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ルカ(・モドリッチ)の福音書

目標としてよく言われるモドリッチは一つの例だが、ピピには自分だけの形を見つけて欲しいね。
トリスタン・セラドール

セラドールはレアル・マドリーの下部組織の指導者であり、「ピピ」とはもちろん中井卓大のことだ。

中井がカデーテAに在籍していた時の監督がセラドールである。

中盤での指揮者としての素質がモドリッチと重なる部分もあったようだが、"中井卓大"としてのプレースタイルを確立してほしいと感じたのだろう。

"ピピ"が中盤でタクトを振るう、その姿が"彼"に似ていた。 

そんな"彼"に焦点を当てようと思う。

ルカ・モドリッチの福音書

「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」 ルカの福音書 2:14

僕は苦難の大部分を見てきた。
しかし、重要なのは諦めないこと。

モドリッチが現在に至るまで様々な困難や苦労を乗り越えてきたのは、ここではあえて記さない。

バロンドールの頂きにたどり着いた、ルカの名言を記していくことの方が重要だと思うのだ。

自分を疑ったことは1度もない。
どこまでも行けると信じて続けていた。

2018年、バロンドール受賞時のコメント。
10年間続いたCR7とアルゼンチン人の連続受賞に終止符を打った。

小さすぎる。細すぎる。そう否定されると、むしろモチベーションになる。サッカーをするために大柄でガッチリしている必要はない。

身長は172センチは、欧州では小柄とされる。
それでもインターセプトするタイミングを読み、ボールを奪取し、そのまま攻撃へと転じる攻守切り替えの起点。
そして、アウトサイドでのパスや魔法のように巧みで、魅力的なプレー。

ルカはもはや、1つのミッドフィルダーとしての完成形の姿なのかもしれない。

結局のところ、身体のサイズは大きな問題ではないのだ。

最も重要なことは、どんな時でも決して諦めず、状況に屈せず、自分を信じて、戦士であること。

チームのために組織的にプレーすること。
周囲のために尽くすことこそが、より重要だ。

もちろんゴールも素晴らしいが、得点のチャンスを作り出すこと、そのためのパスを出すのが、僕の一番の喜び。

常に美しさを求める。
それが今も変わらないのは、サッカーが頭を使ってプレーするスポーツだから。

マドリーというクラブでは、毎試合パフォーマンスの質を高いところに引き上げて出さなければならないんだ。
なぜなら、それができなければクラブを去ることになるから。

勝利に飽きることは絶対にない。

恐れなんてサッカーには存在しないよ。
特にマドリーにはね。

僕のやりがいは、タイトルを取ることと、マドリーでトロフィーを取ることだ。

いくつかのチームが、僕に興味を持ってくれたようだけど、僕自身はマドリー以外に興味がなかった。
僕の目標は、マドリーが僕を必要としてくれる限り、ここでプレーすることであり、願わくはここで引退したい。

大事なのはクロアチア代表やマドリーというチーム。モドリッチ自身はあくまで、その一部。

そして、諦めずに最後まで信じて戦士としてなること。
そこに、ルカに灯ったマドリディスモを感じる。

また、常に美しさを求めてチームのために組織的にプレーするというのは、モドリッチにそっくりなクライフを思い起こさせる。

モドリッチが移籍する可能性があるという話は依然としてある。

選手の減俸受け入れで支出を抑えて、
かつ、移籍金で資金を確保したいのだ。

状況が状況だけに、こんな話題が出るのも致し方ない。

でも、自分としては14番を背負ってマドリーで引退してほしい。

未だに、そう願っているのだ。


モドリッチに、光あれ!!!

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