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「すごい泣いてるとき、心の中は冷めてたりするんだよね」の話 byとけいまわり

次女がわあわあ泣いて止まらない。

「疲れてお腹空いてんじゃない?」と長女が言うのでうどん屋に連れて行ったら、キツネうどんで泣き止んだ。末っ子が塩豚丼を頼んで「からいから食べられない」とか言って私の親子丼と交換させられた。お昼前から「親子丼…親子丼…」って思ってたので、ぐぬぬ…と思いながらも親レベルを一つあげた。

後で次女と二人になり、私恒例の「すっごい泣いてるとき、どんな感じだったかインタビュー」をした。私は元心理系の人で、すっごい泣いている子どもの頭の中に興味があるのだ。

次女「まあねえ、すっごい泣いてるとき、『ああ〜、すっごい泣いてるの止まんないなあ〜』って、実は結構冷めてんだよね」

私「ああ、わかるわかる。もう一人の自分が後ろから見てる感じ」

次女「そうそう、止まんないなぁ〜、困ったなあ〜って感じ。何で泣いてたんだっけとかはぶっ飛んでるんよね」

私「そういう時ってさ、抱きしめて欲しい感じ?そっとしておいて欲しい感じ?」

次女「う〜ん、それはどっちかなあ〜…。タイミングによるなあ。とりあえず、『いつまで泣いてるの』とか『何で泣いてるの』とか、そういうのは言わないで欲しい。こっちも泣き止みたくて必死なんよね」

私「そりゃそうだよね」

次女「とりあえずこっちも『必死になって泣き止もうとしているタイム』だからさ、ごちゃごちゃ言われても何にも頭に入らなくて、ただただ、『いーっ!』ってなるよね」

私「わかるわかる。『ちょっと黙ってて!いいーっ!』ってなるねw」

その夜、今度は長女がお風呂場で号泣した。私が後からお風呂場に入ると、嗚咽混じりに泣いていた。もしかして、頭の中は冷静なんかな〜と思って、長女を膝に乗せてしばらくぼんやりとお風呂用のテレビのクイズ番組を見ていた。「あ〜、当たったわ〜!」とか一人で言ってたら、そのうち長女が泣き止んだ。

落ち着いてきた所で、「悲しい物質が脳内でバンバン出てくる感じだった?」と聞いた。

長女「そんな感じだった。もう、自分では止められないんだよね。泣くきっかけは大した事ないんだけど、泣けば泣くほど脳みそが興奮してきてわあー!!!ってなる」

私「なるほど〜。いや、次女ちゃん昼間泣いたじゃない。それで、頭の中はどうだった?って聞いたら、『結構、冷めてたよ』って言うから、長女ちゃんも実は冷めてたかな〜って思って」

長女「うん、冷めてたね〜」

私「今日1日すごい遊んだじゃない。お腹減ったとか、疲れたとか、眠いとかの土台があるときに、ちょっとした事がきっかけでスイッチが入っちゃう事がある。そういう時って結構、頭の中は冷静なんかなと思って」

長女「ああ、そうかも。だから『そんな事で泣いて…』とかは言わないでほしいかな。泣くのヒートアップしちゃうから」

私「だよね〜でも、こっちも疲れてると、『こんな事で泣いて…勘弁してよ〜』って思っちゃうんだよね。それで悪循環になるんだろうね」

長女「そうそう、ちょっと休むとか、お菓子食べるとか、簡単なきっかけで泣き止んだりする時ある。脳がリセットする感じ。『よくわかんないけど泣いちゃう時あるよね』ってお互い知っておくのがいいと思う」

私「そうだねえ、シンプルに『ああ〜、もう疲れたんだよ、わあ〜ん!』って時、大人でもあるもんねえ」




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