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最近の制作物 〜デザイン制作過程で考えている事〜

本日は最近の制作物についてのご紹介です。
「梨のひみつ探検隊 ~なし畑で現地調査してみるぞ!~」というこども向けの科学講座イベントのビジュアル作成をさせていただきました。この講座は梨がなぜシャキシャキするのかを顕微鏡でのぞいてみたり、なぜりんごは水に浮くのに梨は沈むのかといったことを座学で勉強。その後梨畑に行って収穫体験もできるという知識と体験の両方を行うことができるイベントです。「教室で講座だけ」はよくあると思うのですが、実際に現場へ行っての体験があるときっとこの講座のことを忘れないと思います。そういった意味でも大変よく構成された講座だと思っています。

ビジュアルについては主にターゲットが小学3〜4年生なので…、

1.その歳のこども達に興味を持ってもらえるように
2.その興味の惹かせ方が梨のひみつ由来のもので興味を惹くこと
(気をつけること)あくまで自然を通して自然科学を学ぶ科学講座なので、伝えたいメッセージは「科学」であること

というグラフィックデザイン(というか企画そのものか)の基本中の基本で考えていきました。


そんなこんなでアイデア出しをしていると、今回梨畑まで行くけどこどもって探検とか好きだよな、科学で追求することを「ひみつ」と置き換えたらちょっと理科に興味の薄い子でも見てくれるかな、なんて考えてるうちにもうこれは「梨の隠された秘密を探しに探検隊を組織し、現地で調査。各種の難問を探検隊全員で解決しながら梨の謎に迫る調査団。」と考えました。そこでコンセプトは「梨のひみつ探検隊だ!」と思いついたわけです。

こうして無事コンセプトのようなイメージが出来上がったのでデザインフェーズに入ります。デザインはボーイスカウトが付けてるようなワッペンみたいなのがそれっぽさが出ていいな、デザイン的にも丸や四角の中にワッペン的なデザインってここ数年流行ってるしみんなに広く告知するデザインにはマス受けもあるだろうしいいかもしれないと思い、タイトルロゴを作りました。

森の中に大きな梨があって探検隊が指差して「発見!」ってやってますね。これくらい大きければそりゃ発見もするよね。みたいなイメージになってます(笑)梨が大きいのは実寸で見られた際に小さく(1cm〜3cm)くらいの大きさで見られることが多いだろうなという想定で梨を大きく扱ってます。今回は梨を科学する講座なのでまず「梨」に気づいてもらうのが大前提ですから。そして多分このタイトルロゴでこども達の興味は惹けるだろうと思いました。

となると次は「科学感」を出したい。これはどうしようかなと考えていると意外なことに気づきます。ビックリマークとはてなマーク、これらのマークを使ってるだけでなんと科学っぽく見えるんです。う〜ん、すごい。こんな近くに簡単に答えがあるなんて…。ただ、これだけだと若干弱い気がするのでついでにビックリマークとはてなマークの横に実際に学べる内容を書くことにしました。「! 食感の源を顕微鏡でのぞいてみよう」とか「? 梨の仲間との共通点は…」なんかですね。隣に写真も添えてイメージ補強です。
これで科学感を出しながら講座への内容理解もできるので一石二鳥な感じになりました。

最後に全体的なイメージです。最初に作ったタイトルロゴがイメージを牽引するので、それに添いながら「梨感」と「科学感」を出せるものを考えます。こちらは多少難航しました。が、いろいろな資料を見てアイデア出しをしているとどうもクネクネした線は科学っぽいという事にたどり着きました。「ねるねるねるね」みたいな感じですかね。そこで! 梨色を使いつつも線をクネクネさせた背景にすれば全体のホワイトバランスも持つし、しっかりイメージできるしいいじゃん!と思って採用です。

これらを合わせてチラシの完成です!

SNS掲載用のバナーについてはタイトルロゴと講座内容のイメージと分けて何種類か作って、カルーセルを想定しました。多分これがイメージが伝わりやすいのではないかと。イメージ写真の方には小さくタイトルロゴと「なし畑で現地調査してみるぞ!」のコピーを入れてこれ1枚でも完結するようにしてます。この一文があった方が「何ができるのか」がすぐに見えていいですからね。

これで制作過程の説明は終了なのですが、今回の企画なんと参加者に無料でB6ノートが配られます。もちろんノートもきちんとデザインがあって、表紙には「梨のひみつ探検隊 隊員証」と書いてあります。こういう細かいギミック、参加した側からすると嬉しいですからね。ぜひたくさんの人に参加して欲しいと思います。


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