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オシゴト―ク Vol.8 制作ユニット業務推進課の仕事をご紹介します!|社内報 HAKUTEN COLOR

オシゴト―ク第8回は制作ユニット業務推進課です!
大胆なデザインや繊細な造作で人々の目を引く、展示会やイベントプロモーションのいわば“顔”とも言えるブースやディスプレイ。
約50年の歴史の中で培った高い技術力で、クライアントの想いやブランドイメージをカタチにし、体現するのが博展の制作ユニットです。
そんな国内最大規模の制作部隊である博展の制作ユニットを支える業務推進課の仕事とは?
課長の知久さん、メンバーの佐藤さん・星野さんに、知られざる制作ユニットの裏側をお聞きしました!

<トークメンバープロフィール>

知久(ちく)
2003年入社。制作課、e-SYSTEM課を経て現制作ユニット業務推進課へ。おすすめの漫画は『キリン』(東本昌平)

佐藤(さとう)
2007年入社。制作課、e-SYSTEM課、制作課、プロダクトマネジメント課と経験を積み、現制作ユニット業務推進課へ。おすすめ漫画は『ハイパーインフレーション』(ジャンプ+ 住吉 九)

星野(ほしの)
2018年入社。制作課で経験を積んだのち、産休・育休を経て現制作ユニット業務推進課へ。おすすめ漫画は『血の轍』(押見修造)

常岡(つねおか)※取材・執筆担当
2008年入社。営業部アシスタントを経験したのち、二度の産休・育休を経て人事総務部総務課へ。おすすめ漫画は『きのう何食べた?』(よしなが ふみ)

1.知られざる制作部業務推進課のオシゴト

知久:制作部業務推進課は3つのチームで構成されています。
eシステムチームはシステム部材回りを担当するチーム、今年度新設されたadd colorチームは表具に限らず「表層の仕上げ」を専門としたチームで、その他の制作ユニットほぼ全ての発注業務、プロジェクト(以下PJT)の担当アサイン、計数管理、分析、原価入力は、僕、陽太(佐藤さんの通称)、星野さん、仲田さん、髙山さんの5人で担当しています。

それらの業務の内、発注と原価入力(※)は、仲田さん、星野さん、髙山さんが中心に行い、その他の業務は陽太と知久で行っています。
(※発注:協力会社への発注 原価入力:協力会社からの請求金額をPRJの「原価」としてシステムに入力する業務)

2.案件発生から納品後までは調整の連続!

―博展は月に約60~70件の現場がありますよね。
 業務推進課の皆さんはどのように管理されているのでしょうか?

知久:NESTA(社内のプロジェクト管理システムの名称)に登録があった時点で、制作メンバーの月別の登録一覧を見てアサインを行い、大体のスケジュールを立てておきます。
(下図「PRJワークフロー」4~5)

現在は作業員不足で現場の1~2か月前には外部発注をしなければ人員を確保できない状況なので、PRJ発生が分かった時点で僕が図面から必要人数を割り出し、パートナー企業に声を掛けておく必要があります。
(下図「PRJワークフロー」7)

その後、現場までは日々更新された情報を基に調整を掛けていきます。

例えば、Aさんは当初のアサインでは3か月先に10件の納品を控えていたとします。その中からPJTの取消や失注などで5件に減ったので、空いた期間はこっちの現場に入ってもらおう、とか。
パートナー企業10社に声を掛けていたけれど、7社で間に合いそうなのでキャンセルの連絡を入れる、といった微調整を繰り返し繰り返し行います。

―パズルですね!!

佐藤:そうですね、“知久さんパズル”です。
大型プロジェクトを除いて、僕らは大体2か月前から動き出します。
調整を重ねていき、現場が近くなったらPM(プロダクトマネジメント)担当から制作担当へ発注が行われ、その後制作担当から大工さんやトラックの実際の発注依頼の連絡が来ます。
(図「PRJワークフロー」12)

また、制作担当からは木工材料などの発注の依頼も来ます。それらを取りまとめて、星野さんたちがパートナー企業への注文書を発行し、手配を掛けてくれます。

ー1PRJ辺り数件〜十数件の発注物がありますよね?月に60,70件のPRJがあるとすると総発注数って...??

星野:月にもプロジェクトの規模にもよりますが、大小合わせると月1000件位は行くと思います。まとめて発注するわけではなく、一部分はすぐ発注しなければいけないけれど、残りの部分はまだ承認が下りていないから発注は出来ない...となると更に発注工数は増えますね笑

―1000件を3人で回してるんですか!話を聞くだけで何のPRJで何を発注したか頭がパンクしそうです...

星野:間違いが無いように車両・ヒト・建機といった現場に直接行くものに関しては、ファイルでPRJ毎にまとめています。材料に関しては発注先ごとに分けています。

知久:件数をさばく事だけではなく、もっと大変なのはまとめる事です。
例えばクライアントが6社出展する合同展示会の場合。
3人の博展の制作担当(Aさん・Bさん・Cさん)が入るとすると、Aさんはトラック2台、Bさんはトラック3台、Cさんはトラック2台と皆別々に発注依頼を掛けてくる。
それを5台のトラックで納められるように部材をまとめたり、AさんとCさんがそれぞれ2台ずつ建機を発注していたとしても、図面を見てこの2ブースは近いから4台ではなく、3台でいこうと調整をしています。

言われたものをその通り発注するのではなく、効率良く回せるように業務推進課でまとめあげる事で原価削減にも繋がります。

ー現場が終った後はどのような業務があるのですか?

