エコバッグを畳むことでもいい
朝起きて、折り畳み傘をたたむ。
今年は、そういう日が多い気がする。
雨に濡れた折り畳み傘は、晴れているあいだに日傘になって乾いてゆくのを繰り返していたような気がするのに、最近は濡れてばっかりだ。
だから、家の中できちんと干す。
床が濡れるのは気にしない。
あとで拭けばいいだけだって、もう気づいている。
ふと、数日前のメモのことを思い出す。
前に進むって、エコバッグを畳むことでもいい
ずいぶん、まぬけで前向きな言葉だな、と思う。
まぬけさと前向きさって、似ているのかもしれない。
*
エコバッグを畳むだけでいい。
折り畳み傘を畳むだけでいい。
昨日、買い物をしてきてえらかったね。
力尽きてそのままだったエコバッグから、荷物を取り出してあるべき場所へ戻してゆく。
最後には畳んで、カバンにすっぽりと収まる。
昨日、傘を干してえらかったね。
カバンから取り出した折り畳み傘が、カラッと乾いていると、気分がいいもんね。
気がついたら、夏のパジャマで眠るようになった今日この頃。
このあいだまで、長袖を着ていたのに。
季節はいつもわたしを置き去りにして、
時間は転がるようにでも前に進んでゆく。
だからわたしはときどき、丁寧に畳む。
エコバッグを、折り畳み傘を、
ついでに洗い物もして、掃除もして。
「ついでに」っていうのは、なんだか心地がいいなあ、なんて
やっぱりまぬけに思う日々を
わたしは、悪くないって思っている。
スタバに行きます。500円以上のサポートで、ご希望の方には郵便でお手紙のお届けも◎