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【日記】『みんなのレオ・レオーニ展』に行ってきました

FANBOXで全体公開していた記事を移動したものです。

公開日:2019年7月18日

こんにちは。
昨日、東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で開催されている「みんなのレオ・レオーニ展」に行ってきました。

先日「絵本を読みました」の記事でも紹介した『フレデリック』や、教科書に載っていた『スイミー』などの原画展です。
数年前のレオレオニ展には行きそびれていたので、リベンジ(?)できた気がします。

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入口のフォトスポットでは、フレデリックが出迎えてくれました。

損保ジャパン日本興亜美術館(略称はなんていうんですかね)には、今回初めて行きました。
美術館は、損保ジャパン本社ビルの42階にありました。エレベーターでは耳がボッとなりました。

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展示室の前の通路には大きな窓があって、新宿の街を一望できます。
こういうふうに高い所から景色を見たのは本当に久しぶりなので、とても新鮮で感動しました。
この窓のある通路にはレオレオニの絵本がたくさん置いてあり、自由に読むことができます。
ソファー(ものすごいふかふか)もあって、景色を楽しむ人や絵本を読む人たちがゆったりと過ごしていました。

今回の特別展では、絵本の原画をはじめ、絵画作品や、レオレオニ本人が制作に携わったアニメの原画、立体作品、デザイナーとして手掛けた仕事、貴重な映像資料などが展示されていて、見ごたえたっぷりでした。
絵本の原画のそばには実際の絵本が置かれており、椅子や机もあって、原画と絵本を見比べたりして楽しめます。
物語を知らずに見に来ても、原画を見て気になった作品をすぐに読めるのが良いなぁと思いました。


特に私に刺さったのは『せかい いち おおきな うち』、『平行植物』の原画でした。
『せかい いち おおきな うち』は、レオレオニの精細な鉛筆デッサンと、平面的でポップなキャラクターデザイン、鮮やかな色彩、色鉛筆による幻想的で美しい植物の描写が同時に楽しめる、なんとも贅沢な作品です。
私はこの絵本は読まずに、原画で初めて見たのですが、初めて見たのが原画でよかったと思いました。
原画の発色や、かたつむりの殻が貼り付けられた立体感、鉛筆のタッチがとても綺麗でした。
ミュージアムショップでは『せかい いち おおきな うち』のポストカードを買い、帰って部屋に飾りました。

『平行植物』は、私の屋号の元にもなっている『鼻行類』と同じように、実在しない植物について書かれた本です。
こちらも私は本を読む前に、(読みたい本ではあったので、平行植物の設定は知っていました)原画を見たのですが、やはり原画が先でよかったと思いました。
『平行植物』の原画は、かなり大きいのです。最初に目に入ったのは『昼の向月葵(ジーラ・ルーナ)』と『夜の向月葵』でしたが、この2枚は縦2メートル・横80センチです。描かれている植物が、人と同じか少し大きいくらいの大きさです。

油絵は大きく描かれることが多いにしても、なぜこの大きさなのだろう?と思いました。
平行植物の本を読んでいないので、キャプションを見て、描かれている花が「向月葵」というのだと知りました。そしてすぐ、大きさの理由が分かった気がしました。
この絵はきっと実物大なのだ、と私は思いました。実在する向日葵も、大きなものだとこのくらいの背丈になりますよね。(平行植物に大きさの概念があるのか分かりませんが…)

大きな向日葵をすぐ近くで見ても、大きさに圧倒されるような気持ちになりますが、「向月葵」の絵も相当なインパクトでした。
あのサイズで描かれる「時空のあわいに棲む」「非実体の」植物の異様さにゾクゾクしました。
平行植物は「世界三大奇書」の中ではもっとも生物学色が薄いと言われていますが、絵のリアリティはまさしく本物でした。
もう1枚の「向月葵」の絵や、他の平行植物の絵も同じように、不思議な恐ろしい存在感があって、とても惹きつけられました。

そして平行植物のコーナーには、立体作品もありました。『プロジェクト:幻想の庭』という、ジオラマのようなブロンズ像です。
立体の平行植物も、魅力的でした。植物自体の造形も美しいのですが、地面のかたちや池まで作り込まれていたのが、とても良かったです。
『幻想の庭』にも、向月葵はいました。絵の向月葵は、花の部分がみんな真正面を向いていますが、立体では斜め上を見上げるように咲いています。
向日葵が太陽の方を向いて咲いているように、向月葵も月の方を向いているのでしょうか…

なんだか平行植物についての感想がやたらと長くなってしまいましたが、実際一番印象に残っています。
全て見終わって会場から出る前に、部屋を戻って、もう一度平行植物を見てから出口に向かったくらいです。
こうやって色々考えながら作品を楽しめたのは、本を読んでいなかったからかもしれません。
行く前は「平行植物を読んでからにしたかったなぁ」などとぼんやり思っていましたが、かえって良かった気がしています。何かを鑑賞する上で大切な「初見のインパクト」を、最高のものにできましたからね。

映像資料も、一部だけですが見ました。
生前のインタビュー映像で、「ピアノの先生だった叔母の口の上にでかいイボがあって、それが嫌で…だって、女性は美しいほうが……」「まって、今のはカットだカット!」と笑っていたのが、人間味を感じられて印象的でした。

私が行った16日からは「トークフリーウィーク」で、周りを気にせずおしゃべりしても良く、お子様連れの方も気兼ねなく来れるという期間だったのですが、思っていたより静かで、普通にゆっくりと見ることができました。
この美術館の収蔵品のゴッホのひまわりや、セザンヌ、ゴーギャンの絵も見られて、大満足でした。

高い所から景色を見るのが楽しかったので、今度から、展望台を見かけたら積極的にのぼっていきたいです。

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ゆっくりお絵描きする人です。 ここには近況報告や、何かの感想を書きます。 【絵本、美術、博物館、映画、ゲームなど】