年下彼氏と迎えた2年記念日。来年は。 

 こんにちは。大人になったな~と思う瞬間があります。バイキングでどこでも同じような唐揚げとかハンバーグとかをとらなくなったことです。食べきれないのにお寿司を10貫も持ってこなくなったことです。朝食バイキングでジューシーなウインナーをとらなくなったことです。揚げ物を食べずにお刺身と上手い野菜を食べるようになったことです。大人ですね。

 はのとです。初めまして。


 思い返せば2年と少し前。なんだか最近懐いているなと感じていた大学の部活の後輩。


 自分はわりと人の面倒を見てしまうタイプだから、長女っぽい性格だから、付き合うなら年上の人がいい。恋人くらいからは甘やかされたい。そんなふうに思っていたはずなのに、次に付き合った人は年下でした。初めての年下の恋人。

 今までずっと、お付き合いの先には必ず結婚があると思っていた私。大学生のお付き合いでもそう。それは別に間違いではないと思うけど、そう思っていたせいで「結婚結婚」と焦りながら恋愛をしていました。だから失敗することもあったりしてね。

 だから、次にお付き合いする人は、結婚とか一旦忘れて、結婚したいし結婚願望はめっちゃ強いけど、その欲は一旦捨てて、軽い気持ちで付き合ってみようと思っていたのです。そんなところに現れた、私のことが好きな人。その人の熱烈ビームに振り向いて、お付き合いをスタートさせました。


 だからさ、当時は2年後もこうして一緒にいるなんて思ってなかった。人生何が起こるか分かりません。案外考えなしに色々やった方がいいのかも。考えすぎも良くないのかも。

 付き合った当初は、本当に人懐っこい可愛い後輩で、末っ子を絵に描いたような印象でした。3人きょうだいの末っ子だから、そして私は長女だから、性格的な相性は抜群。居心地も良くて、あ〜なんかいいかも〜、とふんわり思っていたのを覚えています。

 当時はまだ私も大学生で、恋人は私も所属していた軽音学部で部長をしていました。だからずっと近くで活動できていて、それが楽しくて。特別デートをすることはあまりなかったけど、同じ空間で、みんなと一緒に笑っていられる空間が好きでした。みんなの中にいるときは、お互いに恋人の空気感を出さずにそれぞれの居場所にいて、それが時々交わって。

 それが1年目の思い出。まだまだピュアで、付き合いたての感じ。だけど、私にとっては「ドキドキ」という期間はすごく少なくて、すぐに「落ち着く」とか「安心」とかに変わっていきました。その感覚が新鮮で。この人はもしかしたら今までの人と違うのかもしれない、なんて思ってた。


 そして昨年の夏に迎えた2年記念日。私が社会人1年目、恋人は大学4年生。とにかく時間が合わなくて、一ヶ月に一回しか会えないということもたまにあったな。基本を二週間に一回のペースでいて、それが私にとっても心地よい感覚でした。でも一ヶ月はちょっと長いよね。遠距離でもないのに。

 でも、私は教員だったので休日に部活の何かがあったりすると会えないし、忙しい時期は休みたいし、相手は大学生活最後の1年でやりたいことがたくあんあるから私にだけ時間を割いていられないし、私もそうしないで大学生活を目一杯楽しんでほしいしと思っていたし。

 色んな価値観とか自分のやりたいこととか大事にしたいこととか、そういうのを結構考えた1年だったな〜と思います。恋人の就職が決まったときも、どうもその会社が好きになれなくて、それは今もそうだけど、相手の人生を自分の人生に重ねることが増えたなと思います。

 だからと言ってぶつかることはなく、お互いに無理のない範囲でお互いに時間を使って、それ以外の時間もそれぞれが別々に充実した時間を過ごせて、依存せずに自立したお付き合いができているのかなと思ったりもしました。たぶん。


 そして3年目に突入。2年記念日は仕事で一緒には過ごせなかったけど、その直前に旅行に行きました。昨年も旅行行った。めっちゃいそいそと観光する元気旅。でも今年は違います。そこそこいい宿でおこもり。

 2人とも温泉が好きなので、温泉が有名な地域の中で車で行けるとこを探して、最高のホテルを当てました。最高でした。


 早めにチェックインを済ませ、まずはお部屋へ。でも、まずロビーが綺麗過ぎるし、構造が他のホテルにはないような特徴があってたくさん写真を撮ってしまいました。キリがない。

 お部屋は案外普通だったけど、広さがあって満足です。キャリー広げられたら私はもう満足なので。お土産の菓子といい感じのお茶が置いてあって嬉しかった。お菓子はやっぱり食べる時間なかったからお土産になりました。この間食べたけど美味しかったです。

 余裕持ってチェックインできたので、ご飯前にお風呂2つ行きたいということになり、早速1つ目のお風呂へ。これは内風呂。でも半露天のお風呂もあった。広くて構造がおしゃれでお風呂もサウナも最高でした。気を取り直して次のお風呂へ。

