プログラマのための線形代数 〜 手計算ではなくコードで学ぼう

たかくです。
3月16日(土)・3月17日(日)にワークショップに参加しました。

このワークショップは、理系の学生が大学の初年度に学ぶ「線形代数」をもう一度、おさらいすることが、主旨でした。

なぜ、線形代数なのか?

「線形代数」は、高校で学ぶ空間ベクトルを抽象化した、数学の領域です。

たぶん、今さら数学と思う方が多いかなーと思います。でも、違うのです。これからこそ、数学が必要なのです。

トレンドである、機械学習でも、ビッグデータ解析でも、データ構造の持たせ方が肝になります。
このとき、闇雲にデータ構造を作ると、レスポンス悪化やアルゴリズムの複雑化に陥る可能性が大きくなります。

確実なデータ構造を作るための筋道が、線形代数なのです。
また、線形代数は幅広い数学の理論のベースとなる分野です。線形代数を学ぶことで、数学の幅が広がり、データ構造、アルゴリズムの設計にも幅が広がるのです。

講師:さのたけとさん

このワークショップの講師、さのたけとさん(@taketo1024)は、

理学部数学科を卒業→IT企業に就職→改めて、修士課程に復学し、この4月から博士課程に進んだキャリアの持ち主です。

家族に愛情を注ぎ、そして、学問への情熱に溢れた人です。

ワークショップ

ワークショップは、2日間で、トータル300ページにおよぶ、さのさんオリジナルのテキストをベースに進められました。
高校の数学でのベクトルのおさらい、行列のおさらいからスタートし、広義のベクトル空間(線形空間)の取扱に進んでいきました。
特にユニークだったのは、ベクトルを幾何的に図で表したことです。大学の授業では、抽象的な概念に終始しがちな線形代数の概念をビジュアルに表したことで、抽象的な概念から具体的なアルゴリズムを生み出す糸口を示してもらえたと思います。

ここで、当日のTweetのまとめをシェアします。
https://togetter.com/li/1328797


参考文献

さのさんが、紹介した本を紹介します。

プログラミングにかなり近い位置の本としては、

線形代数の問題を多く解きたい、プログラミングの問題を探したい場合には、

理論をしっかり、勉強したい場合には、

です。

最後に

線形代数は、構造化されたデータを扱うすべての処理の背景となる数学です。もう一度、しっかり、学んでみたいです。
また、さのさんは、今後も実用に結びついた数学のセミナー・ワークショップを開く、気持ちがあるそうです。是非、これからもワークショップに参加したい思いです。

川越在住。映画と音楽、お酒とラーメン好きのソフトウェアエンジニアです。 ビールは、ハートランド(KIRIN)。 🍜は、いろいろ。 好きな音楽は、クラシックギターとピアノ。好きなバンドは、ミスチル。好きなマンガは、「3月のライオン」。