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Backlog World 2021 旅 ~Journey~ オンライン 参加リポート(その1)

プロジェクトマネジメントの祭典、『Backlog World』が今年も2021年3月13日(土)に開催されました。スピーカーの皆さんの熱い思いをリポートします。

お知らせ(2021年3月18日)

昨日(2021年3月17日)執筆中に note がハングアップし、それ以降、HTMLで空白を意味する特殊文字 が画面に表示される現象が発生しました。そこで、今回の参加リポートは、その1からその6に分けて公開します

ご理解の程、よろしくお願いします。(._.)オジギ

その1では開会宣言と基調講演#1について書きます。

開催宣言

運営委員長のナカミチさんの開催宣言で、イベントはスタートしました。今年(2021年)は、サブタイトル『旅 ~Journey~』が付きました。これは、このコロナ禍で制約の多い状況で、参加者1人1人に「旅をしている時のような素晴らしい出会いがあってほしい」という運営委員の皆さんの思いが反映されたものです。

ナカミチさんから紹介された運営委員の皆さんの参加者への思いは次の5つに集約されます。

・仕事の中だけでは得られない繋がりが生まれること。

・新しい刺激を与え、出会いや発見を得られること。

・新しい世界を見せる。新しい気づきがある。

・明日から応用できる何かを得てもらいたい。

・旅をしているように素晴らしい出会いがあること。

では、プロジェクトマネジメントの旅に出かけましょう!!

基調講演#1 「ワークスタイル・トランスフォーメーション」

スピーカー:株式会社キャスター取締役COO 石倉 秀明(Hideaki ISHIKURA)

・「ワークスタイル・トランスフォーメーション」とは?

石倉さんは、「ワークスタイル・トランスフォーメーション」を次のように定義しています。

「多様な働き方をする人がいるチームで成果を出すために仕事を変化させること」

この定義を前提に石倉さんの講演をまとめていきたいと思います。

・コロナ禍の状況の中で我々のワークスタイルも大きく変化しました。

集合型ワークスタイルから分散型ワークスタイルへのシフトです。

・オフィスで働く人もリモートの人もいる。

・時間帯、長さもバラバラ

・雇用形態もそれぞれ異なる

・副業/複業、フリーランスもあり

・新卒入社から1社一筋も転職組もあり

と多種多様です。

ですから、ボクたちホワイトカラーは「仕事」の仕方、マネジメントを半強制的に変えなければいけない場面に出会っている

むしろホワイトカラーこそ遅れている

と言えるのです。

「さあ、じゃあどうやって変えていくか。」

石倉さんは、次の4つの面から提言しています。

①コミュニケーション

②タスク管理/プロジェクト管理

③マネジメント・シフト

④マインドセット

それぞれについて、見ていきましょう。

・コミュニケーション

大事なこと:

「いない」人に合わせる。「見える」ようにする。

□そのため、これからは、「話す/聞く」力よりも「読む/書く」力が求められる。

□いつも同じ場所にいるわけではないので、「非同期」のコミュニケーションとなる

□空気を読まない/全部言う → 空気を読む、忖度は×

□職場に必要な3つのコミュニケーション

□指揮命令/仕事の話

□相談/壁打ち

□雑談/プライベートの話

石倉さんは、リモートワークが進む今こそ、「相談」や「雑談」の場を意図的に作っていく必要性の大切さを語ってくださいました。

・タスク管理/プロジェクト管理

石倉さんは優先順位の考え方を変えることを提唱しました。

それは、緊急度/重要度の4象限では分けないということです。

それに代わって

・事務処理
・コミュニケーション
・ものづくり
・思考
で考える!!!

のです。また、「ものづくりと思考」に時間を割くことの大切さを説いています。

また、ボール(課題)は抱えず、他者の協力を得てでもなるべく早く手放すことの大切さを説いています。

・マネジメント・シフト

石倉さんは、これからのリーダーの役割を「マンションの管理人」に例えています。

これは、従来型のリーダーがメンバーの仕事の仕方にまで深く干渉していたのに対して、多種多様なメンバーが自発的に活躍できる場を作るのがリーダーの役割だと言うことです。

そのために、「アサインの考え方」を変える必要性を主張されていました。

メンバーが役割を果たせるかどうか

アサインをメンバー毎に上手く分割できるか

が大事だと説いています。

業績/成果のマネジメントでは、

目標設定が評価の10倍大事

思考、設定のプロセスを見える化しよう

最終形ではなく、どうそこに行き着いたのが大事

Todo/スケジュール/担当は見えるように

結果じゃなくて「結果点」

途中経過が大切

以上がマネジメント・シフトです。

・マインドセット

石倉さんは次のように語ってくださいました。

①信頼の考え方

信頼関係1:自分が他人を信頼する

相手に与えられるものではなく、自分が「信頼する」と決めれば実現できるもの。

信頼関係2:自分が他人から信頼される

相手があることなので、自分の力だけでは実現できません。大事なことは、約束を破る、嘘をつく、陰口を言う、誤魔化すなどの行いは絶対にせず、基本に忠実にやるべきことに真剣に向き合うことです。

②多様性

バラバラであるほど強い

役割を果たせる人であれば多様な価値観や働き方をする人を受け入れられるようになっているということ。

モチベーション

モチベーションも多種多様。それを否定したり、侵害する権利は誰にもない。

③会社や組織

事業を通して目的を果たす「場」以上でも以下でもない

仕事と人格を同一視しない

仕事としてできているかいないか以上に踏み込む必要は無い

リーダー/マネージャーのミッションは「チームの成果」のみ

「こうあるべき」といったリーダー論や理想の組織論みたいな幻想にとらわれず、目の前もメンバーとミッションに向き合おう!!

最後に石倉さんの思う「PMとは」について書いて、基調講演#1のまとめにしたいと思います。

多様な働き方/メンバーをマネジメントし、チームとして成果を達成する仕事をしている人たちこそ「PM」の皆さんだと思います。

石倉さんの講演は以上です。

(その2に続く)

川越在住。映画と音楽、お酒とラーメン好きのソフトウェアエンジニアです。 ビールは、ハートランド(KIRIN)。 🍜は、いろいろ。 好きな音楽は、クラシックギターとピアノ。好きなバンドは、ミスチル。好きなマンガは、「3月のライオン」。