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早すぎた!?「新しい時代のオフィスづくり」総務担当者の現場レポート

Hamee(ハミィ)公式

全国の悩める総務担当の仲間たちへ。

私たちHameeはこの春、オフィスリニューアルを実施しました。コロナで出社を控えている社員も多い中での工事対応は大変でした。コミュニケーションを活性化したいけど、まだ「会社に来てください」と言える日は来てはいない。

そんな苦労や葛藤も含めて、ここだけの話を集めました。
ご興味あるところだけでも見ていってください。

このnoteを書く背景

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コロナによって「働く」を取り巻く環境が激変しました。「オフィス」という維持するだけでお金のかかる会社の持ち物は、突然にその存在意義を問われるようになりました。

オフィスを管理する総務部門の方々は「このまま何も変わらずいられることはない」という不安がありつつも、実際になにをやればいいのかわからず、世の中の状況がいつどう変わるのかもわからず、上司がいつ何を急に言い出すのかもわからず、毎日落ち着かないお気持ちではないでしょうか。

インターネットで情報を検索しても、今(2021年7月時点)見つかるのは、オフィス用品や衛生用品を扱っている会社さん、オンラインお仕事ツールを扱っている会社さんの発信している情報が多いようです。

そんな中、早くも「ニューノーマルな働き方」にあわせてオフィスリニューアルを実施したHameeから、最前線で汗を流した担当者が経験談をお伝えすることで、どなたかのお役に立てればいいなと思います。

Hameeオフィスリニューアルのコンセプト

当社はオフィスで実際に顔を合わせてコミュニケーションを図ることが大切であり、互いに熱い想いをぶつけ合い、一人では思いつかないアイデアを生み出し、気持ちを高め合ったりすることがミッションの実現や事業成長にもつながっていくと考えています。

Hamee株式会社プレスリリース「Hamee、社員のコミュニケーション活性化を目的に小田原オフィスをリニューアル!」2021年6月11日

プレスリリースにも記載の通り、「ウィズコロナ」「ポストコロナ」の世界を想定した「出社したくなるようなクリエイティブなオフィス」作りが今回のリニューアルの大きな目的です。

具体的にやった5つのこと

1. 座席数の削減

ソーシャルディスタンス対応のため、席の間隔をあけました。写真のデスクに従来は横に5つ並んでいた椅子が、3つに減っています。

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😊よかったこと
椅子やディスプレイの数が減り、スッキリした印象となりました。リモートワークが浸透しもともと出社人数は減っていたので、余計な物が減って一人あたりの使えるスペースが広くなりました。

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(リニューアル前の様子。出社している人数に比べて物が多い)

📝ここだけの話
コロナが収束してまた社員全員が会社に来ることになったら?という弱気から余剰となった椅子を捨てられず、保管場所に悩まされています。

「オフィス」に求めることは人それぞれです。全員分の座席があることを当然と思う人もまだいます。新しいオフィスの体裁を作るだけでは不足で、そこをどう使ってほしいか、オフィスを通して社員に提供できる価値はなんなのかを、われわれ総務がしっかり言語化して伝えていかないといけません。

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(ロッカー室の奥に詰め込まれた椅子たち)

💗社員の声
「とても明るくなって、余計な荷物がなくなって広く感じて、掃除がしやすくなりました。汚くならないように保っていこうと思います」

2. 固定席からフリーアドレスへ

固定席はバックオフィス部門・物が多い部署・出社が多い部署に割り当てる以外は削減し、床面積の半分以上をフリーアドレスエリアに変更しました。
固定席の部署も全員分の席数はなく、島ごとに部署を割り当てるグループアドレス方式。
物の置き場所に困らないよう、収納エリアを増やしました。

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😊よかったこと
グループアドレス方式のよいところは、物理的な物の受け渡しが必要な人のいる場所が固定されるところです。郵便物を渡しそびれて行方不明になったり、対面での対応が必要なバックオフィス部門スタッフを社員が探し回ることを防げます。

個人の固定席ではないので、机の上に私物があふれるような状況は防止できています。

📝ここだけの話
スッキリしたといいつつ、物の多い部署はあっという間にデスク周りに段ボールが積み上がったのも事実です。

社員の仕事のしやすさを損なってまでオフィスの美しさを取るのは本末転倒ですが、足元に段ボールが積みあがっているのは美観以外にも災害時のリスクにもなります。このあたりは、各部署との対話力、運用ルール考案力などが総務に求められます。

