失恋して痩せて生理が止まらなくなった


初めて恋人ができた。

年齢=彼氏いない歴をずっとコンプレックスに思っていた私に、彼氏ができた。
感情が高ぶると、景色がこんなにもキラキラして見えるのかと驚いた。
気持ちが浮き立って、本当に羽が生えたみたいにどこにでも行けるようになった。
付き合うことは自由がなくなることだと思っていたけれど、逆だった。彼がいることで、もっと自由になれた。
彼が私を見るときの優しい眼差しが好きだった。それさえあれば、怖いものは何もなかった。

彼と一緒にいる自分が可愛かった。天真爛漫で、自由で、ワガママで可愛かった。
彼のことが好きな自分のことが大好きだった。

と思っていたら、突然音信不通になった。あまりにも呆気なく、関係が終わった。 

何が起こったのか全くわからない。何度も何度も彼の名前で事故情報を調べた。
でも、事件や事故のニュースに彼の名前は出てこなかった。

繁忙期で多忙なのかな、そんな軽い気持ちで返信を待っていたけれど、ずっとこなかった。
ラインをブロックされていた。

世界が真っ黒になった。

他に好きな人ができたのだと思う。700キロメートルの遠距離だったからさ。すぐに会える女の子の方がいいよね、そりゃそうだ。

どんな言葉で自分を納得させようと思っても、涙が止まらなかった。

初めて好きな人と手を繋いで、初めて好きな人とキスをした。好きな人にただ名前を呼ばれることが、こんなにも嬉しくて気持ちの良いことだとは知らなかった。
今まで自分とは無縁だと思い込んでいた恋愛の幸せを、初めて実感した。
こんな幸せが、しばらくは続くのだと信じてやまなかった。

音信不通になる2週間前、1年後の自分に手紙を書いた。その中で彼についても言及してしまった。
来年の自分は、彼についての文章を見て何を思うのだろう。

多くの友人が彼のことを怒ってくれた。彼のことを「そんな人」だと言った。それが一番辛かった。
「そんな人」を好きになってしまったのは自分だし、「そんな人」と、私は一緒に楽しく生きていきたいと思っていた。
そして、未だに「そんな人」からの連絡を心の何処かで待っている私がいる。

仮に別れることがあっても、彼は私のことを傷つけるような別れ方をしないと思っていた。別れたとしても、彼と付き合った時間を無駄に思うことはないだろうと思ったから、付き合った。

全部、私の思い違いだった。
付き合わなければよかった。
こんな別れを経験するくらいなら、ずっと友人でいたかった。
あんなに近くて特別な存在だったのに、もう彼とコンタクトを取ることさえ拒絶されている。

きっと、私にとっての初めての彼氏は幻だったのだろう。元カノとしてではなく、彼の夢を応援している身として、またいつかどこかで会いたい。

私も彼に負けないように、頑張ろう。
彼と何処か出会えたら、こんなにも楽しく生きているよ!って自慢できるように。
心の傷は痛むけれど、早く次への一歩を踏み出せますように。

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