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『ドッグファイト』

『ドッグファイト』
著者:楡周平
出版社:KADOKAWA
発行年:2016年7月31日

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(内容紹介)
 物流の雄、コンゴウ陸送経営企画部の郡司は、世界的外資系ネット通販会社スイフトの配送利益率が著しく低いことに違和感を抱いていた。上司に進言したところ、入社18年目にして初めて営業部への異動を命じられ、スイフトの担当課長となる。するとすぐにスイフトの女性執行役員・堀田から、生鮮食品の直売を始めるプランを明かされた。取扱量は増えるものの膨大な設備投資を強いられるその計画を、コンゴウ陸送は苦渋の決断で吞む。スイフトの合理的すぎる企業姿勢に反抗心を抱いた郡司。打倒スイフトを目指し考え抜いた秘策は、買い物難民を救い、商店街を活性化するとともに、世界に通ずるものだった――。
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 痛快でした。本書に登場する〈世界的外資系ネット通販会社スイフト〉のモデルは言うまでもなくAmazonのこと。そんな大企業に圧をかけられながらも奮闘する日本の物流会社の物語に、思わず没入してしました。〈打倒スイフトを目指し考え抜いた秘策〉は、現実世界でも運用可能かはさておき、すごい可能性が含まれている興味深い策でした。著者の物流に対する思いも行間から伝わってきて、エンタメとして楽しみつつもビジネスの勉強にも少しなりました。

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