アオイトハ


 おはようございます、こんにちは、こんばんは、春夏です。
 せっかく、一度やってみたので、二度三度やってもいいんじゃないか、と思ったので、やります。

 Lyricompo楽曲、制作裏話。
 今回は「アオイトハ」について。
 Lyricompoが活動開始した最初のアルバムに収録されたバラード。なんで、まぁ、4年前。2016年7月にニコ動に投稿されてますね。

 今回も、とりあえず、聴いて頂けたらと思います。


 この曲の歌詞、聴いてもらえた方は分かると思いますが、女の子が亡くなった男の子のことを想っている歌詞なんです。
 えー、まぁ。周りの設定は違えど、前回紹介した「織姫と向日葵」と同じ男女関係になってます。ただ歌詞の内容的には「織姫と向日葵」は失恋であり、「アオイトハ」は決別というか、自分なりに答えを出している、歌詞となっています。

 今回、何故この曲を選んだのかと言うと、今年はどうしても「生」や「死」について考えざるを得ない。コロナウイルスのせいで、多くの人が命を落とし、著名人の方々もたくさん亡くなってしまいました。私がこの「アオイトハ」を思い返すきっかけとなったのは、俳優の三浦春馬さんが亡くなられた時です。志村けんさんと同様、世間にとっての喪失感は計り知れないです。

 遠い人でも、身近な人でも、誰かが亡くなった時に、何も感じない人っていないのではないでしょうか。その人の思いを知ることはできなくても残された人は、何かを感じ取って、前に進む。「アオイトハ」はそういった曲です。

「アオイトハ」はミュージシャンを夢見る少年と独りぼっちの少女が一緒に暮らしていたのですが、少年は少女を残して天国へ旅立ってしまいます。少女は一人残され、少年が残した歌を聴いて少年を偲びます。そして、動画の絵にもあるように、泣いている過去の自分を見つめる少女がいる。これは過去の自分との決別の歌です。

 よくもまぁ、活動開始したばっかりで、1st Albumを出すぞって時に、夢半ばで死んじゃった少年を登場させますよね。なかなか攻めたことしますよね。いや、自分がやったことなんですけどね。

 このタイトルの「アオイトハ」って何?どういう意味?って思ってる人がたくさんいたり、いなかったりすると思うのですが、このタイトルには二つの意味が込められています。ただ、造語として無理やり感があるので、今まで公表できないでいました。今、この記事を見て下さっているひとにはせっかくなので、こっそりお教えしましょう。

「アオイトハ」=青い永遠(とわ)、青い糸。

 いや、なんのこっちゃねん! 誰もが関西弁でツッコんでしまうくらい意味不明ですみません。二段構えで意味が分からない。楽曲制作当時も相方のrontaroに説明しても、「分からんわ」って言われた憶えがあります(笑)

 なので、少しだけ解説を。
 Lyricompoというか、私、黒弌春夏にとって「青色」は特別な色で、多くの楽曲に使用されている言葉でもあります。「青い」という言葉には「未熟」という意味もあり、転じて、幼い、無垢な、ありのまま、そういった意味合いで、よく歌詞に用いります。
 その意味合いで「青い永遠」なんですよ。ミュージシャンを夢見た少年(少年って書いてますけど、たぶん20代後半くらい)は才能がないけれど、ずっと夢を見続けていた。少年と出会ったことで、救われた少女、少女の心の中で少年が夢を歌う姿は生き続ける。

 「青い糸」については、ご想像の通り「赤い糸」に由来する言葉で。ここでの「青」は「青い永遠」と同様に、未熟な二人が結ばれたという意味合もあり、「赤い糸」の反対の意味での「青い糸」でもあります。「赤い糸」が結ばれる為にある糸であれば、「青い糸」はその反対に、解ける為にある糸となります。

 少年が亡くなった理由について述べていませんでしたが、少年は自ら死を選んだという設定になっています。それは、自死なのか、病死を受け入れた形なのかについては、今では思い出せません。どちらにしても、少年は少女を残して旅立つことを分かっていたのです。それは歌詞の中で、最後に交わした言葉が、「ありがとう」「愛してる」という記述があることからも分かります。少女もまた、その別れが来ることを悟っていたのかもしれません。

 「人」という字は人と人が支え合って出来ていると、金八先生が言ったように、人は一人では生きてはいけない。自分は誰かを支えているつもりではなくても、自分がただ生きているだけで、誰かの支えになっているのかもしれません。だから死なないで、なんてことを言うつもりはありませんが、自分が描く「死」を正当化するつもりもありませんが、そこにある歌詞、ストーリーが、誰かの生きる支えに、生き方の参考になってくれたらいいな、そんな思いで歌詞をストーリーを書いています。

 少し、独白が過ぎてしまいましたが、今回はこれにて終了とさせて頂きます。

 次回は、7thアルバムの見どころを作詞の観点からご紹介しようと思います!!
 こうご期待!!

 

 春夏

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