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【ポケカ】Cレギュ最終盤の環境デッキアーキタイプ25種類をまとめて振り返る

はじめに

シティリーグもシーズン4が終わり、いよいよCレギュの終わりが近づいてきましたね。
これからアディショナルシーズンがあるとは言え、現在のカードプールで戦えるデッキの型はあらかた出尽くしたのではないでしょうか。

さて、そんなこんなで先日ふと思い立ちまして、ポケカ公式のトレーナーズウェブサイト上で公開されたシティリーグs4の入賞デッキ1424種を気合で集計し、約50種類のアーキタイプに分類しました。
この記事では、その中でも多く結果を残している25種類のアーキタイプを紹介しようと思います。

これからポケカを始めたい、ポケカを始めたばかりで環境の理解が浅い、Cレギュ最後の輝きを観測したい……といった方々の参考になれば幸いです。

元データについて

今回、アーキタイプを定義するにあたって集計した元データはトレーナーズウェブサイトで確認可能なシティリーグs4の全会場の入賞デッキとなります。一部非公開のレシピもありましたが、1424件の入賞デッキのデータを取得することができました。
アーキタイプの分類は基本的に筆者独自の定義によるもので、全部で57種類に区分しています。
今回ご紹介するのは、その中でも10回以上入賞実績がある25種類のアーキタイプになります。

元データとなる25種のデッキの入賞実績データ

各アーキタイプごとの特徴について

アーキタイプごとの特徴をわかりやすく示す指標として、以下の4つのパラメータを5段階で記載します。このパラメータは完全に筆者の独自解釈によるものですので、ぼんやり参考程度にみてもらえればと思います。

再現性:盤面の再現性。事故率の低さ、動きの安定感
瞬発力:瞬間的な火力の高さ、有利不利を逆転する要素の多さ
耐久性:サイドの取られにくさ、ポケモンの気絶しにくさ
簡単さ:デッキの扱いやすさ、簡単さ



Tier1

いわゆる環境トップのアーキタイプ。
データ上あきらかに入賞実績が多い4種類のアーキタイプが属する。

ミュウVMAX

再現性:☆☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆
耐久性:☆☆☆☆
簡単さ:☆☆☆☆☆

ざっくり解説
ミュウVMAXとゲノセクトVが主軸のアーキタイプ。
場のフュージョンポケモンのワザを何でもコピーできるミュウVMAXをメインアタッカーとし、場にフュージョンポケモンを展開するほど手札補充が安定するゲノセクトで動きを安定させる。その動きのシンプルさから非常に扱いやすく、盤面の再現性も高い。
反面、VMAXを一撃で倒すような瞬発力はあまりない。
また、フュージョンポケモンは全体的に耐久性が低く、ミュウVMAXもHPは310と一般的なVMAXの耐久性と比較するとやや脆い。

デッキのバリエーションとして、最も一般的な超エネ軸の他、闘軸、草軸がある。また、海外大会では水軸のミュウVMAXが実績を残しているなど、今後更に発展していく可能性も。


三神ザシアン

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆☆☆☆☆

ざっくり解説
追加効果でサイドを1枚多く取ることができるようになるオルタージェネシスGXを持った三神と、3エネ230点というたねポケモンとしては破格の攻撃性能を持ったザシアンVを組み合わせた、Cレギュを代表するTier1デッキ。
オルタージェネシスGX、アルティメットレイ、ブレイブキャリバーと、最速3ターンでゲームを終えることもある超高速デッキで、たねポケモンだけでデッキが構成されているため展開が早く、再現性と瞬発力が非常に高い。
耐久力の高いVMAXが環境の中心となったことで一時期は数を減らしていたが、直近の大型大会であるCL福岡で優勝。シティs4においては比較的耐久力の低いフュージョンやクワガノンといったデッキが台頭してきた他、超闘悪の三すくみの影響を受けづらく全対面で高い瞬発力を発揮できることが評価されてか大きく数を増やしている。

