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8年間の夢をぎゅっと!大豆に込めたよ!!

「ずっと夢に見てたことが今目の前で始まる」
ハンバートハンバートの「長いこと待っていたんだ」の歌いだしです。大好きな曲。

今、まさにそんな気分なのです!

心の中は誰にも見えない。
形にしたとき、表現したとき、心の中で描いていたものがはじめて伝える力をもつ。

染めもの屋さんとして、ハコニワをはじめて8年。
当初より憧れていたことがようやく動き始めました。

きっかけはがま口。

6月に台湾でのマルシェ出店が決まり、そこに向けて新たなアイテムを作ろうと決意。

・持ち運びがしやすいもの。
・生地の魅力を活かせるもの
・日本を感じるもの
・かわいいもの
・ハコニワの顔になりそうなもの…

そんなものあるのかなー?
ジグソーパズルの最後のピース。
ピタッとはまる素敵なものはあるのかな?
なんやかんやと頭の中でわちゃわちゃしていました。

ヒントをくれたのが虹亀商店。今働いている紅型雑貨のお店です。

亀のがま口!しかも親子だぜ!
がま口の親しみやすさ、形で遊べる楽しさかわいさ。
財布も作れる!ポーチも作れる!ペンケースも作れる!

がま口のよさはこれだけではありません。 

・パターン(設計図)が簡単
・工賃が手頃

この2点は、お届けする価格にモロに反映します。

ハコニワが作りたいもの=お客さんが欲しがるもの

ちょうどいい落としどころが作れそうなのです!

これじゃない?がま口面白いんでない??
がま口!キミに決めた!
いつも最高のヒントをくれる虹亀商店ありがとう〜!

さて、そこでひとつの大きな課題が。

生地どうする?

うちの看板である土顔料「べんがら」は使うとしても。
無地だとちょっと色気が足りないなぁ。
ここはひとつ、かわいい柄を入れたいなぁ!

そう、型染めならできるんですよ(ドヤァ

虹亀商店は沖縄の伝統工芸「紅型染め」のお店。
この技法を学んでいるカマタには生地に柄を入れることは可能ッ!
生地に柄…かっこよく言おう!
テキスタイルデザインできまっせ!!!

自分で作った生地。
なんにでも使える生地!
ずっとやりたかった生地づくり!!!

点と点が結ばれ、成就するとき。それが今ッ!!!

という簡単なお話でもありませんでした。

こちらはハコニワの年賀状。
年賀状は、テキスタイルではなく、イラストに近いかんじ。

こちらは、長年愛されているノンダクレTシャツ。
これもテキスタイルではなく、ロゴに近いかんじ。

…お気づきいただけただろうか?
ワタシ、テキスタイル全くわからないんです…

涙。

スケッチブックを広げて、鉛筆走らせてみても。
走らねぇ。
酸欠でマラソンしてるのか?ってくらいに前に進まねぇ。

型染めの商品は、実は色んなものが世に出回っているのです。
すごく素敵なものもあり、取り入れたいなぁ〜なんて思うのですが。
モチーフが自分の中に、入ってこないのです。

よくある麻柄。
幾何学かっこええですな。
こんな風に図案起こしてぇー!ってなるのですが。
自分の形、デザインに変換できないのです。涙。

いきなりテキスタイルデザインできるほど、甘い世界じゃないだろー!
ってのは当たり前のツッコミで。

でも、そんなことを言っていたら何も生まれないのです。
あー!とにかく前に進めなきゃ!

気持ちばかりが空回り。
俺ってばダメなやつ…と負のスパイラルに陥りかけたその時!

天から一筋の光がッ!

(カマキチよ…あなたが愛しているものはなんですか?)

僕が愛しているもの?
本当に、本当に大切な、大好きなもの…

はっ!これやー!

そう、大豆!!!
日本人の心、お豆さんやー!!!

べんがらはそれだけでは生地には定着しません。
生地とべんがらたちをくっつけるために、大豆を糊として使うのです。

べんがら・お水・大豆

この三種の神器とここ数年ずーっとお付き合いしてきました。
べんがらの色つきとちょうどいい大豆の比率はどこなのか?
何回も何回も試験を繰り返してきました。

灯台下暗しとはよくいったもので。
他所様の素敵な作品にばかり目がいっていた僕は、上辺の表現方法にばかり気を取られていました。

大切なことは、心から湧き上がる自分だけのワクワク。

そのワクワクは、他を探さなくても既に持っていたのでした。

そうして生まれたこの図案。
ハコニワの初のテキスタイルデザイン。
タイトルは「お豆さん」
数えてみたら534個のお豆さんがかわいく行儀よく並んでいます。

彫り始めて、気づきました。

これ、掘るの超大変なんじゃね?

超大変だけれど!
今までのモヤモヤに比べたら!
ひたすら手を動かせばいいから気持ちはラクだよ!

そうして、お豆さんとの長い旅が始まったのです。

おしまい。
じゃねぇッ!ようやくスタートじゃー!
さぁ、やるぞー!!!

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