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#駒沢体育館に行って帰ってくるまで ハンドボールプレーオフFINAL


このnoteは、3/17(日)に駒沢体育館で行われたハンドボールプレーオフ2019 FINALを観に行ってから帰るまでをまとめたものです。

まだまだ発展段階の日本ハンドボールの、課題と良い点をまとめたつもりです。関係者にはよりよいものを目指すきっかけに、観たことがない人には観戦するきっかけになれれば嬉しいです。


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今回はハンドボーラーの僕がハンドボールを観に行くという、ごくごく普通の観戦記になります。
が、43回目を迎えたプレーオフを観戦したのは今回が2度目です。

前回は僕が小学生か中学生くらいのときで、10年くらい前ですかね。
宮崎大輔めちゃ跳ぶやん!」というのだけ覚えてます。どんな会場・試合だったかは全く記憶にありません。

これまで行かなかった理由は置いておいて、「ハンドボールで街を創りたい」なんて言っている以上、観に行かない選択肢はありません。

それと、関東でトップリーグの試合観れるのは貴重なんですよね。
日本リーグ(JHL)で関東のチームは大崎電気だけなので…。

また、大会直前にハンド界随一の知名度を誇る宮崎大輔選手の退団が発表されました。
トップリーグでのプレーが最後になるかもしれない、ということで注目度はここ数年の中でもかなり高かったのではないでしょうか。



前置きはこのくらいにして、書いていきます。
序盤はネガティブな面が多いけど、ご容赦ください。

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ハンドボールのプレーオフは、男女ともにリーグ4位以内のチームに出場権が与えられます。
4チームをトーナメントに分けて、連続した3日間で試合をこなしていく、下位チームには鬼の過密日程となっています。

選手のコンディションや試合の質を考えるのなら、日程については考えたほうがいいとは思いますね。


3試合とも観に行きたかったのですが、仕事と引っ越しの関係で日曜のFINALだけの観戦に…。
ということで、まずはチケット購入。


入手方法はコンビニ受取 or 郵送。
郵送は手数料が高いので、クレジット払いのコンビニ受取を選択。
最近Jリーグ観戦でチケットレスが続いていたので、余計に手間を感じてしまいました。

http://www.jhl.handball.jp/jhl43/schedule/playoff.html


ちなみにSNSでの告知はFacebookのみで、Twitterに広報的な公式アカウントはありません(JHL試合速報アカウントのみ)。
ホームページも昔ながらの質素な作り。
パッと見で観客の年齢層が高そうなのも、こういうところが影響しているかもしれませんね。


あとは試合を待つだけなんですが、徐々にボルテージを上げていくような取り組み(映像や企画)が欲しいなと思いました。
試合前日までの準備で、当日の観客のリアクションも全然違いますからね。

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いざ当日。
女子が13時からなので、ゆっくりいくか~とか思ってたら、前座試合で10時からジュニアリーグの決勝があるとファンの方からSNSで情報を得ました。


すぐホームページを見ると確かに書いてあったのですが、非常に分かりにくいのと、情報が届きませんでした。

それと日程も詰め込みすぎな気がしますね。
子どもたちにとってもお客さんにとっても、あまりメリットがないように思いました。

時間的に間に合わないので、ジュニアの試合は諦めることに…。

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会場最寄りの駒沢大学駅までは電車で1時間くらい。
移動の車内でテンションが上がっていくようなコンテンツがないのも淋しい…。
僕はTwitterのハッシュタグを追って、1st,2ndステージまでの様子を調べてました。


ファンの方が情報発信してくれるので、とても助かる!と思った反面、結局ハンド関係者にしか広まらないので、初めての方には情報が届きませんね…。

そんなこんなで駅に到着。
駅~会場間でハンドボールの「ハ」の字も見当たりません。
体育館の50m手前くらいで、ようやくのぼりがあるくらいでした。なかなか盛り上がらない…。


会場の入口と少し離れたところにキッチンカーが2台ありました。
お昼時なのでありがたいなぁ~と思いつつ、事前の情報が欲しかったり、停車位置を考えたほうがいいとも思いました。


ひとしきり外の様子を見たところで、入場。
入退場の導線があったのですが、案内ボードがパッと見だとわかりずらかったのと、扉が片側しか空いていなくて狭いなぁと感じました。

体育館までの通路には、アパレルや世界選手権のPR、宮崎大輔選手のシュート等が体感できるVRのブースがありました。

このようなブース、会場の外に設置したら駄目なんですかね?
中だと混雑の原因になるし、露出も少なくなる気がするんですが…。
駒沢のような通路が狭い体育館は特に、だと思いました。

いざ、体育館の中へ。


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まだ開始まで1時間以上ありましたが、すでに結構な数のお客さんが!
コートではオムロンと北國がアップしていました。

今までのネガティブな面がギャップになって、急にテンションが上がってきました!
これが運営側の狙いだったのか…?笑


また、入場するときにチーム・選手のプロフィールが書かれたパンフレットが配布されていました。


僕もわからない選手がたくさんいたので、わかりやすくていいなと思いました!

