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負けること、挫折することはそんなに悪くない。人生は長距離走で考える。

在宅勤務になって、以前よりちょくちょうテレビを見るようになったのだが、「ヒロミ」さんの出演率が異様に高いことだ。

一時期、ぱったりと見かけなくなくなり、最近また復活したと聞いていたが、その露出度はほんとにすごい。

先日、そんな「ヒロミ」さんの本をたまたまた読んだのですが、50代になってこういうマインドで仕事をできるのはすごいなと、ちょっと感動した。

「俺、時代に合わなくなってきた」と感じた

人生は何が起こるかわからない。この使い古された言い回しを、僕は53歳になった今、実感を込めて使うことができる。

ヒロミさんは21歳でデビューして依頼、20年間も第一線で芸能界で活躍し、30歳になる頃には最高月収が6000万円のタレント兼事務所社長になっていたそうだ。

それが、40歳を迎えたころからプロデューサーやディレクターに「ヒロミさん、もうちょっと丸くなれない?」と言われることが増えていき、自分が世間や、業界から求められなくなっていることを認識したと。

そして、自らの意思で「タレント・ヒロミ」を小休止させることを決意し、10年ほどテレビの世界から離れる。そして、2014年あたりからまたタレント・ヒロミが求められるようになってきたという。その理由は・・・

小休止の時間を経て力の抜きどころが見極められるようになったことだろう。実際、戻ってきてから旧知のスタッフや先輩から「最近、力抜けていいよね」と言ってもらえる。

ブランクがあったおかげで、「8割の力加減で、周りを生かすとうまくいく」と気づけたのだ。

小休止前の僕は生き急いでいた。全力を出す自分をモノサシにして、周囲の人たちを測っては勝手に「ぬるい」と苛立っていたのだ。

小休止で得たことは多かったようだ。といっても、なにもしないで休んでいたわけではない。テレビから遠ざかっていた間、別のこと=ジムの経営などをして、自分の身の置き場を変えたことで、いろいろと気がついたことがあったという。

世の中100%の気持ちと力を出し切って働いている人はほとんどいない。お互いが補い合って、甘えもあって、許しもあって、支え合っていくからチームがうまく回っていく。

ジムを立ち上げ、スタッフが増えていった当初、僕はそれがよくわかっていなかった。「こいつら働かないな」「本気、出してないだけかな?」「え、休みが欲しいの? 週に2日も休んで、どうするの?」「働いたら、お金になるし、次にもつながるのに?」と不思議に思っていた。

でも、徐々にわかってきた。これが普通で、自分のモノサシがずれていたんだってことに。120%、200%を出し切る働き方はいつまでも続かない。

100%は出さなくていい。通常運行はマックス80%で。経営者やリーダーは、スタッフがそこまでの力を出してくれるように関わっていけばいい。

そして、自分自身の生き方も80%を心がけるようにしてみたら、うまくいくようになったという。本人曰く「扱いやすいヒロミになったからじゃない」と分析している。

そんなヒロミさんが発するこの言葉には含蓄がある。

負けること、挫折することはそんなに悪くない。人生が終わるわけでも、全財産を失うわけでもない。負けても、挫折しても、たかが知れている。人生は長距離走で考える。休んで、遊んで、考えて、次の何かを準備していったらいいと思う。

40代で小休止をとり、再度世の中から求められ始めたヒロミさん。それとは対象的に小休止なんてありえない生き方をしてそうなサイバーエージェント藤田さんの共著は、想像以上に学びのある内容だった。

今日もありがとうございました。

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