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現実の狭間で

この記事は「みんなで連載小説 PART2 Advent Calendar 2018」何日目かの記事です。 https://adventar.org/calendars/3686
ぶっこみに来ました。

「確かこの辺から入れたような…
………
お、入れた。」

街角の建物の壁の中、人が3人入れば途端にギュウギュウになってしまいそうな空間にいたのはのっぺらぼうの駅員だった。
『乗車証を見せてください』
どこから声が発せられてるのかはともかく、無機質な声がデッキの中に響き渡る。
「はいはい、ただいまーっと」
『認証しました。それでは出発します』

利用客だなんてほとんどいないのに、顔パスにしてくれればいいのに。
それにいつも自分一人しか利用客がいないのに、この電車には10席もある。何のための席だ。それにどうやって利益を出しているんだろう…?
そんな他愛もないことを考えていたところ、間もなく電車は減速を始めた。

「私、子供ができたの。」
そう君は嬉しそうに語ってきたが、自分は別れを切り出すしかなかった。
子供は作ってはいけない。この世界の掟だ。

『お待たせいたしました、氷室に到着です。現時刻は2358年12月18日、午前2時48分です。』

大きなあくびをし、気合を入れた。
「っしゃー、じゃあやってやりますか!」

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