コミュニティマネージャーにとって大切な3つのこと。
「良いコミュニティをつくるにはどうしたらいいんだろう?」
僕は現在いくつかのコミュニティを運営していて、そんなことを考える時間が増えてきました。
地元のフリーランスが集うコミュニティが動き出して約半年。それ以外にも自治会や子ども会など、大なり小なり色々と関わっています。
忘れてはいけないのが「家族」です。
妻と結婚して15年が経ち、その間に子どもも3人生まれました。
僕はあらゆるコミュニティのベースになるのが家族だと考えています。
仮に家族というコミュニティがうまくいかず放置した状態で、他のコミュニティづくりをがんばろうとしても難しいのではないでしょうか。
とはいえ、まだ家族を持っていない方もいると思いますし、「とにかくコミュニティをうまく回したいんです!」という方もいると思います。
そこで今回は、僕が心がけてきたこと、気づいたことをこねくり回し、大きく3つにまとめてお伝えします。
1. 楽しい気持ちでいること
1つ目は、楽しい気持ちでいることです。
僕は常日頃、楽しい気持ちがキープできるように心がけています。
なぜなら、人は「楽しそうなこと」「楽しそうな場所」「楽しそうな人」に惹かれて集まるからです。
「楽しそうな人」と言うと「面白い人」を想像するかもしれませんが、どちらかと言えば「幸せそうな人」を想像してもらった方がいいかもしれません。
なんだか幸せそうな人。いいですよね。
とはいえ、これは本当に難しくて、自分もそうあろうと思うものの、「ダメだなぁ…」と落ち込むことは正直あります。
そんなときはその状態に気づいて、少しずつでいいから修正していくことが大切です。
・どんなときに自分は感情をコントロールできなくなるか
(僕の場合:仕事の納期に追われているとき、体が疲れているとき)
・自分の不調に気づくヒントはないか
(僕の場合:ちょっとしたことでイライラしやすい、普段より喉が乾きやすい)
・どうしたら不調から回復できるか
(僕の場合:深呼吸する、水シャワーを浴びる、首の後ろを温める)
こういうことって人によって全然違うし、誰も丁寧に教えてくれません。
まずは自分に関心を持つこと。
ちゃんと自分を知ってあげることで、「楽しい気持ち」を取り戻しやすくなります。
2. 目の前の人を好きになること
2つ目が、目の前の人を好きになることです。
僕は初めて人に会うとき、できるだけその人の情報を集めて、自分が共感できるポイントを探すようにしています。
だから会った人には色々と質問をすることが多いです。
なぜそんなことをするのかと言えば、やっぱりその人を好きになりたいから。
好きになったら自分が楽しいし、もちろんそれは伝わって相手だって楽しくなるはずです。だから僕は、まず相手のことを好きになる努力をします。
その点、うちの妻は本当にすごいと思っていて、彼女を見てると無条件で相手を好きになっているのがわかります。
僕が探り探りなのに対して、彼女は会った瞬間に相手を受け入れている。ちょっと僕にはできそうもありません。
でも自分に合ったやり方、時間のかけ方で相手を好きになればいいんじゃないかな、そんな風に思っています。
3. できる限り優しいボールを投げること
3つ目が、できる限り優しいボールを投げることです。
実はここで紹介したい方がいまして、それがWasei Salonの長田涼さんというコミュニティマネージャーです。
長田さんはフリーランスでありながら、コミュニティマネージャーを生業としています。
長田さんを見ていると、彼が "コミュニティマネージャーにふさわしい人" だということがハッキリわかります。
「でもその理由を具体的に言語化するのは難しいなぁ…」
そう思っていたところ、あるエピソードを聞いて腑に落ちました。
長田さんは昔からテニスに打ち込んでいたそうです。でもあるとき「人を打ち負かすゲーム性」に興味が持てなくなりやめてしまったとのこと。その後フレスコボールというスポーツに出会い、今度はそれに熱中します。(なんと今は日本代表に選ばれるほどの実力者になっています)
フレスコボールがどんなスポーツかというと、木のラケットを持って2人がボールを打ち合い、「いかに上手にラリーを続けることができるか」を競う競技です。そしてやってみるとわかるのですが、大切なのは「いかに相手が打ちやすいところにボールを返すか」なんですね。
つまりこのスポーツのゴールは「相手を負かすこと」ではなく、「相手に寄り添い、協力し、続けること」です。
それに気付いたとき、長田さんがなぜコミュニティマネージャーとして稀有な才能を発揮しているのかがよくわかりました。
コミュニティは人と人のつながりそのもの。自分を含め、まわりにいる人を大切にしよう
「コミュニティ」と呼ぶとなんだか特別なもののように思えますが、実際はそんなこと無いです。
つまりは「人と人」、そのつながりに過ぎません。
だから自分を含め、目の前にいる人を大切にできない人。そのような人にコミュニティマネージャーは務まりません。
AIやロボット化が進む現代。
「人にしかできないことって何だろう」という問いが深まっています。
そんな中で、長田さんのように今後コミュニティマネージャーを仕事にする人は増えていくと思います。
なぜならコミュニティマネージャーはロボットにはできない仕事だからです。
ロボットは、楽しい気持ちを感じることや、人を好きなることができません。
だからこそ。人にしかできないからこそ、深いし、あったかいのではないでしょうか。
僕もこれから先、コミュニティマネージャーとして人と人の関わりを深く掘り下げていきたいし、あたためていきたいと思います。