ですが、男子の試合からご一緒したハンド初観戦の高野さんからはこんな意見も。


なるほど…。
僕はずっとハンドに関わってきたので情報がすーっと入ってきますが、初心者の方とのギャップは確かにありそうですね。


選手がアップを終えて引き上げると、スタンドのお客さんは試合が待ち遠しくてざわざわ。
席も詰め合わないと座れない状態になってきました。

ここで両チーム応援団が、お互いの健闘を誓います。


ハンドボールのファンって、ほんと平和なんですよね。
良いのか悪いのかは置いておいて、野次もブーイングもほとんどなくて、「安全安心感」は非常に高いと思います(SNS含め)。


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いよいよ選手入場。
…の前に今年熊本で開催される女子世界選手権のPRで、熊本県知事・熊本市長そしてくまモンがコートに。

くまモン見るとみんな笑顔になりますよね。
ああいうキャラクターがハンドボール界隈にもいてほしいですね。


そして会場が暗くなり、派手なBGMとライトアップでテンションが上がります!
MCの選手紹介とともに、選手入場。

全体的にカッコよかったのですが、MCの声がBGMに負けて聞こえずらかったので、ボリュームのコントロールはしてほしいですね。

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試合の最中は大型ビジョンにゲームのライブ映像が流れていたのですが、リプレイ映像が流れていなかったので、使い余している感じがありました。

ただ、ハンドボールの場合ゲームの性質上ゆっくりリプレイを観るタイミングがあまりないので、映像を操作する人も競技に精通していなければいけませんね。


試合展開については今回詳しくは書きませんが、テンポを上げる北國と下げるオムロンの違いが目に見えて面白かったです。
スコアは北國が勝ってましたが、試合運びはオムロンのペースでした。

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ハーフタイムはチアのみなさんとTik Tokerのせりしゅん君のコラボでした。

正直に書くと、誰をターゲットにしているのか、目的は何かがわからずで一方通行のショーとなっていたと思います。
前後半の間の短い時間でハンドボールと離れる、ある種貴重な時間なので、エンタメを求めるのであれば有効に使いたいですね。


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後半が始まると、個の力で勝る北國がリードを広げていきます。
オムロンは時間的に追いつくのがきつくなっても、最後まで闘うことを止めずに、多くの人にメッセージを送ったと思います。


試合途中からは男子の試合から観に来る人たちが徐々に増え、スタンド席はほぼ満員に近い状態でした。
ですが、アリーナ指定席は空席が目立っていましたね。

今回くらい人が入れば指定席のメリットが出ますが、そうでない場合はコートまでの距離もさほど変わらないので、何か付加価値をつけてもいいのかな~と思いました。

それと体育館の構造上仕方ありませんが、お客さんの入退場やトイレ移動で混雑してだいぶストレスが溜まると思うので、何かしらの工夫は必須ですね。


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女子の試合が終わって男子の試合へ。
このタイミングでスタンド上部を埋め尽くしていた北國、オムロンと車体、大崎の応援団が入れ替え。

これによって通路は大混雑で、全然前に進めていませんでした。
応援団だけでなく一般の人たちにも大きなストレスだったと思います。
男女同日開催のデメリットのひとつですね。


両チームがアップを行う中、なんとか入れ替えが完了。
そして会場が暗転して、選手入場に入ります。


構成は前の試合と全く一緒。
女子の試合から観ている人は、同じ体験を2回体験する訳ですからね。
お客さんを飽きさせないためにも、それぞれ違った演出をしても良かったのでは?と思いました。


両チームの応援団に注目すると、車体は青ビブス、大崎は赤いハリセンになる厚紙(名前わかりません笑)を掲げて、色を作っていました。

やっぱりチームカラーで大勢が揃うと、一体感がありますよね。
何も知らずに来た一般の人も手軽にできるハリセンの配布なんかはとってもいいな~と思いました。
いずれはサッカーのコレオグラフィーみたくできたら…、と勝手に妄想していました。

