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香りで私に戻る時間【バスソルト】|「ハーブ&アロマ」香る暮らし

もうすぐ今年もおしまい。この1年はイレギュラーな年でしたねぇ、ノストラダムスもビックリ。でも時が経てばリモートワークも、外出自粛もソーシャルディスタンスだって過去の言葉となるでしょう。2000年に世界は滅亡しなかったのだから、今回もきっと大丈夫。

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仕事もプライベートもおかまいなしに、半ば強制的に人とのつながりを断たれた今年。不自由な生活ではありましたが、「自分の時間」を持つことの大切さに気付いた方も多かったかもしれません。

よく耳にする「自分の時間を大切にする」って、一体どれだけの人ができているでしょうか?そもそも自分の時間ってなんなのよ。

朝起きて、寝るまで私たちは、自分の身体で動き、自分の言葉で話し、自分の思考で意思表示をしています。つまり24時間、本来であれば自分の時間なはず。

でも、家族のお弁当を作る為に早起きをしたり、不本意な残業を求められたり、寝る前も心配事が頭を駆け巡りドキマギしちゃったり。それって、他人軸の時間であって、良くも悪くも「本当の自分の時間」ではありませんよね。

ただただ「個」の存在としての、自分に集中する時間って、実は殆どないのでは?と思うのです。

私の勝手な見解では「自分の時間」って2種類あって、ただ自分の好きなことを邪魔されずに行う「物理的お独りさま時間」、そして自分の中のマイセルフとお話しする「精神的お独りさま時間」。後者はどちらかと言うと「自分探しの旅」的な要素を持っています。

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全くの余談ですが「自分探しの旅」って言葉、不思議よね。だって何処に居ようが、自分は自分。双子のようにいつでも一緒でしょ。

でもおそらく見知らぬ土地や異国へ行くことで、余計な「感情」や「情報」が入らずに自分と向き合えるからと言う意味なのでしょう。あぁ、私もそろそろ自分を探しにハワイに行きたいな。本当の私どこにいるのかしら。(ただ旅行に行きたいだけ)

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さてさて、私のお気に入りの「自分の時間」。
ありきたりですが、近所にある馴染みのカフェでモーニングコーヒーを飲むこと。パソコン、ノートやペンを持ってゆっくりと過ごします。(迷惑な客かもしれませんが!)
1日の予定を考えたり、ニュースをみたり、やりたいことや行きたい場所を整理したり。たまには仕事をしてみたり。

お気に入りのカフェって、家でもなく外でもない不思議な空間。家では出てこないような、ナイスアイデアがポーンっと出てきたりするのです。

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仕事柄かもしれませんが、シルバーのカトラリーを磨くのも好きな時間です。クロスで拭いて、いぶし銀からピカピカのシルバーに変わっていく瞬間が快感!シルバー磨きに限らず、掃除は「場」も「心」もスッキリする作業です。

黙々とする作業は「精神的お独りさま時間」にぴったり。例えば、料理だってそう。

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以前の「秋の夜長を楽しむ【五香粉とセロリの餃子】」のように、「刻む・捏ねる・包む」の作業で料理的瞑想をしながら、自分の時間を楽しむのもオススメです。

私のお料理教室には「自分の時間を楽しみたくて!」と言う理由から、参加される方もいらっしゃいます。こちらは「物理的お独りさま時間」。職業の肩書きや、お母さんという名称ではなく本名(フルネーム)の自分を楽しむ時間なのです。

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手っ取り早く、2種類の「自分の時間」を過ごすには「深呼吸」がオススメ。息を吸い自分の中へ「意識」を向け、息を吐いて不要な「感情」を身体の外に出す。単純なことですが大切なこと。

英語の慣用句でこんな言葉があります。「Stop and smell the roses」
直訳すると、「立ち止まってバラの香りをかぐ」と言う意味。この言葉はいつも忙しくしている人、余裕がない人に対してよく使われる表現です。
つまりは「そんなに急いで生きていると、目の前にある美しいものを見逃してしまうわよ!」という意味なのです。