💗社員の声
「気楽に他の部署の人と一緒に仕事をしやすくなりました!」

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💗社員の声
「ウェーブのかかった机の形や椅子の配置が不意の出会いも含めて、コミュニケーションを活性化させることを念頭に設計されているのだと感じました。リモートワークが多めの仕事にはなりましたが、出社の日はコミュニケーションに振り切りたいと考えています」

3. zoomエリアの新設

フロア内に、1席ごとに吸音パネルで仕切った半個室を10席作りました。現状はまだお試し段階として「フリアド席では落ち着かない」という人向けの集中席としても利用可能にしています。
(4席:zoom専用席、終日占有NG/6席:集中席、終日占有OK)

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😊よかったこと
リニューアル前は、オンラインミーティングする場所を探してさまよう人が散見されましたが、専用席の設置により解消できました。
中に入ると、集中しやすいほどよい狭さです。個室同士の間隔をやや広げ、各席にディスプレイを設置したあたりから、利用率がグッとあがりました。

📝ここだけの話
吸音パネルの間仕切りでは、中で話している人の声を一切外に漏らさないほどの効果は得られません。「zoomエリア」というと電話ボックスのような完全個室タイプをイメージする人も多く、期待と実態が乖離してしまうところでもあります。

💗社員の声
「zoomする席(の壁みたいなやつ)がお風呂場のフタを彷彿させるようなオシャレな感じ」

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(防音パネルは自由な曲線を描けるよう、細長いパーツが連なった形状)

💗社員の声
「なんか緊張する…(壁が少ないので、端っこ族はソワソワします)。集中席が人気出るかと思いきや、なんだかんだ寂しくて開放席に座ってしまう」

4. 公園のような中央エリアやニッチスペース

フロア中央のエリアに、生木の植栽を追加しました。吹き抜けスペースを存分に活用した大きな木が3本。日当たりも良く、元気な姿でみんなの目を楽しませてくれています。

コーヒースタンドは元からあったのですが、フロア全体で統一感のある装飾を追加しました。植栽を囲む円形テーブルや階段ベンチとの相乗効果で、楽しい雰囲気づくりができています。

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😊よかったこと
オフィス内に植物や日光といった自然の要素をいれるのは「バイオフィリックデザイン」と呼ばれ、働く人の幸福度や創造性を向上させると言われています。

ふと気づけば通りすがりに植物を見上げ、さらに植物越しの窓の外を目に映すことが増えました。たぶん下を向いているより上を向いているほうが、元気でいられると思います。

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中央エリア以外にも、立ちミーティング用デスク・不定形のベンチ・壁のニッチ型ソファなど、視覚からクリエイティブなインプットを得てアウトプットを促進する仕掛け・コミュニケーションが生まれやすい仕掛けを散りばめました。

📝ここだけの話
そもそもまだコミュニケーション推進できる社会情勢ではないため、仏作って魂入れず、という歯がゆさがあります。リニューアル担当者としては「まだ始まってもいない」という感覚なので、これから色んな部署のかた職種のかたと一緒に使い方を発明していきたいです。

💗社員の声
「木(緑)に癒されました」
「最初は「木?!」て思ってたんですけど、木があることでつい見上げて、晴れてきたなあなど考えています」
「夜3Fの電気が消えて2階だけがついてると、天井に木のシルエット映るのがささやかな癒やしです」

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💗社員の声
「スタートアップからやってきたので、設備すべてに感動でした!!!!!
改めて「有難い」あることが難しいものという意味そのものでした。
個人的にはHamee cafeでこれからのHameeについて熱いトークを皆さんとできたら幸せです」

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5. 高級感と温かみのある1Fフロア

ここまではすべて執務エリアである2Fのことをお話してきましたが、ミーティングルームエリアである1Fもリニューアルしました。もともと1Fフロア中央スペースはコンクリート打ちっぱなしでクールなイメージだったのですが、カーペットを敷き照明を追加しました。

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(右側の白い大きなテーブルは実は卓球台です。手前の台形部分は取り外し可能です。今はネットを貼ってラケットを置いています)

😊よかったこと
1Fはいずれは、社外の方も招いてのイベントスペースとして活用したいという考えもあり、追加する家具はすべて移動可能なものとしました。普段は社員のちょっとした打ち合わせスペースとしつつ、プロジェクターを用いた30~40人規模のイベントスペースに変身させることもできます。

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(リニューアル前の様子。年に数回のイベント利用時以外は、せっかくの広い空間を活かしきれていなかった)

📝ここだけの話
ここもやはり「会社に人がいない」「イベントができない」というところで、活用のスタートすら切れていないのが現実です。社員にとっても今までなかった「ふかふかカーペット」が逆にハードルになっているのか(笑)、このスペースに入っている人自体をまだあまり見かけていません。

💗社員の声
「ホテルみたいでした(特に1階)。思わず知り合いに自慢したくなるような、そんな感じでした」
「1Fの大きなソファに寝転がりたくなります」
「もう寝転んでました!」

(楽しんでくれている人もいました!)