ちなみに車体はチアもいました。
声も響いていて、素晴らしい存在感でした。


試合はOFもDFも車体ペースで、大崎の良さを消して自分たちの展開を創っていました。

また、大崎は退団の発表があった宮崎選手がコートに立ち、観客の視線を集めていました。
気付いたら目線が彼を追っている。
やはりスーパースターですね。


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前半が終わりハーフタイムへ。
ハーフタイムショーは女子のときと同じ。

ツイートのいいねの数が他と比べて多いのも、みんな同じことを思っていたのですかね。


ちなみにこの時点でふいにフォロワー数をみたら539人→529人になっていました。
タイムラインを荒らしてしまって申し訳なかったですが、離れてしまった10人より、いいねをくれるみなさんが大好きです。
いつもありがとうございます。


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後半は大崎がじわじわと追い詰めますが、4点差から動かず。
一時2点差まで追い上げますが、PTを車体GK加藤選手がビッグセーブ!
これには会場も大盛り上がり!


また、僕の後ろの席の、恐らく大崎通のおじさんが、あたかも自分が監督になったように戦い方に対してぼやいていました。
こうした人間味がある会話やぼやきを聞けるのも生観戦の良さだと、僕は思います。


試合は追いすがる大崎を振り払い。車体が見事に勝利。
3連戦を闘い抜き下剋上達成、そして初のリーグタイトルを手にしました!
選手はうれし涙が止まらず、応援団も大騒ぎ!



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選手たちが喜びの和を作るのも束の間、いざ優勝セレモニー!
と思いきや、選手たちは裏へはけていきました。


ここで気付きましたが、「そういえば女子はやってないじゃん!」
このあたり、男女同時開催の大きなデメリットですかね。
正直女子チームを軽視している感じがしてなりませんでした。


この時点で、設営にかなりの時間がかかっていたのもあって、スタンドを埋め尽くしたお客さんの多くは帰ってしまいました。


セレモニーが始まっても、雰囲気はまるで卒業式。
全然盛り上がりません。
あれはチームや応援団に向けられたセレモニーではなく、お偉い方々が紹介されるためのものではないかとも感じてしまいました。

チームが素晴らしい試合を魅せてくれたにも関わらず、最後にテンションが落ちてしまい、この日一番残念な出来事でした。


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セレモニーを見届けて体育館を後にします。
出口には、チアの方々が明るい笑顔で送り出してくれました。

ですが、外に出るとまだお客さんが大勢いるにも関わらず、のぼりの撤去作業が始まっていました。
試合が終わればすぐ終わり、というのはあまりいい気分ではありませんね。
最後までホスピタリティを保ってほしかったです。


帰りは一緒に観戦した高野さんと、ハンドボールとフットサルの話をしていました。
ちなみに高野さんからはこんな感想をいただきました。


こういった、初めての観戦した方の感想ほどありがたいものはないですよね。
一番リアルで、見つめなおさないといけないことかもしれません。


帰りの電車では、すぐにゲームのハイライトが観たいと思いました。
というかハイライト自体あるんですかね?

観戦した方が喜びのツイートを多くしていたので、余韻は感じることができました。


家に着いてから公式のスコアシートや戦評が更新されていたので見て見てみました。
これも情報発信されていないので、観たのは関係者だけでしょうね。

キャパオーバー!!


こんな感じで、今回のカスタマージャーニーは幕を閉じました。
10人のフォロワーを失いましたが、後悔はありません。


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今回観戦した思ったことをまとめると、

・コンテンツ的にはすごくワクワク感がある。
・改善点は多いにあるが、3500人以上集められる。
・「魅せ方」、「伝え方」を追求すれば、とてつもなく大きな商品になる。
・ファンが大きなパワーを持っている。


いつも「ハンドボールは伸びしろだらけ」と言っていますが、それを体感できた大会でした。

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今回の大会を改善して、継続して、アップデートする。
リーグに落とし込む、観客を呼び込んで、チームを増やして、街を巻き込んで、気軽にハンドボールと関われる。
ファンを増やしていく。


メジャーかマイナーか、プロ化か実業団か、いろんな話題がファンや関係者の中で飛び交っています。

大事な議論だけど、それぞれのゴールが見えていないような気がする。


そして、最終的なゴールは同じはず。
選手もスタッフも、リーグも協会も、そしてファンも。
ひとつの「日本ハンドボール」というチームの一員なのだから。


「それぞれの繋がりに優しさがある」
日本ハンドボールに足を踏み込んだ方の多くは、そう言います。

必ずいいものが創れる。
いい繋がりがあるんだから。
それこそHand-to-Handですね。


ハンドボールは伸びしろだらけ。


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今日も読んでいただいて、ありがとうございました。

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では。

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