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アメリカにいる、もう一人の自分


文章を書く仕事が決まり、先週から多く文字を書くようにしてます。絵と同じで量は上達の道しるべ…のハズなんで、とにかく書きます。

で、 "量" 書きやすいのは体験談なので、アメリカの話を1つ。


僕は二十歳の時、タイで身ぐるみ剥がされ、パスポート、金、全部取られたあげく、日本語も英語も通じない町に放り出されたことがあります。その話は長いんでハショりますが、それから5〜6年後、仕事でアメリカに入国しようとしたさい

「お前誰?」

と入管で詰められました。お前、アメリカ在住。お前誰? Who are you?

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「え? いやそれ、盗んだパスポートで、誰かがなりすましてるんですよ。今、あなたが目にしてる男が本物。ほらこの目。絶対ウソついてない目でしょ」と食い下がったものの、そんな言うなら証明しろ、タイからどうやって日本に戻ったんだ?と詰められる。

帰国の為に大使館が発行する黄色い紙切れ、それで帰国したんスよ。その紙? もう無いすよ。暗黒の記憶と共にゴミ箱…え、それ必要? この新しいパスポートじゃダメ? シャレになってない…

…というやりとりを経て、どうにかその時は入国できたんですが、それから折に触れ「アメリカに住んでる自分って、どんな人かなー」と想像するようになりました。


最初は腹も立ちましたが、今はただ「もう一人の俺、元気かな。立派になってたらイイな。本物として、お前だけには負けられん」と思って生きてます。双子ってこんな感覚?と軽い疑似体験もできて、得した気分。

ちなみに、ホントに自分のそっくりさんが居たら怖いんで、その後アメリカに行ったことはありません。



ありがとうございます、近所の文房具屋さんに全投入!