デザインが大好きなデザイナー経営者に必要なこと

私は、主にインテリアデザインの会社さん向けにマネジメントとコンサルティングをしています。いわゆる「デザイナー経営者」さんのお悩みごとを解決すべく、時に叱咤し激励し、悩みに寄り添いながらお仕事させて頂いています。

よく「なんでそんな仕事が必要なの?」と聞かれることがあります。多くの場合、デザイナーさんはデザインが好きで勉強し、大変な下積み期を終え、念願叶って独立。色々大変ながらも人数も増え日々頑張ってきたけれど、ある時「あれ?自分が好きなデザインより、事務所の諸問題やら、クライアントの応対に神経すり減らしてない?」と、気づき始める人が多いようです。

それもそのはず、デザインが好きで仕事を始めただけで、会社経営やマネジメントなんて全く学んだことも、ひいては興味もない人が多いからです。

そこで私のような、デザイナー経営者さん向けのマネジメントとコンサルティングの仕事が生まれます。ある時は大リーガーの代理人のようにクライアントとフィー交渉をし、ある時は全社員と面談をし、ある時は会社のをプロジェクト全体を分析して経営者と話し合うなどなど、、その会社のパートナーとして必要なサポートを行います。

ファッション界では、プラダ加入で話題になっているラフ・シモンズも、デザイナーがマネジメントやPRの応対をしたり、売上で評価されることをストレスに感じると訴えていました。確かにデザイナーは素晴らしいクリエイティブの創造に全力を注ぐべきで、クリエイティブに専念出来る環境作りは他の人に任せた方が理にかなっていると感じます。

神崎裕之さんが、まさしく!な記事を書かれていましたのでここでシェアさせて頂きます。神崎さん、ありがとうございます!

私は20年近くクライアントとして店舗のデザインをインテリアデザイナーさんに依頼し、アシスタントさん含め600人以上のデザイナーさんとやりとりをさせて頂きました。そしてその後ご縁があり設計事務所でビジネスマネージャーとして勤務。長年、ものすごい才能の方々とお仕事をしてきました。

しかし、前職でも前々職でも「こんなに素敵なデザインするのに、こっちのことはこんなに出来ないのか〜。。」と思うことがしばしばありました。

勿論、デザイナーとしても力があるけれど、経営も両方出来るという方もたまにおられます。でも、会社経営、人のマネジメント、人材育成、設計料の交渉、プロジェクトマネジメント…とデザイン会社にまつわるデザイン以外の業務は多岐に渡ります。そういった業務にストレスを感じる「デザインが大好きなデザイナー経営者」に必要なのは、自分の苦手分野を補填してくれ、クリエイティブに専念出来るよう環境を整えてくれるマネージャーだと考えています。心通じ合える人に出会えたら本当に最高です!

日本国内でも最初からそういう体制で会社を作ってきた事務所や、あえてマネジメントは得意な人に任せて自分はクリエイションに専念して成功しているインハウスデザイナーさんもいます。日本のデザイナーさんにも働き方改革が広まり、より自由で、素敵なクリエイションが世の中に溢れるように!と心から願います。

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