あいまいが好きだ




卒業論文関係で、とある人にインタビューする機会があった。その人とは以前から面識はあったけれど、話すのはだいぶ久しぶりで、1年ぶりくらいかな。画面越しだったけれど、再会できて、元気そうな姿を見れてうれしかったな。



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「人のはっきりしないところ」って、すごくいいなと思う。


インタビューの中でその人は最初、ある事柄について「白です。真っ白ですね。」と言っていた。しかし、質問を重ねるにつれてだんだんと「あれ‥実は真っ白じゃないかも‥」と気付いたようだった。だんだんと少なくなる言葉、長くなる沈黙、そしてそこからようやく紡ぎだされる、「実は‥白だけではないかもしれない‥」というちょっと自信なさげなエピソード。


うわあすごく好きだなあと思った。白黒つかない、はっきりしないところ。なんでいうんだろう、人間らしいというか、「本当?」を繰り返し聞いたからこそ聞こえた声というか、とにかくいいなあと思った。話してくれて本当にありがたい。


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インタビューって、とっても奥が深い。


用意した質問や流れを生かしながら、いかに自分の聞きたいことを聞き切るか。そして、いかに自分の想像もつかないような相手の話を引き出す、予定不調和性を楽しめるか。そしてもちろん、インタビューによって、相手に不快な思いをさせることは最大限無いように、という配慮。とっても難しいけど、とっても面白い。まさに奥が深い。


質問の内容も大事だけど、どういう風に、どのタイミングで聞くかとかもすごく大事だもんね。あとは、相手との関係性も。「この人になら話しても大丈夫かな」と思ってもらうこともかなり重要だよな~。考え出すときりがないけど、結局はインタビューという名前の付いた、目の前の相手との会話だもんな。相手へのリスペクトを忘れずに、あわよくば、これからも「はっきりしないところ」にたくさん出逢いたい。



ありがとうございます。がんばった日の、コンビニスイーツを買おうと思います。