デッキのバリエーションとして、サブアタッカーにガラルファイヤーVやスイクンVを搭載した型もあり、特にガラルファイヤーVは標準搭載されていることが多い。


はくばスイクン

再現性:☆☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆☆
簡単さ:☆

ざっくり解説
2エネ250点という破格の攻撃性能を持ったはくばバドレックスVMAXと、同じく2エネで最大220点を出せるスイクンVを組み合わせたアーキタイプ。
一般的な構築ではメッソン・ジメレオン・インテレオンの、いわゆるうらこうさくラインが採用される。
うらこうさくによって毎ターン必要なトレーナーズをサーチすることができ、立ち回り次第でどんな相手にも五分以上の戦いができる。
ほとんどの対面で不利がないが明確な有利もなく、それぞれの相手によって的確なプレイングを選択し続けることが非常に難しい。

バリエーションとして、クロススイッチャーを搭載した型と、クロススイッチャーを搭載しない通常型がある。
スイッチャー型はメロンとスイッチャーを同時に使用することで一気に試合を決めることができる瞬発力があり、通常型はサイドを先行されてからのリセットスタンプや頂への雪道による逆転性能が高い。


クワガノン

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆☆
簡単さ:☆☆

ざっくり解説
2エネをトラッシュする代わりにどこにでも200点を飛ばせるエレキブラスターのクワガノンと、手札から2エネ加速ができるバッテリーデンヂムシ、HP90以下のポケモンをサーチするレベルボール、トラッシュから回収するレスキューキャリー等を組み合わせることで、毎ターン安定して200ダメージを叩き出しつつ、自身は非ルールのポケモンであるため落とされてもサイドを1枚しか取られないという、攻守共に非常に強力なデッキタイプ。
その性質上、トレーナーズを自由にサーチするうらこうさくと組み合わせることがほぼ必須となる。
毎ターンバトル場のクワガノンが倒される前提で後続を用意しつつ必要なトレーナーズを集める必要があり、一見するとプレイ難度が非常に高いように見えるが、盤面の再現性は非常に高い。
シティリーグs4においては徐々に使用率を伸ばし、最終週の入賞数はミュウVMAXを抑えてトップという結果を残した。
なお、このデッキのメインエンジンであるデンヂムシがCレギュのカードであるため、レギュ変更後はかなり苦しい立ち位置になることが予想される。




Tier2

Tier1と比較すると入賞回数は少ないものの、50人以上の入賞実績がある5種類のアーキタイプ。

れんげきウーラオスVMAX

再現性:☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆☆

ざっくり解説
エネをトラッシュする代わりに120点x2のベンチ狙撃が可能なれんげきウーラオスVMAXをメインアタッカーに、チャーレムV、うらこうさくライン、ナゲツケサルなどを組み合わせたデッキタイプ。
サイドを複数枚一気に取り切ることも可能で、ゲームメイクの技術が問われるもののパフォーマンスは高い。水の塔、くろおび、望遠スコープといったサポート手段が充実しているため、うらこうさくで出せるバリューが高いことも特徴。
クイックシューターによる打点調整とチャーレムVによるエクストラターンが非常に強力で、火力ではなく手数による瞬発力が高いアーキタイプ。
ただし、弱点を取られるミュウVMAXが流行している現環境下で安定して勝ち続けるのは非常に難しい。

バリエーションとして、超対面の対策としてジラーチGXやガラルファイヤーVを採用した型がある他、悪ウーラニンフのように対応範囲を広げた型も存在する(本記事では悪ウーラニンフは独自のアーキタイプとして集計しているため、れんげきウーラオスVMAXには含んでいない)


こくばMM

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆☆☆

ざっくり解説
登場以来環境トップを走ってきたこくばバドレックスVMAXとミュウツー&ミュウGXを組み合わせたアーキタイプ。パーフェクションのワザ候補としてゲンガー&ミミッキュGX、オーロット&ヨノワールGXがいる。
後述するこくばマホイップと比較して瞬間火力は低い代わりに後攻からのホラーハウスGXやマリィナイトウォッチャーなどで場をコントロールしながらめいかいのとびらで場のエネを増やし、こくばの打点を上げていくのが基本ムーブとなるが、ガラルフリーザーや超タイプのザシアンVによる素早いエネ加速も可能。

