生まれが一般的な血筋でなかったのを、かなり生きてから知った話

内容的には、多分オカルトが近いんだろうな、と思うもの。

一応、そうした話を信じなかったり、
見たくなかったりする人用に、
クッションは置いておこうとしています。
読んだからにはノークレームで。
こちらも対応しませんよ。


クッション!!








箱の母方の祖母には、鬼が憑いていたらしい。
ここでいう鬼は、死者だとかそちら方面の概念。
角が生えてて、厳つくて……みたいなのでなく、
幽霊とか、そっちの方になる鬼である。

「祖母には鬼が憑いているから逆らうな」

という旨の話を、箱に伝えたのは、母だった。


はじめにその事を聞かされた時は、

「は?」

が正直な感想だった。
祖母の理不尽な挙動を、諦めて全部受け入れろ。
そう言われても、できなかった。

たとえ、鬼が憑いていようがいまいが、
箱にとっての理不尽は理不尽に変わりなく、
それを振るっているのは、他でもない祖母自身だろうが。
くらい、腑に落ちなさを処理できなかった。

むしろ、それがわかっているのなら、
何故お祓いやらその辺を試みなかったのか。
そのくらいには、母の選択にも怒りを覚えていた。


それから何年も過ぎて、様々な事があって、
福祉を頼り、実家から逃げて、一人暮らしになって。

ちょっとしたきっかけで知った方から、
自分を見てもらう機会があって。
その際、上記のエピソードを、

「過去にはそんな事もあったんですよ」

くらいで伝えた所、返ってきた反応は、

「あっ、本当だ。憑いてる。外しときますね」

……サラっとその件は終わってしまった。
文面だけ見れば、あまりにもあっさり過ぎて、
呆気ないと思うかもしれないが、本当にそれでその話は解決した。

むしろ、その際のセッションで、
父方の血筋には「変なものが寄ってきやすい」という性質があった、
ということまでわかってしまった。
まさかの、不可視資質ハイブリッド。
クソデカデメリットの、いらないパッシブスキルが判明したのである。


その件からまたしばらくして、
母と、改めて、祖母の憑き物の話をする機会があった。

「鬼は憑いているし使い魔もいるよ」

情報を増やすんじゃない。
第一声へのツッコミで、だいぶげんなりはしたが、
祖母のそれらは払われてもういないよ、と伝えた。

「あの人念も飛ばすしねー」

だから情報を以下略

つまるところ、両家系の血筋の影響プラス、
オカスピ的に超絶害悪存在だった祖母の影響で、
箱の人生の何割かは狂っていた……という点を、
もう、仕方ないことだ、として生きている部分が、
箱にはあるよ、という話。



ちなみに、祖母がそれらを使いこなしていたのか、
ただ憑き物の傀儡になっていたのかは、知る気がない。
箱がそれを知ろうが、祖母は変わらない、変えようがない、
ということが、もうわかっているからだ。

母は、話的に、祖母のそれらは認識できているのだろう。
祖母に色々折られたんだろう、と、察しはする。
本人的には、そうした感はないと言われているのだが、
本当になんの素養も無かったのなら、
祖母の鬼も使い魔も念飛ばしも知覚すらできねえんだよ……
と箱は思う。
ツッコむ気はない。


箱はというと、その辺は過去に「怖くて」自力で塞いでいるらしい。
思い出せる範囲の記憶にはない。
幼すぎて忘れている範囲なのかもしれない。

目で見えない存在がなんか言ってるだとか、
そのくらいの検知力はあるようなのだけれども……
「塞いでいるはずなのでは?」とは思う。
勝手に開いてきたのか、それとも、それとは別なスキルが生えていたのか。
詳しくはわからないままである。

弟は、たまに夢で何か受信することがあるらしい。
上の妹は、その辺のことを話さないからわからない。
もう亡くなった下の妹は、黒いモヤのような物が見えたりしていたらしい。
やっぱり、血筋的になんかしら謎スキルを持ってしまうようだ。


……話を盛るどころか、だいぶ省いてこれである。
生きやすくなりたいなあ……

あなたのひと押しが箱を少し長く生かします。たぶん。 活動が長続きすれば、話せるものも増えるかな。 まあ、お好きなように。強制はしませんよ。