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今この瞬間に立ち止まり、自分自身を俯瞰する。その手助けをしてくれるのが「香り」、アロマセラピーです。

良い香りを嗅いだ時は自然と息を深く吸います。五感の中でも「嗅覚」は脳に直接伝わり、自律神経系やホルモン分泌の司令塔である視床下部に影響を与えます。香りを使いこなすことで、自分自身の「感情」をある程度コントロールすることが可能だと思うのです。

呼吸は細胞へエネルギーを取り入れる手段。日々のひと呼吸ひと呼吸が、心と身体を常にフレッシュに生まれ変わらせているのです。呼吸を整えるにはヨガや瞑想も良いですが、時間がない時はぜひ!シンプルに深呼吸をしてみてください。

でも、ただ深呼吸をオススメするってわけにもいかないのが大人の世界。ってなわけで、今回私がご紹介するのは、バスソルトを使ったアロマティックなお風呂タイム。

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入浴剤やバスソルトはドラッグストアでも手に入りますが、お家でも簡単に作ることができます。合成香料のきつい香りや着色料の入ったものと違い、とってもヘルシー。

フレッシュなハーブも良いですが、1年を通して気軽に楽しむには、精油を使ったバスソルトがおすすめです。呼吸を深めながら、身体もポカポカ。相乗効果でWリラックス!

バスソルトの種類は大きく分けて2つ。

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※画像左がエプソムソルト、右がヒマラヤ岩塩

「ヒマラヤ岩塩」や「デットシーソルト(死海の塩)」などの天然塩。もう一つは、「エプソムソルト」という精製された硫酸マグネシウムを主成分とするものです。
食塩は精製されているため、美容や健康に有効成分となるミネラルをほとんど含まないので、バスソルトには向いていません。

私は普段からエプソムソルトを使っています。エプソムソルトは15世紀頃にイギリス サリー州の「エプソム」と言う地方で発見され、見た目が白く塩に似ていることから「エプソムソルト」の名がついたようです。

「ソルト」と名前が付いていますが、塩分を含まないので、擦り傷があっても滲みないし、風呂釜を痛める心配もありません。そして岩塩よりも溶けやすいのがポイント。

血行促進、むくみ改善、肩こりや腰痛の緩和に効果的とされ、欧米では古くから多くの家庭で民間療法的に重宝されてきました。

私に戻るための バスソルト

バスソルトはお家でできる最も手軽なリラックス&健康法かもしれません。10秒で完成するので、ぜひ毎日のルーティーンに。香りを選ぶ時間もプレシャス!エプソムソルトはドラッグストアやネットショッピングで簡単に手に入ります。

準備するものはたったこれだけ。

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・ エプソムソルト 
・瓶やガラス容器 ※プラスチックだと香りが移りやすいのでガラスがオススメ
・(スプーン ※瓶なら蓋を閉めて振れば混ざるのでスプーンは不要!)
・ お好みの精油

■基本の作り方 1回分
① エプソムソルト大さじ3を瓶やガラス容器に入れる
② 精油を合計5~15滴になるよう、瓶に入れた①に垂らし良く混ぜて完成

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※精油の香りに合わせて滴数は加減してください。
※レモン精油やグレープフルーツ精油、ベルガモット精油など、紫外線に当たると皮膚にダメージを与える「光毒性」持つものがありますので、お出かけ前にはご使用をお控えください。

OHAYOのバスソルト

朝は、1日のうちで最も体温が低くなっています。朝お湯に浸かることで交感神経が優位になり、寝惚け眼もシャキッと目覚めるでしょう。「1日の計は朝にあり」!気持ちの良い1日となるはずです。42℃くらいの熱めのお湯で、短時間の入浴がオススメ。

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・エプソムソルト 大さじ3
・ユーカリ 8滴
・ジュニパーベリー 4滴