こくばのバリエーションとしては後述するマホイップVMAXをサブアタッカーに採用するこくばマホイップがあり、マホイップとMMを両方採用した型も存在する。


れんげきテンタクル

再現性:☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆

ざっくり解説
れんげきのカードを山札に戻すことで打点を上げるワザを持ったカラマネロをメインアタッカーとし、うらこうさくやれんげきサーチで動きを安定させるアーキタイプ。
非ルールで青天井の打点を出すことが可能な数少ないデッキであり、デッキが圧縮された終盤には相手のVMAXをワンパンする火力を出すことも可能。
うらこうさくを採用している上に毎回打点が変動するためプレイ難度は高いが、大型のアタッカーが多いVMAX環境では優位なサイドレースを押し付けることができる。

インテレオンとオクタンを採用したうらこうさく型がメジャーではあるが、チラチーノを採用したやりくり型も存在する。


ルカメタザシアン

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆
耐久性:☆☆☆☆☆
簡単さ:☆☆

ざっくり解説
ルカリオ&メルメタルGXとザシアンVを組み合わせた、こちらもCレギュを代表するアーキタイプの一つ。
フルメタルウォールGXとタフネスマントによって実質HP300のザシアンVがマオ&スイレンと結晶の洞窟で回復しながら殴ってくるという耐久特化の構築がメジャー。
ルカメタ、ザシアンV、ザマゼンタVの3種類のポケモンのみで構成されているため、3-2-2のサイドプランを押し付けることができる他、VMAXがメインアタッカーのデッキ相手にはザマゼンタVだけで完封することも可能。
その性質上タッグサポートと相性がよく、タッグコールからルカメタとグズハラを持ってくるだけでも序盤の動きとしては十分に機能する安定性が強みとなる。
反面、高火力攻撃が可能なアタッカーはザシアンしかおらず、耐久型デッキ故に試合展開が長引くことが常であるため、素早い状況判断とゲームメイクの技術が求められる。


ムゲンダイナVMAX

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆☆☆☆

ざっくり解説
2エネで最大270点という圧倒的なコスパのワザ、HP340という耐久性を兼ね備えたムゲンダイナVMAXを主軸とした悪タイプ統一型のアーキタイプ。
基本的にはクロバットVが4投されており、毎ターンナイトアセットで手札を増やしながらベンチを広げて火力を出す、というシンプルながら強力な動きでどんな対面でも押し切る性能を持つ。
HP270が基準だったTAGTEAM環境では無類の強さを誇ったが、VMAX環境となり全体的に大型アタッカーの耐久力が向上したことで立ち位置が悪くなってきた。
弱点を突かれるれんげき・いちげきウーラオスや、ワザの相性が最悪なゲンガーVMAX、クワガノンなど、圧倒的な不利対面が存在するが、逆にこちらが弱点をつけるミュウVMAXや比較的容易にワンパン可能な三神も環境に多いため、新環境でも一定のポテンシャルを秘めたデッキタイプと言える。

サブアタッカーの候補としては、ガラルファイヤーV、ブラッキーVMAXのどちらか(または両方)が採用されることが一般的。
他にもレパルダスV、ガラルジグザグマ、ガラルマタドガスなど優秀なサポート要員が多く、バリエーションも豊富。




Tier3

入賞回数としては約20~50回のレンジにあるアーキタイプ。
大型大会なら1回は見かけそう……という位置にいるが、ポテンシャルとしては十分に環境上位にある。

こくばマホイップ

再現性:☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆☆
簡単さ:☆☆☆☆

ざっくり解説
前述したこくばMMとは異なり、サブアタッカーにマホイップVMAXを採用した型のこくばバドレックスVMAXデッキ。
マホイップVMAXは場のエネをコストに高倍率の青天井火力を出すことができるため、特にVMAX対面のフィニッシャーとして瞬発力が大きい。こくばMMと比べると進化ラインが1つ増えるため安定性はやや下がるが、終盤の詰め性能が高く安定したデッキタイプと言える。


