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子どもを「説得」しない方が良い理由。

学校の規則とかルールに、もううんざりしているJUNです。

どこの学校も同じとは言いませんが、とにかく学校という組織は変化に弱いということをまざまざと実感しています。僕のようなちょっとはみ出し者は、「はみ出している。」というだけで袋叩きにあってしまいます。

そして、「叩いている方が多数派」の場合は、だいたい「叩いている方が正解」となってしまうのも抗えない事実。

本日は、そんな話題。

「みんな大人なんだから話し合えばいいじゃない。」と言われたら、もうその通りすぎてぐうの音も出ないのですが、実は話合い方にもポイントがあるのです。

非常に個人的な問題意識を何とか拡大解釈してみなさんが使えるでろう内容まで広げましたので、ぜひとも読んでみてくださいね!

▶なぜ、話合いが成立しないのか。

さて、冒頭から「袋叩き」のような内容を書きましたが、実際のところそんな激しく殴打されている訳ではありませんよ。念のため。どちらかというと、じわじわ絞められているような感じ。では、この状態を何とかしたいと。何とかするためには、やはり「話合うこと」が必要だと思いますよね。しかし、そう簡単に話は進まないのです。なぜかというと、

「人は、自分が信じている考えを肯定するような情報ばかりを取捨選択してしまう。」

からなのです。

あなたは、「考え方が違う仲間と話し合った結果、平行線のまま終了した。」ことはありませんか。そうなのです。考え方が違う人がいくら話し合っても、「自分の主張を相手に伝えて納得してもらう」ことにコミットするあまり、自分の考えを方向転換することは難しいのです。

僕自身、議論の的になったことをめちゃくちゃ調べまくりました。情報検索をしている自分をふと客観的に振り返ったとき、

「あれっ? 自分の考えを肯定する情報ばっかり集めてるな。」

と思ったのです。相手の立場に立って考えてみても同じでしょう。だからこそ、考え方の違う人がいくら話し合ったとしても、自分の信念を強化してくれる情報の発表会になり、問題は進展していかないのです。

▶話合いを進めるための方法。

しかし、僕たちは、この平行線状態をいつまでも続けていけるほど暇ではないですし、そのような話合いを複数回続けたい訳でもありません。最終的に何かしらの結論を出したいのであれば、いいかげん「自分の主張合戦」から脱却しなければならないのです。

そこでおすすめの方法は、

「共通の目的を確認する。」

という方法です。

もう少し詳しく言うと、

「僕も相手も、『子どもたちに安心して学校へ通ってもらいたい。』という願いは共通。」

というように、「そもそも何のためにこんな話合いをしているんだ。」と最大の目的に立ち返ることが必要なのです。立場や価値観が違ったとしても、組織として最大の目的や理念である「共通項」に焦点化して話合いをすすめていきましょう。

すると、今まで対立軸に合った両者が、急に

「同じ目的の上に立っている。」

ということに気付くことができるはずです。その「共通の目的を達成するために、何ができるのか。」という視点で話を進めると、互いにいがみあっていた泥沼関係から片足は抜け出すことができるでしょう!

▶子どもとの対立時にも使える方法。

この「共通項発見法」は、子どもとの対立時にも使えます。

例えば、勉強に対していまいちやる気が見られない様子の我が子に対して、

「勉強しなさい!」

というのは、十中八九失敗する、「失敗声掛けランキング第1位」の方法です。

ときには、「ばしっ!」というのも効果的なのですが、その「びしばし法」が積り積もってくるとさすがに関係性が危うくなってきます。

そこで、この「共通項発見法」を使用します。

親御さんとしては「子ども自身のために勉強してほしい。」という願いをもっているとしましょう。それに対して子どもは、「勉強した方が良いことは分かっているけれど、うまくやる気が出ない。」としてください。

そんなときは、やはり「家族会議」を臨時招集しようではありませんか。会議といっても参加者2人のペアでも良いですからね。

もしも、会議への参加を子どもさんが了承してくれたのであれば、もう勝負はもらったも同然です。参加拒否の場合は、残念ながら別の方法を考えましょう。

待ちに待った会議の日。あなたは、話を切り出すことになるでしょう。その切り口は、「最近勉強に身が入ってないみたいだけどどうした?」という世間話から入りましょう。「勉強しなさい!」という一括は、今回出番なしです。

他愛もない世間話に花を咲かせ、互いにほぐれてきたら、中心となる話題をふってください。本日のメインディッシュは、

「勉強ってした方がいいのかなぁ。」

です。ポイントは、お子様から「勉強はした方がいいんだよ。」というキーワードを引き出したい。もちろん親御さんから「したほうがいい。」というのは、簡単ですが、大切なのは、

「子どもが選択した。」

という事実なので、なるべく指示は我慢して、「やっぱり、勉強はやった方がいいんだよな。」という子どもの言葉を引き出すように意思しましょう。

ここが、親御さんと子どもさんの「共通の目的」ですよね。

大切なので繰り返すと、

「互いの主張をばちばち戦わせている状態では拉致があかない。ねらうべきは、共通の目的の探索である。」

ということなのです。

▶まとめ。

本記事では、「相手の主張を論破しようとしてはならない!」という内容をまとめました。

人間は、力づくで変化を求められるといくらその方法が正しいと分かっていても抵抗してしまう生き物です。

だからこそ、最初から対立構造をつくって勝負をしかけてはいけません。

目的が同じ同士であればなおさらです。

「本当の強さは、戦わないこと。」

なのです。

熱い闘志は、胸の内にしまい、相手の懐から共に手を取り合えるような話のもっていきかたを上手に使おうではありませんか。


音声でも良かったら。


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