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母の雑煮を再現する

母が年をとって、おせちを作る気がなくなり、出来あいを買うようになってしまいました。お雑煮だけは作ってくれましたが、母も作り方が曖昧になっているようで、近年は味が安定しません。自分でも作れるようになっておかないと家族の味が廃れてしまうので、再現に挑戦しました。やったことがない人は、一人で作れるようになっておいた方がいいですよ。

わが家雑煮レシピ(父方の祖母伝来の仙台風らしい)


1. 
ひと口大に切った鶏肉を弱火〜中火で旨味を出しながら煮る。沸騰して灰汁が出たら掬う。そこへダシ(「ほんだし」など)を入れて汁のベースを作る。
これがベースなので、良い鶏肉やダシであれば、より美味しくなる。胸肉だとさっぱりするし、もも肉だと脂が出て濃厚になる。鴨肉だった年もあった気がする。
2. 
あらかじめ1mm程度の千切りにして水にさらしておいた大根と人参を山盛りに入れる。火が通るとちょうど良い量に落ち着くので、量に躊躇は不要。
結構な手間なので、千切り器がうまく使えれば使っても良いが、千切り器だと細くなりすぎるし、手作業のありがたみやご利益が薄れる気がする。新鮮でないと千切りにしにくい。普段は人参の皮ごと煮物にしたりするけど、この雑煮の場合は大根も人参も皮をむき、汁の中で半透明になって消化によい姿をめざす。
3.  
醤油とみりんを入れて味つけをする。味を引き締めるために塩も少量入れる。
母はみりんじゃなくて料理酒だと言い張っていたけれど、再現の結果、みりん以外はあり得ない。
4. 
大根と人参に火が通ったら、せりと蒲鉾を入れて一煮立ちさせて火を止める。三つ葉しかない時は、煮ないで盛り付ける。香りがよいので、せりの方が断然よい。
5. 
膨れるまで焼いた角餅を入れた塗り腕に盛る。餅は一人2個が基本。器は塗り腕でないとラーメンのようになってしまう。
トッピングとして、ゆずの皮を刻んで飾る。写真はゆずがお高かったのでチューブのゆず調味料を使っていますが、やはり生ゆず皮がよい。


根菜たっぷりで、正月以外にも食べたい味。これを食べたら七草粥は要らんです。


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