スイクンV

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆
耐久性:☆☆
簡単さ:☆☆☆☆

ざっくり解説
うらこうさくを駆使して素早くスイクンVを起動し、序盤から中打点を連打していくデッキタイプ。
スイクンVはワザの性質上220点以上の火力が出しづらいが2エネで起動するため、先行2ターン目から安定して攻撃を開始することができる。
タフネスマントによってHPを270まで上げることができるため、ぱっと見の印象以上に場持ちが良いのも強み。
ただし火力がベンチ依存であるため対策も容易で、序盤の展開で出遅れると難しい印象が強い。

火力を補うためにハイテンションダンスのルンパッパを積んだ構築もあり、こちらは最大320点まで見える瞬発力に特化した型になっている。


リーフィアVMAX

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆☆

ざっくり解説
相手の逃げエネの数×60点という高倍率のワザを持つリーフィアVMAXをメインアタッカーに据え、うらこうさくで安定性を高めたデッキタイプ。
最大火力が相手依存であるものの、ガラル鉱山を貼ることで実質的に120点火力増強しつつ妨害も兼ねることができ、盤面をコントロールしながら戦うことができる。
現在は環境に炎タイプが少ない上、流行している悪タイプの一部が草弱点ということもあり、実績を残しているプレイヤーも多い。


雷軸レックウザVMAX

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆☆☆

ざっくり解説
メインアタッカーとして100、180、260、340点を打ち分けられる青天井火力を持ったレックウザVMAXを採用し、ワザの効果でトラッシュした雷エネをモココやローズを使って再利用することで継続して高い打点で攻撃していくデッキタイプ。
複数の入れ替え手段を要するものの、相手のVMAXを一撃で倒し切る340点という高火力を比較的容易に叩き出せる攻撃性能は非常に優秀。雷タイプが主軸であるため、嵐の山脈やグッズロックが可能なクワガノンV、GXワザで確定マヒを与えつつ手札に戻ることができるデデンネGXなども採用可能で、レックウザ自身の特性で強引に手札を回すこともできるため、盤面の再現性は印象以上に高い。

レックウザVMAXは炎軸の構築も存在しており、そちらの場合は溶接工やローズといったサポートでエネを加速しつつ、終盤にウルガモスVで高打点を狙うこともできるテクニカルな構築になる。シティs4での実績では雷軸の方がメジャーな型と言えそう。


サンダースVMAX

再現性:☆☆☆☆☆
瞬発力:☆☆
耐久性:☆☆☆☆
簡単さ:☆☆☆

ざっくり解説
最近になって注目度が増してきているアーキタイプのひとつ。
エレメンタルバッジをつけることで1エネでダイジンライを撃つことができるサンダースVMAXを主軸に、ベンチ狙撃の追加効果を起動するためのガラルジグザグマやクイックシューターインテレオンが脇を固める構築が一般的。
インテレオンを採用する関係で無理なく毎ターンうらこうさくを使用でき、回収ネットを絡めてガラルジグザグマを再利用しながら安定してバトル場とベンチに100点ずつ攻撃をしかけることができる。
サンダースVMAXが実質1エネで起動するため、半端なダメージはモミで回復しつつすぐ攻撃を再開することができ、逃げエネも0であるため想像以上に場持ちが良い。1エネで2箇所に100点ずつという火力は瞬発力という観点ではやや心許ないが、現環境ではうらこうさくを多用するデッキが多く、れんげきやいちげきといった闘タイプのデッキも数を減らしているため、かなり良い立ち位置にいるデッキタイプ。
唯一の欠点はサンダースVMAXを入手するのが難しいことくらいか。


