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【必見!】もうやらないの?昔と今 お世話の違いを徹底解説 2

こんにちは!妊活・子育てサポートアプリCOTETEで保育士監修ページを担当している、さとうなつこです。
前回の記事では、食材や食事関係について『昔はやっていたけど今はやっていないこと』をご紹介しました。
今回は、2 ということで、お世話全般のことであったり、発達や精神面のことについてご紹介していきたいと思います。

前回の記事はこちら!

<このnoteは『COTETE Labo』掲載記事です>

お世話全般

シッカロール(ベビーパウダー)

みなさんはシッカロールをご存じですか?シッカロールは商品名であり、カテゴリ的にはベビーパウダーというのが正解なのですが、私の祖母や母を始め昔育児をしてきた方々はみんな口をそろえて「シッカロールをはたく!」と言っていました。

◎理由
おむつ替えのあとに、お風呂上りに、あせも対策に…とこまめにパタパタしていて赤ちゃんの肌をサラサラにしていました。
汗をかきやすい赤ちゃんの肌がサラサラになり、かぶれたりあせもができにくくなると言われていたようです。

◎現在
ベビーパウダーが危険という噂を聞いたことがあるかもしれません。
1987年頃、ベビーパウダーの原料に使われているタルクというものの中にアスベストが混じっていたという報道がされ社会問題になったことがありました。もちろん現在の製品は厳しい検査がされ、アスベストは含まれていませんので安心してくださいね。
しかし、ベビーパウダーには使用に気を付けなくてはいけない点があります。
・パウダーを吸い込み、呼吸器に入り問題が起こってしまう可能性
・粒子が汗腺を塞ぎ、汗をかけなくなることで体温調節に影響を及ぼす
・湿ったパフで菌が繁殖し不衛生

このような点から、現在ベビーパウダーを積極的に使用することはなくなっています。

抱き癖

泣いたときにすぐ抱っこをすると『抱き癖がつく』という話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。少し放っておかないとだめ。泣かせておくと肺が強くなる…という説も、昔は主流でした。

◎理由
抱っこをしないで泣かせておくことで、肺が強くなったり、赤ちゃんの自立心を促すと考えられていたようでした。
またはお母さんの負担を考慮してそう言われていたという説も。
『抱き癖がつく』の意味は、抱っこしていないと落ち着かない、お世話の大変な子になるよという意味で使われてしまっていますが、一説によると抱き癖という言葉は『一定方向ばかりで抱っこしていると、身体がゆがんでしまう』という意味だったそうです。

◎現在
泣いても抱っこをしない、反応しないことで、赤ちゃんは「泣いても無駄なんだ」と感じてしまい、泣くことをやめてしまう『サイレントベイビー』になってしまう可能性があります
泣かなくなることは助かることではありますが、これは心を閉ざしてしまっている状態。将来的に人との関わりが苦手になってしまったり、愛着障害の危険性もあります。
現在では、泣いたら赤ちゃんが満足するまで抱っこしてあげることが主流。
赤ちゃんの心を満たしてあげることで「自分は愛されている」という安心感が生まれ、結果的に赤ちゃん自身が自立心を持つことができると言われています。
とはいえ、お父さんお母さんの負担も考え、トイレの際や食事の際、辛いときなどには無理に泣き止ませなくてよいと考えられています。

歩行器

赤ちゃんの腰が据わる、お座りができるようになった頃から、一人歩きをする頃までは、昔は多くの家庭で歩行器が使われていました。

◎理由
歩行をサポートするためのもので、歩く練習になると考えられていました。
視野を高めることで発達を促進するとも考えられていたため、使用は主流でした。

◎現在
しかし現在では、歩行器は販売をしているものの、あまり主流ではなくなってきています。
歩行器には様々な危険があるとされ、使用を推奨しているかどうかは賛否両論となっています。歩行器を使う危険性をあげると
・階段や玄関の段差からの転倒による事故
・普段は手が届かないところに届いてしまう危険性
・股関節への影響
・一人歩きへの意欲の低下

などがあります。歩行器を使うときは使用時間を決め、ずっと座りっぱなしにならないように心がけましょう。目を離すときには歩行器からおろすか、必ずロックをかけましょう。

その他

発達障害等への理解

ADHDやASDなどの発達障害や、HPSなどの気質への理解が得られず、頑なに認めようとしない人がいます。

◎理由
発達障害等の研究が進んできたのはごく最近で、昔は「個性的な子」「ちょっと変わった子」「個性」ですまされてきた子が、実は現代で言う発達障害だったということがあります。
”障害”という言葉に抵抗があり、認めたくないという方もいらっしゃいます。

◎現在
現在では早期発見により、療育センター等で適切なサポートを受けることができるようになりました。それにより、他の子たちと変わらない日常生活が送れるようになる場合も多いです。
また、自分で自覚することで対処することができるようになり、より生きやすい生活ができるようになっています。

母乳神話

赤ちゃんにはお母さんの母乳が一番であり、ミルクではなく母乳で育てた方がいいという考え方。どうして母乳が出ないのか、食べ物がよくないのではないかと母親を責めたりすることもあります。
他にも帝王切開では母性が芽生えないからだめと言う人もいるため、どちらにも正しい知識が必要になります。

◎理由
「母乳で育てると子どもは風邪をひかない」「ミルクは子どもの心が安定しない」「ミルクは子どもが乱暴になる」等、さまざまな噂があり、鵜呑みにしてしまう人も多くいました。
どれも研究の結果、関係がないと言われています。

◎現在
もちろん母乳は赤ちゃんにとって適した栄養源であることには間違いありません。しかしミルクも同じように栄養があり母乳に近いように作られています。
そして、ミルクで育った子も、母乳で育った子も発達には違いがないことがわかっています。

3歳までお母さんと一緒にいるべき(保育園はよくない)

少なくとも3歳まではお母さんが育てるべきという考え方です。
3歳児神話とも言われ、保育園には入れず、家庭で愛情を持って育てることで心が安定すると言われていました。

◎理由
育児は母親が家庭でするものという考え方が根強く、保育園に通うことは可哀想という意見です。
昔は男性が働き、女性は専業主婦という家庭が多かったため、子育ては母親の仕事という考えが今でもあるようです。

◎現在
生後母親とどのくらいの期間を一緒に過ごしたかで、子どもの将来に影響があるということはないと研究でわかっています。
保育園に通うことで社会性が身に付き、自立心も身についていくためメリットも多いです。
また、現在では共働きが主流になりつつあり、保育園で長時間過ごす子どもも増えています。
やはり登園時に、ママがいい!と泣く子もいますが、意外とケロッと楽しそうに遊んでいる姿をよく見てきました。家庭にはそれぞれ事情があります。
保育園に預け、共働きを選択するのは夫婦で決めることです。他の人は口出しをしないようにしましょう。

最後に…

いかがでしたでしょうか?
昔は当たり前だったこと・自分がやってきたことが、現在では一切やられていないと、寂しい気持ちになる方もいるかもしれません。
また、長年正しいと信じてきているので受け入れたくない場合もあるでしょう。
しかし命や発達に関わることははっきりと説明し、理解を得ることも大切です。
逆に、白湯やおっぱいの消毒など、多めに見れるところは相手の気持ちに寄り添ってもいいのではないかと思います。
可愛い赤ちゃん。色々な人に想ってもらえ、可愛がられる喜びは赤ちゃんにもきっと伝わっていますよ!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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