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君に伝えたい百の言葉

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あなたに伝えたい言葉が残っている。見失っても、百個積んだ先に何かがあるかもしれない。光を追う者のエッセイ集
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2020年11月の記事一覧

タピオカミルクティーの、やさしい記憶

友達が置いていってくれた甘いミルクティーを飲みながら、ふと思い出す。 一度だけ、 人生で一度だけ、タピオカミルクティーを飲んだ、あの夜のこと。 * 原作者が友人という、ただそれだけの理由だけで、2019年に放送されたアニメ「ギヴン」のバンド関連の楽器等々の監修作業をさせていただいていた。 「ライブのときの照明について、資料が欲しい」とお声かけいただいたので、 わたしは、町田プレイハウスのマツムラに連絡をして、営業がない夜の日程を押さえていた。 照明のことを伝えるならば

贈り物(わたしはあなたを、想っています)

先日、友達から荷物が届いた。 宛先を確認してみると、お見舞いを送ってあった友達で 中身は、おしゃれな紅茶だった。 贈り物は、すごくすごくうれしいのに、でも「お礼なんてよかったのに」と思う。 会いに行くこともできず、詳しい状況もわからず、いつもみたいに、手紙の中の友達は笑ってくれているから、まるで何事もなかったような気さえしている。 苦しいことがあった、そののち 時間が経ったら「何事もなかったかのようにに振る舞われること」が、わたしは苦しかった。 まだ苦しみの渦中にいるの

教えを請うこと

昨晩眠る前、わたしはどきどきしていた。 5歳さん主催のライティング講座「ぶんしょう舎」に参加させていただいている。 書くことって、 日本語については子供の頃に教わったけど いま、「誰かに伝えるための文章」って、ほんとうに独学だから。 第一線で活躍する人に教えてもらいたい!と思って、参加を決めた。 最近、stand.fmで「何事も挑戦してよかったよ〜」なんて話しているわたしだけど この講座についていけるかな、とか しっかり学べるかな、とか 不安はあってというか、不安しかな

師匠のピアス

わたしの人生には、たったひとりだけ「お師匠」がいる。 わたしに、ピアノを教えてくれた人だ。 4歳から18歳まで、わたしは同じ先生の元で、ピアノを習っていた。 習っていた、といっても わたしは練習が大嫌いで 出された宿題(筆記の課題)も、レッスンの直前になって、母親に助けを求めていた。 助け、というよりも、「レッスンの直前に尋ねられるから、解き方ではなく、正解を教えるしかなかった」と、そののち母は語っていた。 わたしはそんな母の思いに気づくことなく、毎週「直前までやりたくな

ねぎを刻んだだけ

のそのそと部屋を出ると、こんもりと緑に盛られたお皿を見つけた。 深夜3時。 同居人は、さっきわたしが部屋にこもる前に、ネギを握りしめていた。 部屋から出たとき、それは刻まれてお皿に盛られていた。 細かく刻んだベーコンと一緒に、お皿にいた。 それだけで食べても美味しそうだし、なんだかすてきな「炒飯の素」にも見えた。 「すてきだね」と、わたしは言った。 おなかがすいているとか、すぐに食べたいわけじゃないけど 刻まれたきれいな緑と、散らばっているベーコンは、なんだかきれいだっ

【stand.fm】おしゃべりはじめました

数日前から、stand.fmというアプリでおしゃべりをはじめました! おしゃべり、には興味があったんだけど なかなか踏み切れなくて。 なんとなーく、音楽を長く続けてきている身なので、妙なこだわりみたいなものを持ってしまっていて なんか音質よくしたいな、とか、BGM自分で作りたいな、とか。 そしたら全部、後回しになっちゃって。 結局、手持ちのマイクも使わず、BGMもアプリに入っているものを使って、 それで、しゃべってみることにしました。 * noteの連続更新をはじめ

新しい冒険へ

iPhoneケースを探していた。 永遠を誓った、ケイト・スペードの亀裂に気づいた、その日から。 わたしは、物をあんまり丁寧に扱えない。 丁寧であることに、あんまりチカラを割けない。 そういうふうに、生きている。 それでもいい、と思っている。 だから、壊れてしまったiPhoneケースは危険だった。 これだけ、落としているのだからケースが壊れている。 iPhone本体が壊れてしまったら、たまらない。 だから早めに、新しいケースを、と思っていた。 インターネットでいくつか見