ゲンガーVMAX・ドガスゲンガー

再現性:☆☆
瞬発力:☆☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆☆
簡単さ:☆☆

ざっくり解説
ゲンガーVMAXは素のスペックが高い上に優秀な補助手段が多い悪・いちげきという属性持ちであるため、数多くのアーキタイプが存在する。
中でもゲンガーVMAXが単独でアタッカーを務める構築として、ゲンガーVMAXといちげきヘルガーを組み合わせたシンプルな型と、特性かがくへんかガスを持ったガラルマタドガスを組み合わせたいわゆるドガスゲンガーをまとめて紹介する。
ゲンガーVMAXはタイプとワザの相性からミュウVMAXやこくば、ムゲンダイナといったポケモンVを展開するデッキに対して圧倒的に優位であり、いちげきエネによるパンプによって三神やルカメタといったTAGTEAMもワンパン可能という対面性能を持つ一方で、火力がそこまで必要ない非ルールのデッキには非常に弱いといういちげきらしいバランスのポケモン。
いちげきデッキはやや安定性に欠ける面があるため、ガラルマタドガスのかがくへんかガスで相手の展開を止める構築も多く見られる。
環境デッキの多くは特性への依存度が高く、うらこうさくを含む全ての特性を止められるかがくへんかガスは非常に有効な妨害手段として機能する。

シンプルな構築の場合、ゲンガーVMAX、ヘルガーの進化ラインとデデンネGX、クロバットVといったシステムポケモンのみで構成されている型が多いが、まれにいちげきウーラオスが入るようなデッキも存在する。
ドガスゲンガーの場合は火力担当のゲンガーと妨害担当のガラルマタドガスで役割がはっきりしており、クラッシュハンマーやうねりの扇といった相手の盤面に干渉するグッズが入っていることも多い。


ハピナスV

再現性:☆☆☆
瞬発力:☆
耐久性:☆☆☆☆☆
簡単さ:☆☆☆☆

ざっくり解説
ハピナスVは登場当時からごく一部で注目されていたポケモンだが、大型大会で注目されたことで数を増やしつつあるアーキタイプとなっている。
また、環境から闘タイプが減っていることも追い風。
素の火力は低いものの、タフネスマント込みで300という高耐久に加えて妖しいカンヅメやすごいきずぐすりといった回復手段を多投するため非常に場持ちが良く、高耐久を活かしてバトル場に居座りながら毎ターン自身の火力を上げていくことができる。無色であるためパワフル無色エネによるパンプも可能で、手張り+ワザの効果でパワフル無色エネが複数枚つくと、それだけで次のターンからそこそこ大きめの打点が飛んでくる。
半端なダメージは各種回復手段で簡単に全快してしまうため一度動き出すと止めることは困難だが、ワザの性質上序盤から火力を出すことが難しいため、初動の速い相手や大火力を出せるいちげきデッキ等とは相性が悪い。

直近の大型大会ではハピナスVに加えてきせきのまもりを持ったチルタリスを採用することで相手を詰ませるデッキが実績を残しており、今後特殊エネの増加によって更にバリエーションが増えていくことが予想される




その他

シティリーグs4においては10~18回入賞実績があるアーキタイプ。
さすがに疲れてきた。


ジュラルドンVMAX

再現性:☆☆
瞬発力:☆☆☆
耐久性:☆☆☆☆☆
簡単さ:☆

ざっくり解説
特殊エネのついたポケモンからのダメージを受けないジュラルドンVMAXを主軸に、ザシアンVやザマゼンタVが脇を固める鋼軸のデッキタイプが一般的。ただしジュラルドンVMAXが闘エネを2枚要求するため、オーロラエネが必須となる。
ドータクンのメタルトランスでエネを管理しつつ対面に応じてアタッカーを選択できる強みがある反面、多色かつアタッカーのほとんどが3エネを要求するため動き出しが遅くなり事故が起きやすい。
現環境は特殊エネが多いため、ハマった時の耐久力と制圧力は圧倒的。
いちげきエネを共有できるため、ゲンガーと組み合わせたゲンジュラという構築も存在する(後述)


