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コミュニケーションデザイナーのデザインを作る以外の大事な有効性

コミュニケーションデザイナーというと「企業でUI以外のデザインを作る人」と認識されていて、大体それで合っているとも思うのですが、個人的には「デザインを作る」以外にも大事な役割を持っているのではないかと考えています。今回はそれについて書いてみたいと思います。

企業の意図するところをわかりやすく伝える意義は大きい
それではコミュニケーションデザイナーの「デザインを作る」以外の大事な役割とは何か?というと「サービスのコンセプトや利用意義、キャンペーンの内容を伝わりやすい情報に加工する」ということだと思います。どういうことかと言うと、一般的な企業活動って「サービスを作る→サービスを広める」が大きな工程ですが、サービスを広めるときによくわからないキャッチコピーを使っていたり、サービスの説明が極端に具体的すぎてわからない…、みたいなケースって見たことありませんか?情緒的に書こうとし過ぎてエモい以外伝わらないキャッチコピーだったり、すごく狭い範囲の説明をしているので、一体これが「そもそも何ができるものなのか?」がわからなかったり。

クリエイティブ側の人間がいないと起こりやすいケースですが、ここにコミュニケーションデザイナーが入ると「こういうふうな伝え方ならユーザーにわかってもらえて、好意的に受け取ってもらえる」と情報を整理して齟齬なく伝えることができます。コミュニケーションデザイナーは、デザインを作る前に「どう伝えたらユーザーに商品特性や利便性が伝わって好意的に受け取ってもらえるだろう?」を考えるので、その特徴が活きるわけですね。この考え方はデザイン以外にも使えるので、例えばサービスのちょっとした説明文を書くときだとか、動画制作の際だとか色々な部分で役立つ場面があります。この「相手にどう伝えるか?」は見えない思考の部分ですが、実は「企業の意図するところをわかりやすく伝える」と言う大きな意義を持っていると考えています。

専業のUIデザイナーだとちょっと職域が違ってくるかも
「それなら別に職種の似たUIデザイナーでもできるんじゃない?同じデザイナーだし」と考える方もいると思うのですが、実はUIとコミュニケーションデザインって考え方のアプローチが違うので、「専業のUIデザイナーです!」みたいな方だとちょっと戸惑うかもしれません。UIデザイナーは「アプリやサービスをユーザーが使いやすいか」や「UX的な体験の素敵さ」みたいなところを突き詰める職業で、コミュニケーションデザイナーは「どうしたらアプリを使ってもらえるか?」や「サービスの説明やキャンペーンごとのデザインアプローチの違い」などを考える職種なので、デザインアプローチがそもそも違うからです。
また、UIデザイナーは常にタスクがあることが多く、忙しい場合も多いのでコミュニケーションデザインまで任させるとそもそもしんどいと言った理由もあります。そういった諸々の理由で最近はUIとコミュニケーションデザインのデザイナーを分ける企業も多く、コミュニケーションデザイナーの意義も高まってきていると思います。

コミュニケーションデザイナーのわかりやすく伝える能力は企業にとっても大きいもの
と言うことで今回はコミュニケーションデザイナーの「コンセプトや内容をわかりやすく伝える」意義について書いてみました。大した内容ではないように見えて、企業活動する上では実はこの差が大きいものだろうなと感じています。会社でみんなで練りに練ったキャンペーンや展示会の広告、または大きく媒体予算をかけた広告が「何言ってるかわかんないよね」と一蹴されたら、広告の意味がないですもんね。隠れて見えにくい「伝える能力」ですが、特に成長期に差し掛かる企業においてはかなり大事なものなのではないかと考えています。

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