この顔で、生き抜くんだから

実は最近、シミを消そうとしている。 * シミがあること、には気づいていた。 (顔のはなしです) ハッキリと言われたこともある。 韓国に旅行に行ったとき、いろいろと化粧品を見繕ってもらっていたんだけど「お客様は、シミがあるからね〜」と、流暢な日本語で言われた。 そのときにはもう、気づいていた。 化粧品を見るのも、買うのも好きだけど まじめに化粧をするのが好き、というわけでもなく 「どうせ崩れるし」と投げやりな気持ちのほうが多い。 手先もそんなに器用なタイプじゃないから、

深夜の宇宙船

深夜が過ぎると、 わたしの部屋は、小さな宇宙船になる。 * 無職になってから、半年以上が経った。 この暮らしにもなれたもので、最近は少しずつ作業時間を増やしながらも「徹底的に怠惰になること」を推奨している。 だって、いまのうちだけだし。 わたしは好きな時間に起きて、好き勝手に昼寝をする。 深夜に起き出して、記事を書いたりする。 そうして、眠れなくなる。 わたしは同居人とふたり、1LDKの部屋に暮らしている。 キッチン、リビング、寝室、がそれぞれ6畳くらいずつ。 最近

笑うって、すごい

ここ数日、ちょっと靄がかかったような日々だった。 もう、全部ヘルペスのせい。 そして、あいつの登壇を許してしまった自分のせい。 自分のせい、って思ってるから、あいつがきちゃったんじゃないか。 もう、堂々巡り。 だから、ヘルペスって嫌い。 もう、全部ヘルペスのせい。 近年稀に見る大きさまで成長してしまってはいるけれど、日に日に収束に向かっている。 水ぶくれのような状態から、いまはカサブタになって、あとは剥がれてゆくのを待つだけだ(かゆいけど)。 それでも、下唇に何かをぶら

あなたが残してくれたこと

(まあ、そうだよなあ…) わかってはいたけど やっぱり、嬉しくない。 11月になって、細々とピアノと弾き語りの練習を再開させた。 毎日、じゃないけど 2,3日に一度、わたしはまとまった時間を確保して、ピアノを弾いて歌をうたう。 今までの数日間は「やっぱり練習すると、違うな〜意味あるな〜」なんて思いながら、成果を噛み締めていたのだけれど 今日は、全然声が出ない。 ヘルペスなんか作って、認めたくはないけれど、身体が「調子悪いですよ」と訴えているのだから、当然なのかもしれない

永遠のカルマ、ヘルペスと戦うあなたへの手紙

この記事は、口唇ヘルペスと長年付き合ってきたわたしが語る物語です。 インターネットで様々な記事を調べた内容についてになります。 ヘルペスにかかった際は、この記事の内容を鵜呑みにしすぎず、お医者さんや専門家などにご相談ください(・∀・) あいつがやってきた… あいつとは、長い付き合いになる。 やってくると、すぐにわかる。 確かに、コンコンと、ハッキリと扉をノックしてくる。 ノックされたら、もう逃げ場はない。 唯一の武器を手に、わたしはドアが開くのを待つしかない。 必ず、ド

わたしだって、たまには何かに守られたい

10月 わたしは悩んでいた。 買おうかどうか 正確には、「何を買おうか」。 買うことは、決めていた。 同居人に相談しようと思ったけど、 「買いなよ」と それも、「欲しいもの全部」と言われるのがオチだと思っていたので、相談しなかった。 それでも最後に相談したら、やっぱりそう言われた。 だから、自分できちんと悩んで、決めよう、と思っていた。 10月、 大好きなハンドメイド作家のsarariさんのショップが、2周年記念で全品10%オフ!だった。 sarariさん、2周年本当に

「かんたんに、歌がうまくなる方法を教えてください!」

最近、思い立ってピアノの練習をしている。 基礎練だけだと飽きてしまうので、 「せっかくなら」という気分で、自分の曲を練習している。 わたしはほんの少しだけ、ピアノを弾いて歌うことができる。 ピアノはもう、何十年の付き合いになるのだけれど 数年前、弾き語りを始めた。 それまではバンドでコーラスもやったことないし、音楽の授業で歌うことですら嫌いだった。 下手だと思って歌ってこなかったので、やっぱり下手なままだった。 それでも、「自分ひとりでもステージに立ちたい」「ひとりで