ゲンガージュラルドン

再現性:☆☆
瞬発力:☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆☆
簡単さ:☆

ざっくり解説
通称ゲンジュラ。前述したゲンガーVMAXとジュラルドンVMAXのいいとこ取りを目指したアーキタイプ。
インパクトエネルギーを採用することで相手によってアタッカーを選択できるようになり、特殊エネ対面にはジュラルドン、その他の対面にはゲンガーを押し付けることで優位に立つことをコンセプトとする。
ただし、ヘルガーで加速可能ないちげきエネは闘悪2色であるため、ジュラルドンを起動するにはどうしても2ターンが必要になる。
いちげきデッキの常としてハマった時のリターンは大きいが安定性に欠け、基本エネ構築の相手にジュラルドンで対戦をスタートしてしまうこともしばしば。シティs4では序盤の安定性を高めるためバトルVIPパスを積む構築なども見られた。


ゲンガーブラッキー

再現性:☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆☆
簡単さ:☆☆

ざっくり解説
ゲンガーVMAXとブラッキーVMAXを組み合わせた構築。
ゲンガーVMAXがメインアタッカーとして立ち回りつつ、弱点を分散可能なブラッキーVMAXで補助していくことになる。
ゲンジュラやドガスゲンガーと異なり、悪タイプ一色かついちげきエネが共有可能であるためシンプルな構築にまとめやすく、ブラッキーVMAXの特性も相まって終盤の詰め性能が非常に高い。
ブラッキーVMAXは実質ボスの指令として機能する他、いちげきエネを絡めて180~200点の中打点を出すことができる点もサブアタッカーとして優秀で、進化前から1エネで攻撃することができるため、序盤から動き出すこともできる。
この時点でゲンガーデッキについて4回も書いてるのでもはやあんまり書くことがない。つよいよ。


悪パーフェクション

再現性:☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆☆
耐久性:☆☆
簡単さ:☆☆

ざっくり解説
闘超悪の3すくみに対する回答として、超タイプのMMと悪タイプのブラッキー&ダークライGXを中心に構築されたパーフェクションデッキ。
レッド&グリーンで2エネ加速しながらニューラをマニューラGXに進化させることができ、ガラルファイヤー(V、非V共に)も絡めて最大効率で動いた場合、先行2ターン目から追加効果つきのデッドムーンGXを使用することができる。
過去、闘タイプのれんげきウーラと超タイプのこくばが流行っていた時期にどちらに対しても有利が取れるという観点から流行したが、その後闘タイプが下火になり、TAGTEAMに強く出られるはくばスイクンやミュウVMAXといったデッキが増加したことで、最近は数を減らしている。
とは言え、超対面に強く出られる点は現環境でも有利に働くシーンが多く、ガラルサンダーVで悪対面も対策したバレット的な構築も見られる。
個人的には、Cレギュ最後にTAGTEAMとタッグサポートをガッツリ積んだ悪パが元気な状況にはエモみを感じているよ。


三神ファイヤー

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆☆☆

ざっくり解説
三神といえばザシアンが主流かと思いきや、昨今の超デッキの隆盛に対抗するためあえてザシアンVを抜いてガラルファイヤーVをメインアタッカーに据えたアーキタイプ。
ガラルファイヤーVが自身でエネを加速できる上にオルタージェネシス下では220点の火力でほとんどのポケモンVをワンパンできるため、非常に足回りが軽い。サブアタッカーとしてクチートGX、ザマゼンタVなどの鋼ポケモンを採用しており、特にこくば相手には圧倒的に有利。
オルジェネ込み260点というザシアンVの攻撃性能はTAGTEAM環境では強力であったものの、VMAX環境下ではやや中途半端な感が否めず、その点ガラルファイヤーVはタイプや特性といった面でザシアンVよりも環境に噛み合っているのかもしれない。


