子どもが「自分語り」ができる夏休みにする方法。
夏休みに入り、皆様どうお過ごしでしょうか?
きっと、子どもたちは高いモチベーションをもって生活しようと心に決めていることでしょう。
しかし、このモチベーションは長くは続かないこともあります。スタートは、良いのです。子どもも親御さんにも余裕がありますから。
この余裕がなくなってくると状況は一変します。
あまりにも余裕に過ごしている子どもへの小言が出てしまうこともあるでしょう。完璧だと思われた計画が着実に遅れ始め、もはや目標を見失ってただ消化されていく毎日。
長い休みになると、多くのご家庭で見られる風景ではないでしょうか。
そして、夏休みも終盤。「もっとこうしておけばよかった。」という、お決まりの反省会。その反省会は、来年も繰り返される恒例行事となります。
こんなネガティブなお決まりを脱するには、今こそ親子で手を取り合うことが必要です。
本記事では、時間と余裕のある夏休みだからこそ親子で取り組んでほしい「夢の叶え方」を紹介します。
▶「自分」を語れない子ども。
そもそも、僕がなぜこのような記事を書こうと思ったのかですが、十年を超える教師生活の中で一番心配している内容に関わってくるからです。
それは、
「子どもが、自分を語れない。」
ということです。
自分語りができないことがよく分かるのは、自己紹介場面でしょう。
「好きなこと、得意なことを教えてね!」
と、声をかけると、決まっていても返ってくる反応は、
「え~、得意なことなんてない。」
という言葉です。
もちろん、「夢」なんていうキーワードは禁句です。一瞬にして、嫌な雰囲気が教室中を覆い尽くすでしょう。
このような風潮は、ただちに変えなくてはいけません。
「自分にはいいところなんてない。」と思っている子どもは、何事に対しても消極的になってしまいます。子ども本人が自分に対して「できない。」イメージを抱いているため当然の結果です。
このようなもったいない状況をつくらないためにも、「自分に対する自信をもってほしい。」と常々願い、子どもたちにも伝えてきました。
では、どのようにすれば自信がもてるのでしょうか。
その要因となるのは間違いなく親御さんです。だからこそ、本記事を読んで、夏休み中に子どもの自信を取り戻すことに取り組んでみてください。
▶「やりたい!」に素直になる。
「自信をつけよう!」と言っても言葉だけではつきません。やはり、ある程度の負荷がかかった状況を乗り越えてこそ、自信が生まれるものです。負荷というと悪いもののように感じますが、新しいことへ挑戦するというのも立派な負荷のかけ方なのです。
まずは、お子様と共に「夏休みに挑戦したいこと!」を話し合いましょう。
1つでも複数でも構いません。そして、片っ端から挑戦しましょう!
何が向いているのか、本当にやりたいことは何かを厳選しても良いでしょう。しかし、気を付けたいのは、
「決めることに時間をかけすぎて、結局実行されなかった。」
という残念な結果です。あまり頭でっかちにならず、片っ端から挑戦していくことをおすすめします。人には自分でも分からない可能性があります。いつも「自分」という枠で考えていても見えていないことだらけです。だからこそ、様々なことに挑戦してみてから決めれば良いのです!
▶予定を「自分で」調整する。
さて、挑戦したいことが決まったら次の工程へ進みましょう。
先程から「片っ端挑戦法」を推奨してきましたが、そうもいきませんよね。大丈夫、分かっています。お子様にも、協力者である親御さんにも予定がありますよね。
そこで、何にいつ、どれくらい挑戦するかスケジューリングをする必要性があります。そこで一工夫しましょう。
「スケジューリングを子どもに任せる。」
のです。
もちろん、発達段階により任せることができるレベルは様々です。大切なのは、
「自分が選択して決めた。」
という意識です。
夏休みのカレンダーとにらめっこしながら、挑戦したいことができる日程を考え、子どもが自分の予定をつくっていきます。スケジューリングに慣れていないようであれば、
「○月○日には、▲と■のどちらに行く?」
というように選択肢としての提示も良いでしょう。
再度書きますが、自分が決めたスケジュールであることが重要です。スケジューリングの時点から挑戦が始まっているのです。
▼夏休みのまとめは、「マインドマップ」。
さあ、いよいよ夏休みも終盤。様々な挑戦ができたのであれば、いつも以上の充実した夏休みになっていることでしょう。この充実した気持ちを達成感としてさらに高めるには、ずばり、
「マインドマップ」
が効果的です。
先日「イメージマップ」の記事を書きました。
「マインドマップ」も「イメージマップ」も目的は違いますが、やり方は同じでも構いません。
様々なやり方がありますが、一枚の紙に自分が好きなこと、得意なことをただひたすら書き出してみるだけでもOKです!
本来であれば、挑戦する前と挑戦した後が比較できると最高なのですが今回はアフターだけでも良いでしょう。
ひとしきり書きなぐったら、親御さんから今回の夏休みでできるようになったことにチェックしてあげてください。
すると、夏休みの挑戦が自分を成長させてくれたことが、視覚的に確認できるでしょう。自分自身への自信も高まることまちがいなしです。
そして、ここからが重要です。
このマインドマップを見えるところへ提示し、
「学校が始まった後も書き足していく!」
のです!
この習慣が子どもの自分語りの根拠となっていくでしょう!
▶まとめ。
本記事では、「夏休みにレベルアップする方法」をまとめました。
子どもが、自分を語れるようになるには親御さんの協力が必要不可欠です。先にも書いたように、
「自分のことを分かっていないのは案外自分である。」
ということもあるでしょう。
しかし、「自分を自分が理解してあげる。」と、生きやすくなること間違いなしです。
小学校高学年は、「自分理解」が進む時期でもあります。
ぜひ、今年の夏休みを充実させ、「自分の好きなことや得意なこと。」を1つでも増やすことができるよう挑戦してみてください!!
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