それって「認知症」ですか?いえいえ、「アート」です。
こんにちは。橋本です。
僕はとある老人ホームに勤めています。
入居者さんの平均年齢は80歳後半くらいだと思う。
80歳後半の世界ってどう見えているんだろうか?
入居者の半数以上はなんらかの認知症状はあるだろう。
いつも僕は気になってしまう。
認知症状が強くなれば、普通(僕の今まで経験)では考えられないような発言や行動だって伴うことがある。
食べ物ではないものを食べてしまったり、いろんな場所へふらふら〜と行ってしまったり、中には暴言を吐いてしまったりしてしまう。
意思疎通が難しくて、勝手な僕の想像に過ぎないが、
何か発言したり、行動をしようと思ったその瞬間は何かしらの意図があるのだろうと思う。
しかし、途中でその意図を忘れてしまうのではないか。自分で話しながら、行動をしながら迷っているようにも受け取ることができる。
そんな中、僕らにできることは何なのだろうか・・・。
僕の中での1つの答えは、
迷っている道を楽しく意味のあるものにさせてあげることだと思っている。
普通では考えられない。それは当たり前だ。認知症状がある人の世界なんて誰も理解はできない。しかし、想像することはできる。
最近、僕の勤める施設である職員さんの素晴らしい考え方を目の当たりにした。
何回も言うが、普通では考えられないようなことが、施設ではよく起こる。
その時も、僕の中の普通では理解ができないことだった。
お茶のゼリーを綺麗にタオルの上に並べているのだ。
ここで、普通の感覚なら、
「何でこんなことやってんの?」
「綺麗に食べて欲しいな」
といったマイナスの感情ではないだろうか。
ところが、その職員さんは
「おお、もはや“アート”だね!」と笑顔で言ったのだ。
僕だって、将来、高齢者になり認知症状が強くなってしまい、同じようなことをしてしまう可能性だって十分ある。
そんな時は、咎められるのではなく、褒められると嬉しい。
こんな対応、僕はなかなかできることではないと思います。
色んなことを視点を変えてモノゴトを見るということは大事です。
普通に考えてしまうと、イライラするかもしれないが、
もしかしたら“アート”かも?って見ると少し気持ちが変わってきませんか?
毎回毎回、そんな丁寧な対応ができれば良いのですが、
難しいことは十分にわかっています。
一日のうち、一回でも優しい丁寧な心で対応.。自分も相手も少し楽しくなる介護ができるといいものです。
僕は今の職場で働き1年経ちました。
感じることがあります。
うちの施設は・・・
良い職場のようです。
2019.6.3
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