リニューアル舞台裏の苦労話

コロナ禍では、社員に出社してもらっての協力を仰ぎづらいです。力仕事や細かい作業すべてを業者さんに外注できれば苦労は軽減されるかもしれませんが、それでも、物のいるいらないや置き場所を決められるのは自分たちだけです。

私たちはリニューアル途中での社内組織変更の影響もあり、少ない現場担当者で乗り切るしかありませんでした。現場担当者の心と体の疲弊は、プラスアルファの工夫や改善に手が回らなくなる負のサイクルの始まりです。これから計画を立てられる方は、出社して手を動かす作業人員も計画に組み入れるのをお薦めします。

また今回のわれわれの反省点として、規模のわりに総務担当の担った役割が幅広すぎた、ということも後になって気づきました。経理・デザイナー・インフラ担当といったメンバーにももちろんたくさんのご協力をいただきましたが、計画の当初からしっかり巻き込み、役割分担を明確にして最後まで一緒に走り抜けてもらう段取りが不足していました。

1.右の物を左へ、左の物を右へ、の無限地獄

今回のリニューアル工事では、3階建て建物の全床面積中約50%程度が工事範囲となりました。誰かの席だった場所や倉庫だった場所の物を一旦すべてどかし、工事し、完了後元に戻す必要がありました。

さらに今回は、予算削減のため社外に仮置き倉庫は借りませんでした。社内の食堂・ミーティングルーム・ロッカールームなど「工事エリア外で少しでもスペースがあるところ」に荷物を移しつつ、仮の執務エリアスペースも用意するというのは、物量の紙上シミュレーションが難しく、「現場での臨機応変対応」の負荷が非常に高かったです。

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(食堂に仮設した執務席。写真左側の写っていない部分にはスチールラックや段ボールがみっちり。ベテラン引越業者さんにも「全部社内でどうにかするんですか⁉厳しいですね~」と若干ひかれました)

2.持ち主不明の荷物。終わりの見えない片付け

社員に出社を強制できないため、荷物の片付けに苦労しました。
社員のみなさんにも無理のない範囲で、部署ごとの荷物整理や私物の持ち帰りなどを協力してもらいましたが、最後は総務担当がすべて撤去・移動する力技となりました。

総務としてはもともと全社共有備品や事務用品などの移設をやらなくてはいけません。加えて、200台以上のディスプレイの撤去と再設置、机の上や下に残っている延長コードの回収、いるんだかいらないんだかわからない物の回収・分別・廃棄・保管・持ち主探し、と汗と埃にまみれる日が続きました。

これから目指したい姿

実際にやってみてどうだったかというお話をしてきましたが、現時点でわれわれに最も不足しているのは「社員にこのオフィスをどう使いこなしてほしいか」の発信だと思っています。

それぞれのActivity Based Working(時間と場所を自由に選択できる働き方のこと)実現、さらには働くことや暮らすことをより豊かにするために、このオフィスではどんなことができるか。まだまだ至らないことも多いですが、こうなったらいいなというのを最後に書きます。

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ひらめくオフィス
人間は目に入ったものから無意識のうちにメッセージを受けとっています。不定形な形のデスクや、生きている植物、大きな階段型のベンチなど「型にはまらないもの」が自然に目に入る環境で、たくさんの「ひらめき」を感じてほしいです。

つながるオフィス
従来のオフィスは「場所」を共有するところでしたが、これからは「時間」や「体験」を共有する場所となります。顔を合わせて集まるための拠点となるのはもちろん、偶然の出会いから生まれるコミュニケーションも楽しみにして出社してほしいです。
「仕事」をしに来たのだけど、なんだかちょっと楽しいことや嬉しいことがあって、気持ちの上でのお土産を持って帰れる、そんな場所でありたいです。

つづくオフィス
今Hameeでは「クリエイティブ魂に火をつける」というカルチャー浸透を大事にしています。
オフィスという空間が、会社のカルチャーを自然と感じられる場となれば、どれほど人が入れ替わってもカルチャーは続いていきます。オフィスがカルチャーを体現する最古参の社員のようであれば、たくさんの人に安心感や自信を与えられる存在となるでしょう。

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(この無人のオフィスの写真が、1年後、2年後、どう変わっていくのか)


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