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『戦力外捜査官』

【 ネタバラシはありません 】

『戦力外捜査官』

著者:似鳥鶏
出版社:河出書房新社(河出文庫)
発行年:2013年10月20日

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(内容紹介)
警視庁捜査一課に着任したドジッ娘メガネ美少女警部・海月千波は、周囲の期待を裏切る捜査能力の低さで、配属から2日で戦力外通告を受ける。お守役の設楽恭介刑事と独自に連続放火事件を追ううち、女子大学院生殺人、さらに7年前の幼女殺害事件に辿り着くが……。凸凹コンビは犯人の壮大な復讐計画を阻止できるのか!?
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 本書は、似鳥鶏さんによる初めての警察小説であり、武井咲さんTAKAHIROさん主演でドラマ化もされました。単行本として発売されたのが2012年9月、文庫になったのが2013年10月、ドラマ化されたのが2014年1月……。著者の文庫版あとがきでも言及されていますが、文庫化されるのが通常より早いです。理由の一つとして、ドラマ化されたことが非常に大きいでしょうか……。言うまでもなく。すごい。(そう書きながらドラマを観てないことに気づきました。Huluで検索したらヒットしました。みたいドラマや映画などが増え続けていく……。)それはそれとして、ジャンルとしては警察小説に分類されるであろう本書ですが、警察の組織というゴリゴリな環境の中にもコミカルさが随所に散りばめられていて、警察小説が守備範囲外である私が読んでいておもしろかったです。警察関係の専門知識も特に必要ありませんでした。ただ、コミカルはコミカルとして、メインの事件の真相はなかなかに重たいです。似鳥鶏さんはそこはしっかりと書かれる方でした。あと、本棚をみると2作目もあるので、読んでみます。今度は首都を襲う無差別テロですか……。おもしろそうです。

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