星野:現場終了後は、作業員の残業代などの請求がくるのでPRJに原価入力を行います。1人の作業員さんでも2箇所のブースを担当して頂いた場合は按分して2つのPRJに付けるなど、ここでも正確な入力が求められます。

結果が出次第入力をしていますが、NESTAの承認が終ってないと入力が出来ないので、そのような場合は営業に個別に連絡をして見積承認をお願いをしています。

佐藤:月末月初は原価処理が重なるだけではなく、次の納品に向けた発注業務もありますからね。業務が重なっている中で、見積り承認がされていないものに対して催促の連絡をするのは本当に、大変です...

3. コロナ禍を経て養った”先を読む力”

知久:今までは半年先の納品量は読めないのでできていませんでしたが、ここ1~2年で半年先の数字の読みをたてるようになりました
ユニット制(※)が始まり制作ユニット単体での数字を見る必要が出てきたのと、コロナで少しでも先の読みを立てたいというタイミングが重なりました。
(※博展では、営業・クリエイティブ・制作管理等の“機能別組織”を2021年度より市場や顧客ニーズごとに一体化した“事業ユニット制”の導入へ切り替えを行った)

コロナ禍では半年先の数字を読んで納品が全くないと分かったため、早期に、普段は外部発注している内装案件や什器製作に着手するなど範囲を広げて仕事を取りに動くことが出来ました。

佐藤:コロナで次々とイベントや展示会が中止された時期は、制作ユニットと各ユニットのプロダクトマネジメント(PM)課長で開催されるMTGの場で、どんな納品があるのか、制作の方で出来る仕事はないかと毎週ヒアリングをしていましたね。
今は納品数も元の状況に戻り忙しくなってきたので、内装や什器製作は少なくなりましたが、半年先を読む動きは続けています。

星野:この動きのお陰で、2021年の某大型スポーツイベントの際もうまく回っていましたよね。

▲某スポーツイベントの現場で建て込みを行ったメンバー。暑すぎてぐったりしています。

知久:そうですね、東京ビッグサイトなどの展示会場が閉まり、普段の展示会やイベントがない時期だったので、制作メンバーを中心に、普段は建て込みを行わないサイングラフィック課のメンバーや業務推進課メンバーも作業員として現場に入りました。そのお陰でものすごく原価が抑えられました笑

▲会場の壁に貼ったグラフィックのシートを原状復帰のため剝がしてる様子

4.プレッシャーも一周回ってやりがいに

知久:僕は入社してからずっと制作部門で、木工、e-systemを経て業務推進になりました。年次が上がるにつれて自分が手掛ける仕事の規模・影響が大きくなったと実感しています。
今となっては制作ユニット全体への影響が大きい役割を担っているので、自分の働き方次第でユニットの業績が変わるという責任感を持って取り組んでいます。

今後はもっと制作ユニットのメンバーに数字や今後の見通しを分かりやすく伝えて、皆の”頑張りポイント”を明確にしたいと思っています。

佐藤:先ほど半年先の数字を読むようになった話をしましたが、半年先だと納品が確定していないPRJばかりで積算や見積りも作成されておらず、過去のトレンドから傾向を読んで数字を出すしかありません。

僕が出した売上や原価、予想数字がその後のユニット全体の動きを左右するので、「期が終ったときに本当にこの数字で着地するのだろうか?」というプレッシャーはありますが、部長課長とおなじ目線に立ってユニットを動かすという会社への影響が大きい仕事をしている点は面白いし、やりがいを感じています。

星野:私は窓口業務が多く、制作担当として現場に出ている時よりも材料や運搬、作業員さんを手配して下さるパートナー企業様と電話や対面でお話をする機会が増えました。

そのような時、ニュースだけでは知りえない情報を得られる事があります。
ふとした会話の中から、世界情勢から木材の値段が上がりそう...といった裏情報を貰えた時は、その情報を基に取引先を増やしたり、材料変更を検討するきっかけが生まれるので面白いですね。

5. 今後の展望 目指すは最先端の制作部隊!

知久:スケジュール管理然り、業務フロー然り、もう少し効率化が出来ないかなと思っています。
博展の中でも制作ユニット独自の管理方法なのですが、メンバー個人個人のスケジュールは「ヨコスケ」と呼ばれるExcelで一元管理してます。
冒頭に話したアサインは、この「ヨコスケ」を見ながら、「このPRJは、この時期空いているAさんの所に入れよう...」とメンバー個々の状況を見て決めています。
スケジュールの変更等は制作課の課長と連携しながら変えていますが、この表を作成するのも管理するのも中々大変です。

▲ヨコスケ 一目で、いつ・どこの現場で・誰が入るか分かるようになっている。

―ここにも、知久さんパズルですね...

知久:抜けが無いように一目で分かるようにしているので抜け漏れは0に近いですが、人力の部分が大きいのでもう少しシステム化したいとは考えています。

佐藤:そうですね、博展制作部門は利益も残せて人のクオリティも高い。それだけではなく、今後はDXなどを取り入れて、業界や同業からも一目置かれる制作部門にしたいですね。

星野:確かに、月末月初は原価入力でバタつくのでDXを使って効率よく運用出来たら、もう少し落ち着いて取り組めそうです!

6.社員の皆さんにこれだけは伝えたい!

―最後にひとことお願いします

全員「早期のNESTA入力をよろしくお願いします!!」

編集後記
今回は私の所属する総務課とも関りの多い制作ユニット業務推進課の皆さんにインタビューをさせていただきました。 日頃、こちらから何か確認をする際もすぐにレスを返してくれ、ご対応くださる業務推進課の皆さん。 膨大な量の業務を徹底した仕組みで管理徹底されているからこそ、展示会ブースやイベントは華々しい会期を迎えられるのだと改めて感じます。 「少数精鋭」という言葉そのもののチーム力を見せて頂き、勉強になる部分も多くありました。
ありがとうございました!

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