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【取材後記】hokanさんに「徹底してユーザーを巻き込む」SaaSの育て方を伺いました。

みなさま、こんにちは! SELECK編集長のやまもと(@hanahanayaman)です。すっかり冷え込んで冬の空気になってきましたね❄️

こないだ初のGoToトラベルで温泉旅行に行ってきました。温泉つかってゆっくり本読んだり執筆したりして、いい時間だった!そして地域限定クーポンでご当地の食材をたくさん買い込みました。まだ使ってない方はぜひ。

さて、本日の新着記事は、久しぶりのプロダクト開発のお話です🎉

2017年に創業し、保険業界に特化したクラウド型顧客・契約管理システムを提供するhokanさん。同社の特徴は「プロダクトマネージャー不在」というチーム体制、かつほぼ全員が業務経験のない業界に特化したSaaSプロダクトを創っていることにあります。

圧倒的な顧客理解が必要とされる業界特化型のSaaSプロダクトを、このチーム体制でどう創っているのか? その裏側には「徹底したユーザーの巻き込み力」がありました。一緒に創っている感がとにかくすごい。

少数チームのプロダクト開発において、特に参考になる事例かなと思います!では早速、取材の背景からお伝えしていきます。

1. 取材の背景

国内でもDXへの波が一気に押し寄せるなかで、SaaSがより一層盛り上がっている今日この頃。

SaaSには、業界・業種に関係なく使われる「Horizontal SaaS」と、業界に特化した「Vertical SaaS」の2種類があります。たとえばSmartHRさんは、労務管理SaaSなので、業界・業種に関係なく導入されるHorizontalタイプ。

今回取材させていただいたhokanさんは、保険業界に特化したVertical SaaSを展開しています。このVertical SaaSにおいては、業界に特化した機能開発が求められるため、業界特性や顧客の業務理解がめちゃくちゃ大事。

ですがhokanさんの場合は、創業者を除き、メンバー誰ひとりとして保険営業の経験がないとのこと。しかも、プロダクトマネージャー不在で、CSメンバー全員がデザインツールの「Figma」を使いながら顧客と要件をすり合わせ、開発を行っているという話。

そんなことができるの…?  と半信半疑でヒアリングさせていただきましたが、その裏側にはユーザーを巻き込む開発の工夫がたくさんあったんですね。これはぜひ読者さんにお伝えしたい!と思い、取材させていただくことになりました。

2. 「徹底してユーザーを巻き込む」ための3つのポイント

本noteでは、どうやってユーザーを巻き込んでいるのか? という視点から、事例のポイントをお伝えできればと思います。Vertical SaaSかどうかに関係なく、プロダクト開発の参考になるんじゃないかなと。

私が取材で感じたポイントは、以下の3つ。

① 顧客に不要な期待をもたせない(受け取るリクエストと、そうでないものを区別する)
② 開発の方針を、顧客にも同期する
③ 顧客がイメージしやすい環境をつくった上で、要件をすり合わせる

まずひとつめが、「顧客に不要な期待をもたせない」ということ。どういうことかというと、プロダクトの思想から外れるリクエストは、受け取っても開発のスコープに入らないので、そもそも受け取ってはいけない。

もちろん「それはできません」とただ伝えるのではなく、代替手段をもって解決策を考える必要はあります。ですが、自社プロダクトの機能としては反映できないことをお伝えするコミュニケーションが取ることが大事です。

次に、開発の方針が決まった時点で、それを「顧客にも同期する」ということ。これをしておくと、一緒に創っている感を感じてもらいやすい。

hokanさんの工夫でおもしろいなと思ったのは、週1回のメールマガジンで、開発方針を顧客にお伝えしているという話。「時期は未定ですが、開発する方針です」など、時期未定であってもそれが開発のスコープに入ったか否かをお伝えしているとのことでした。(本編の記事には、メールの文面もでてますのでぜひご覧ください。)

たしかに、「これから開発するよ!」とお伝えするだけで、「新機能リリースしました」とお伝えしたときの反応が違ってきそうだなと思いました。

最後に、開発の方針が決まったあと、細かい要件定義においても顧客を巻き込んでいます。ここで大事なのは「顧客が最もイメージしやすい環境をつくる」ということ。

具体的には、デザインツールの「Figma」を使って、実際の見た目をベースに機能の要件をすり合わせているそうです。あくまでコミュニケーション手段のひとつという話でしたが、顧客目線が徹底されているなと思いました。

また、CSメンバー全員がFigmaを使いこなして、機能のイメージ画面を自ら作成しているというから驚き…!これは「Figma講習会」を社内で実施して、職種関係なく、全員が基本的な使い方を学んでいるとのこと。他にも、役割を越境するためのノウハウ共有の取り組みがとても参考になります。

本編の記事では、プロダクトマネージャー不在で開発の優先度をどう決めているか、などについても詳しく書いてますので、ぜひご覧ください〜!

記事はこちら👉「CS全員がPMを兼ねる」プロダクト開発の進め方とは? 顧客と共創するSaaS開発の裏側

3. さいごに

今回の取材で特に印象的だったのは、松元さん、山本さんの目の輝き。笑(こんなこと言って大丈夫かなw)でも本当に、以下の言葉にもあるように、プロダクト創りを心から楽しんでいる感じが伝わってくる取材でした。

これまで取り組んできて、やはりお客様にとっても一緒に創っている感があるのはすごくいいことなんだなということも感じましたし、CSメンバーも自分たちが考えたものがプロダクトに反映されていくというのは、やはりSaaS企業ならではの楽しさだと思いますね。

それはやはり、お客様も含めて、チーム全員でプロダクトを創っているからなんだろうなと。そして、不足する役割があっても、全員で補う。このスタンスと工夫があるからこそ、いいプロダクトが創れているんだと思います。

ちなみに余談ですが、取材に至るまでも、本当に丁寧に準備くださっていて感動しました。こちらが下調べするのは当たり前なのですが、hokanさんの事前質問の回答がものすごく丁寧で、今回の記事も「一緒につくっている感じ」がありました。ありがたや。

▼思わずツイートしてた人。笑

松元さん、山本さん、本当にありがとうございました!!たのしかった。

はい。今回はこの辺で。先日そういえば取材獲得のノウハウを言語化したnoteを書いたので、こちらもよければご覧ください。

またお会いしましょう〜!ではでは。

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