 次は屋上にある露天風呂へ。こっちは男湯と女湯で違う作りになっているようで、時間交代らしい。でも夜と朝の入れ替えだったので、早起きできる人は楽しめるね。私にはちょっとあんまり関係ないかもしれない。こっちのお風呂もとっても素敵で、景色を眺めながらまったり過ごしました。


 少しお部屋で休んで夕食バイキングへ。このホテルはバイキングもお目当ての大きな一つ。ウキウキにして行ったけど、期待を裏切らないご飯の数々に大満足です。冒頭でも述べた通りバイキングが上手になったので、食べたいものだけをたくさん食べることができました。土地の名物とかも食べた。美味しかった~。

 パンパンのお腹を抱えながら、予定していた露天風呂へ向かおうとしていました。この日は夜になると天気が荒れるかもしれないから、入れるうちに入ろうって昼間に入ったんですよ。でも天気大丈夫そうだから夜も入ろうってなって。

 だけど私は「もういっこのお風呂に行く!! あなたはへとへとで疲れてるだろうから、露天風呂だけ行って先にお部屋で休んでて! 私は両方に行く!!!!」と騒ぎ始めました。恋人困惑。この女、元気すぎる。でもさ、せっかくいいお宿に泊まれているのだから、100%満喫したいじゃないですか。このときには、翌日の早起きの覚悟も決まっていました。

 結局恋人も両方来ることになった。時間は合わせずにお互い満足するまで楽しもうって言ってたんだけど、1つ目のお風呂を出たら恋人がエレベーターを待っていて奇跡だった。そのときは「わ~~偶然!」としか思わなかったけど、髪の毛乾かしたりそういうのも含めて時間がぴったり合うなんて奇跡じゃん。結婚しよう。


 夜の露天風呂も最高だったーーーーーーー!!!! お部屋に戻ったら先に恋人が戻っていて、私は明日の準備を整えてからベッドにごろん。今回はツインのお部屋を選んだので、1人でのびのびとベッドを使えてよかった。寝室分けたい派なので、ツインがやっぱいいですね。


 二人でごろごろしながら、「2年だね~」なんてまったり話す。「昨年は観光めっちゃ頑張ったよね」「あんな真夏にずっと屋外ほんとすごかったよね」「でもあれはあれでよかったな」「そういえば一昨年のさ~」

 振り返ったときに、話せる過去が増えていく。それをじわじわと感じで途端に愛おしくなって、この先のことを考えました。「来年は花束でプロポーズ!」なんて手紙には書いたけれど、本当にそうなるといいのにな。

   ずっとずっと、2年間も同じ人と時間を共有して、同じ思い出を重ねて、想い合いながら過ごしてきた。この日、それをとっても強く感じた。

   「いつもありがとう。これからもよろしく。」


   恋人の口からすっと出た言葉に、私は思わず笑みが零れてしまって。同じ言葉を返しました。心の底からそう思う。


   仕事で嫌なことがあったとき、理不尽な思いをしたとき、いつの間にか恒例となっていた毎晩の電話でそれを話す。恋人はいつだって、「よく頑張ったね」と私を肯定してくれます。具体的な代替案とか解決策とかが欲しいわけじゃない。ただ、その言葉が欲しいの。

   嬉しいことがあったときも、悲しいことがあったときも、辛いときも、最初に話を聞いてほしい人。最初に話を聞きたい人。この先もずっとそう。その人と一緒にいる自分のことは、少しだけ好きになれる。

   それが、今の恋人です。


   今までは、自分の思い通りになる人としか付き合ったことがありませんでした。すごく言い方が悪いけど、よく言えば、私のわがままを全部許してくれる人。私の行いを全肯定する人。それはそれでいいんだけどね。

   今の恋人はそうじゃない。「それは違う」とか、私の間違っているところをちゃんと指摘してくれる人。だから、私は人として成長できる。私は恋人を人として尊敬しているし、こんな人になりたいと常々思っています。

   正反対な性格だから、余計にそう思うのかな。行動力と決断力はわりとあるけど、後先考えられない私。先々を見通してその時々で最適な答えを出せるけど、なかなか行動に移せない恋人。足りないところを補い合って、成長していける。そんな、対等な関係。

   居心地がよくて、大好き。


   この先もずっと、一緒にいられたらいいな。いろんな時間を共有して、楽しいことたくさんして、美味しいものしこたま食べて、幸せな日々を送りたい。

   だから、私は恋人を大切にしたいし、しないといけないのです。そして、恋人に大切にされないといけない。驕ってはいけない。当たり前を当たり前と思ってはいけない。現状に甘んじてはいけない。

   当たり前じゃないのです。隣にいてくれることは。感謝しないと。感謝の気持ちを忘れないようにしないと。そう強く思った、2年記念日でした。


   来年は、花束、くれるかな。くれるといいな。

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