張をするつもりはありませんが、冷蔵庫を自分一人のために動かすことをやめたり、環境に配慮した製品を使っていること自体がかっこいいと思えています。ファッションでも、オールバーズやパタゴニアの製品を長く使おうという気持ちになりました。
自分がそう変化してわかったことは、環境配慮の意識は生活や気持ちに余裕があるからこそできているということです。余裕がなかった頃のことを考えると、目の前の生活が苦しい時に環境のことなんて考えていられないし、追い詰められているときには自分以外のことに目が行かないな、と思ってしまいますね。
環境意識をお金持ちの嗜みにとどまらせないためには、人々の生活が豊かになる施策や、人々がある程度欲望のままに生きていても資源が循環する仕組みを同時に考えていくことが重要なのかなと思いました。


最後に

”家電を選ぶ” ”食べるものを選ぶ” そんなことができる時点ですごく恵まれているはずなのに、モノを減らした方が幸せになれただなんて不思議ですね。モノは人を幸せにするために作られているんですけどね。

今回の”やってみた”は、男性が東京で一人暮らしをするからだからできることで、誰かと一緒に住んでいらっしゃる場合はまた別の話だろうなと思います。
同居者がいる方で生活スタイルを変えたい場合は、同居者によく相談して、お互いに合わせる努力をきちんとした方がいいと思いますよ。(同じことをやってみたい人はあまりいないと思いますが、念のため。)

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?