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【教師向け】年度末!圧倒的な自分の時間を作り出すため、年間を通して取り組むこと。

本日から学年末休業が始まりました。想定外なことに見舞われ、今後も油断できない状況が続いていますが、一年間無事に学級を経営しきった先生方、本当にお疲れさまでした。

さて、通常であれば教師の仕事はここからひたすら事務処理に入ります。今年度は、臨時休校もあったので、ほとんどの事務的な手続きは終わっていることでしょう。ところで、教室の片づけは済みましたか?僕は、今日で終わりました。僕の学校では、休業初日に教室を受け渡せる状態にできたのは、僕一人だけ!のはず・・・。きっと、みなさんほっと一息つき、1年間の思い出話をして笑い合いながら、貴重なゆったり時間を楽しみ、片付けに精を出す計画なのでしょう。しかし、ここで気を抜いてはいけません。なぜなら、

「今年度」の終了は「新年度」の始まり!

だからです。そう、今日から新年度がスタートしているのです。先生あるあるですが、学年末休業はゆったりしているのに、4月1日になって新年度モードになると急に焦り出す人いますよね。新しい学級のスタートを成功させようと、準備にいつも以上の気合いが入るのは僕も同じです。ところが、新年度学校経営方針についての会議ががっつり入り、教材を決めたり、名簿を作ったり、下駄箱の位置やロッカーの番号貼りなど、様々なことに時間を割かれていきます。「やりたいことはあるのに時間がない!」という状態に陥り、新年度早々、残業をしてしまう。という残念な結果を引き起こします。その原因は、「今」の過ごし方。学年末休業に入った、このありがたい時間をだらだらと過ごしてしまうことが原因なのです!本記事では、学年末休業初日に教室の片付けを完了させるために年間を通して心がけたいことを書いていきます。

「返却するかどうか」の見通しをもった学習計画!

学年末にかなりの時間をかける作業1つは、シュレッダー処理ではないでしょうか。教室に残った個人情報に関わるプリント等は、確実にシュレッダーにかけなくてはなりません。「さあ、片付けるか!」と意気込んで棚を開けてみると、プリントがごっそり入っていたなんていう経験はだれしもがすることでしょう。もちろん、事前に子どもたちへ全てを返却するという手段もあります。しかし、保護者から、「こんなに、プリントを持って帰ってきてもどうせ捨てるだけなんだから、学校で捨ててきなさい!」と強めのご指導をいただく子どもも多いようです。そのご指導を忠実に守るため、学校のごみ箱に捨てると、教師に「折角解いたプリントなんだから、ちゃんと家に持って帰りなさい!」なんて、厳しく注意され、板挟み状態という事態もよくあることです。だからこそ、教師側が家庭へ返却することも意識して学習計画を立てなければなりません。

「返却価値」を意識しよう!

返却するためには、「返却されることの価値」を考えておかなければなりません。子どもを家庭と学校の板挟み状態にしないためにも、不要なプリント(家に持ち帰っても即ごみ箱のようなもの)を持ち帰らせないという手立ては教師が考えなければなりません。特に算数などは、大量のプリント問題を解くこともあると思います。家庭に持ち帰る価値のあるものは、学習の理解度をお知らせしたい場合のみにしぼることが大切です。そのために、全教科共通で意識しなければならないことは、

「どのように学習をまとめ、どのような成果物にするか。」

ということです。基本は、ノートがあります。ノートは確実に持ち帰るので、授業の内容をノートにまとめることで、不要なプリントは発生しません。では、どうしてもプリントやワークシートの方が学習効果を高めやすいときはどうするか。それは、

「最後にまとめて、1冊の成果ブックにする。」

というのが、おすすめです。授業の中で子どもが記入したプリントやワークシートを、ホッチキスや紐、クリップなどでまとめ、1冊の本として返却する方法です。時間の余裕があれば、表紙をつけたり学習の振り返りを記入させたりして持ち帰らせます。1枚のプリントをぺらっと持ち帰ってきたときよりも、10枚のプリントがまとめられて持ち帰ってきたときの方が、「学習の積み重ね」が分かりやすく、「これなら記念に保存しておこうかな!」と、即ごみ箱行きを回避できる可能性も高まります!

余分なプリントは、即日シュレッダー!

「成果物アルバム」にする手立てを取ることで、教師の手元には子どもたちの成果物が残ることはありません。残るものとしたら、多めに印刷したプリントや準備したけれど、予定変更により使われなかったプリントなどでしょう。それらは、

「その日のうちにシュレッダー。」

してください。やりがちなのは、「いつか使うかもしれない。」と思って、ストックしておくことです。それは絶対にやってはいけません。そのストックされたプリントは十中八九やりません。年度末のシュレッダー地獄への道に進みかけています。100歩譲って、何かしら練習プリントが必要になったとしても、時が経てば練習させたい内容も変わっています。必要なときに必要な準備をすればいいのです。取り敢えずストックしておき、ストックしたこと自体を忘れ、年度末に大量に発見!といういつもの過ちを断ち切りましょう!

大切なことは、「見通し」と「判断力」。

子どもにとっても必要な資質・能力ですが、大人こそ「見通し」をもってプリントを準備しましょう。そして、予定通りいかずにあまってしまったプリントは、その日のうちにどうするか「判断」しましょう。判断の基準は、

「迷ったら、シュレッダー。」

です。常に年度末の時間を作り出すことを意識して、ストックしておくという選択肢を限りなくしないようにしてください。「学級を閉める」までは、目の前の子どもに全力を尽くます。しかし、閉めてしまえば、また目の前に子どもが現れるのです。その子どもたちのために、教室の片付けの時間をなるべく減らし、教材研究の時間を確保するのが本当に正しい時間の使い方なのです!


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