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back numberの新曲が、聴けば聴くほど沁みる。

 本日発表された、back numberの新曲「水平線」。どうにもならない悔しさや悲しみにそっと寄り添ってくれる優しい歌詞が、聴けば聴くほど心に沁み渡ります。暖かい気持ちに包まれて、明日への勇気を持たせてくれる素敵な楽曲です。

本作は、コロナ禍で中止となってしまったインターハイを目指していた高校生に向けて、急遽書き下ろされた一曲とのこと。

とにかく歌詞が良いので、ぜひこのリリック・ビデオを視聴いただきたいのですが、その中でも特に私の心に残った歌詞を抜粋してご紹介したいと思います。

back numberの曲は、いつも冒頭の歌詞が印象的で大好きなのですが、今回も頭から引き込まれました。

出来るだけ嘘はないように
どんな時も優しくあれるように
人が痛みを感じた時には
自分の事のように思えるように

どんなに自分が辛くても、人の痛みを感じられる人間でありたい。”出来るだけ” 、”思えるように”というような限定的でない表現が、いつも完璧にはできないかもしれないけれど、そうありたいと願う人間らしさとその美しさを感じさせます。

そして、サビの歌詞。

水平線が光る朝に
あなたの希望が崩れ落ちて
風に飛ばされる欠片に
誰かが綺麗と呟いてる
悲しい声で歌いながら
いつしか海に流れ着いて
光って
あなたはそれを見るでしょう

沈んだ心に寄り添うように紡がれた丁寧な詞に、涙が溢れました。必死で頑張ってきたことを、何も発揮できない。インターハイに出場予定だった学生達は、誰も責めることができず、どうしようもない虚無感にかられていると思います。頑張ってきたことは無駄ではなくて、それを誰かが必ず見ている。そして、その努力がいつか意味を持つ日がくると、そう優しく励ましてくれるこの歌詞は、学生達の心に一筋の光となって届いていることと思います。

私が、この曲で一番好きなのは、この2番冒頭の歌詞です。

自分の背中は見えないのだから
恥ずかしがらずに人に尋ねるといい
心は誰にも見えないのだから
見えるものよりも大事にするといい

学生の時って、何も分からなくて道に迷ってばかりなのに、人に聞けないんですよね。でも、人に話すことで、新しい視点を知ることができるし、時にはそんな難しいことではなかったと悩みが解決してしまうことだってある。悲しかったり、苦しかったりするその気持ちを自分でしっかり受け止めてあげて、さらにそれを人に話せると、心がすっきりするなと思います。私もひとりで悩んでしまうことが多いので、決して押し付けることなく、優しくそのことを教えてくれるこの歌詞に、背中を押されました。


ここまで歌詞のことばかり書いてきましたが、歌詞を包み込む暖かいサウンドもこの楽曲の魅力の1つです。あの独特の青春の肌がゆさみたいなものを思い出させてくれる、どこか懐かしい音。まっすぐな演奏とボーカルのお陰で、美しい詞がすっと心に入ってくるのだと思います。

明日を頑張る力を与えてくれると同時に、どんな時でも人に優しくありたいと強く思わせてくれる、大切な一曲に出会えました。


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