スピードザシアン

再現性:☆☆☆
瞬発力:☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆☆☆☆

ざっくり解説
通称スピザシ。
Cレギュ終了と同時に三神という相棒を失うザシアンVだが、何だかんだ言っても単体性能は非常に高い。先程は「ザシアンVの攻撃性能はVMAX環境下では中途半端な感が否めない…」みたいなことを書いたが、次に訪れるVSTAR環境はHP260~280のラインが一つの基準と目されるため、くちた剣やガラルニャイキングによるバフでそのラインを取ることができるザシアンVの火力はやはり強力。
とは言え、現行のスピードザシアンはふしぎなしっぽミュウでメタルソーサーやタフネスマントといったパーツを拾いつつ、ヤレユータンのさるぢえでふとうのつるぎからのエネ加速を確定させて最速で攻撃に転じることを主眼に置いた構築が多い。
必要なパーツが少ないため自由枠が多く、クロススイッチャーやスマホロトといった強力かつ相性の良いグッズを多く採用することができる拡張性の高さも魅力的。


パルスワンVMAX

再現性:☆☆
瞬発力:☆☆☆☆
耐久性:☆☆☆
簡単さ:☆☆

ざっくり解説
後1からそうでんを撃ちつつエレキダイナモも絡めて場に雷エネを増やし、ライトニングストームによる青天井を狙う構築。サブアタッカーとしてライチュウ&アローラライチュウやクワガノンVといった相手の動きを阻害しつつ打点を出せるポケモンが採用されていることも多い。
嵐の山脈によって必要なポケモンの多くをサーチすることもでき、見た目以上に多彩な戦術を取ることができる。
こくばと同様に立ち上がりは遅いが終盤の火力が高く、こくば以上に序盤の妨害性能が高い。

なお、筆者は唯一このデッキだけは対面したことも使用したこともないため、ほとんど勘で書いている。パルスワン使いの方に是非補足を頂きたい。


ピカゼクコケコ

再現性:☆☆☆☆
瞬発力:☆☆☆
耐久性:☆☆
簡単さ:☆☆

ざっくり解説
後1そうでんによって後攻2ターン目に3エネを持ったピカゼクを起動可能な雷デッキ。
タッグコールから触れるタッグサポートを多く採用しており、タッグコールからピカゼクとグズマ&ハラをサーチし、グズマ&ハラでスピード雷エネ、嵐の山脈、大きなおまもりと重要なパーツを大量に持ってくることが可能。
パルスワンVやピカゼクが落とされサイド差がついた状態からのリセットスタンプ、頂への雪道、カプ・コケコVMAXによる確定マヒが非常に強力で、詰め切れなければあっさり逆転されてしまうことも多い。
とは言え、高耐久高火力なVMAX環境においてHP240でサイドを3枚取られてしまうピカゼクのスペックは決して高いとは言えず、いかにして耐久性を高めるかがポイントになる。
TAGTEAM環境でもなかなか目にすることのなかったにじいろの花を採用した構築もあり、とても面白そう。




おわりに

バチクソつかれました。もう二度と書きたくない。
それはそれとして、おそらくこれだけのデッキタイプを網羅すれば、Cレギュ最終盤のスタン環境はあらかた追えるのではないでしょうか。
冒頭に書いたとおり、これからポケカを始めたい、ポケカを始めたばかりで環境の理解が浅い、Cレギュ最後の輝きを観測したい……といった方々の参考になれば幸いです。

個人的なお話ですが、最近周囲でポケカを始めた友人知人が複数人おり、彼らがこれからポケカを楽しむ一助となれば……という思いでこの記事を投稿します。


以下、サンプルレシピです

ここまで書いたアーキタイプのサンプルレシピを一挙に並べています。
基本的には今回収集したデータから比較的シンプルな構築を参考にしていますので、アレンジなどの参考になれば幸いです。
特に補足説明などはありませんが、この記事内でぱっと構築を見たい方は是非ご覧ください。


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