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私にとっての最高の一日を想像してみた

目覚ましをかけずに目を覚ました朝。セミダブルのベッドで大きな伸びをする。遮光カーテンの隙間から日が差し込む。
思いっきりカーテンを開けて、歯磨きをしながらバルコニーに出ると青い海がキラキラと光っているのが見える。風にストールがなびく。
身支度を整えてサンダルを履き、少し歩くと砂浜に出る。穏やかな波の音が聞こえる。
砂浜に座ってしばらくボーッとしていると、海辺のカフェを経営している友人がカフェ・オ・レを持ってきてくれる。
「あとで寄るね、今日は卵サンド。」

ランチ前の店内はまだ人は少ない。テラス席でメールチェックをする。
カフェの並びにはいろんな店があって、民泊のオーナーや雑貨屋さんのバイトの子などみんなが声をかけてくれる。
「今日、泊まりのお客さんとバーベキューするけど、暇だったら寄ってよ。」
「今日は店長が仕入れでいないんで、気が向いたら遊びに来てくださいよ。」

カフェの店内が混み始めると、空いた食器を片付けたりお客さんの案内をしたりする。ブランチのお礼だ。

顔見知りの人や友人に挨拶をしながら雑貨屋さんへ向かう。しばらくバイトの子の話し相手をして、ときおり来る面倒なお客さんを代わりにあしらう。

夕方の涼しい頃には砂浜に出て、歩きながらゴミ拾いの手伝いをする。いつも会うゴールデンレトリバーをくしゃくしゃに撫でて、日が沈むのを見届ける。

民泊のコテージのエントランスではバーベキューの準備が行われている。そのままキッチンの方へ入り手伝いを始める。そこには顔馴染みが揃っている。
「ご馳走になりに来ました〜。」
みんな笑顔で迎えてくれる。

初めましてのお客さんと挨拶を交わしつつも、後は話し上手なオーナーに任せて、軽くつまみながらビールを飲む。少し離れたところにいる子がいたら隣に座って、孤独感を減らしてあげたりして。

盛り上がりもひと段落して周りに目が行くようになるその前にそっと席を外して家に向かう。
夜の海辺を星を見ながら歩いていると、閉店作業が済んだ友人がやってきて一緒に空を見上げる。

家につくとバスタブにお湯をためてゆっくりつかり、乾燥機でふわふわになったバスタオルで体を拭く。好きな音楽をかけながら寝るまでの時間をのんびり過ごし、またセミダブルベッドへ倒れ込む。


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