■ ユーカリ 学名 Eucalyptus globulus

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スーッと沁み渡るシャープな香りが特徴的。呼吸機能を高めてくれるユーカリは朝にピッタリ!ストレスからくる息の詰まりにも効果的です。肺を広げ、身体的にも精神的にも息苦しさから解放してくれる香り。
抗菌&抗ウイルス作用、免疫強化作用もあるので、風邪のひき始めなど体調が優れない時にもオススメです。生き生きとした1日のスタートに。

※高濃度で使用すると皮膚刺激があるので、敏感肌の方は注意。妊娠中や乳幼児への使用は避けてください。

■ ジュニパーベリー 学名 Juniperus communis

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樹木の香りの奥にある、甘さとスモーキーさが特徴的。リンパを刺激し、腎臓の働きを高めて余分な水分や老廃物を排出する働きを持っています。ネガティブな感情を取り除き、気持ちを切り替える手助けとなるでしょう。心身共にデトックス作用のある精油です。

※高濃度で使用すると皮膚刺激があるので、敏感肌の方は注意。重い腎臓疾患がある方、妊娠中の使用は避けてください。

OYASUMIのバスソルト

夜のお風呂は1日の疲れを癒すリラックスタイム。体温を上げることで寝付きを良くする効果が期待できます。夜は38℃〜40℃の少し温めのお湯にゆっくりと入って緊張をほぐしましょう。

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・ エプソムソルト 大さじ3
・ゼラニウム 8滴
・フランキンセンス 5滴

■ フランキンセンス 学名 Boswellia carterii

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バルサミックな香りの奥にある、甘さとレモン様の香りが特徴的。乾燥肌や老化肌に効果的で、肌の傷を早く回復させる作用があります。喉にも良い効能があるので、寝る前の深い呼吸のお手伝いの適役です。

フランキンセンスは瞑想状態に導く香りとも言われ、心のおしゃべりをストップさせて、精神を鎮め、捕われた心を解放してくれるでしょう。
精神を高揚させながらも、深く心を鎮めてくれるので、フランキンセンスはアロマセラピー界の肝っ玉母さん的存在♡ 寝る前にベッドのなかで、あれやこれやと考え事をしてしまうあなたに。
※妊娠初期の使用は避けてください。

■ ゼラニウム 学名 Pelargonium graveolens

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甘くバラに似た香りの奥に漂う、ほのかなシトラス調が特徴的。私ね、ゼラニウムって「ザ・アロマセラピー」の香りだと思うのです。甘くて爽やか、身体全体を「安心」が包み込んでくれる気分。まるで目に見えないブランケットのようなイメージです。

鎮静作用と自律神経調整作用があるので、寝る前の香りにぴったり。ゼラニウムはスキンケアによく使われたり、女性特有の症状に効果的だったり、レディー達に嬉しい効能が沢山!心と身体がアンバランスに感じる時にも、ぜひお試し頂きたい精油です。
※ 妊娠初期の使用は避けてください。

さぁ、いかがでしたでしょうか?冬のお風呂は最高のしあわせ。日本人で良かった!!と心の底から思える瞬間です。バスソルトぜひお試し下さい。
病気をしないように心がけるのも大切ですが、病気にならない身体作りはもっと大切。自分の時間を有意義に活用し、心と身体の「免疫力」フルスロットルで冬を楽しく過ごしましょう。

creator
ルーシー恩田 @say_it_with_lucys
アンティークバイヤー / IFA認定アロマセラピスト / ITEC認定リフレクソロジスト

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20代に訪れたタイ・チャン島でのファスティング(断食)経験から、心・体・生活環境などを全体的にとらえる事により、本来の自然治癒力を高め病気に負けない体づくりを学び啓発される。会社員としてデザインの仕事をしながら英国IFAアロマセラピストの資格を取得。退職後は更なる経験と知識の向上のためイギリスへ渡り、英国ITEC認定リフレクソロジストの資格を取得。現在は家業のイギリスアンティークの買付と販売をしながら、アロマセラピスト的な視点で自家栽培の野菜とハーブを使ったお料理教室やワークショップを開催している。https://www.lucys-antique.com/


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