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漢方薬の役割

漢方薬は急性病に1服2服、慢性病でも3日で効果が出る。
というお話を以前のブログ「漢方薬の真実」でいたしました。
漢方薬はそれほど早く効果が表れるのですが、つらい症状が消えて楽になったら「はい、それで終わり」で良いのか・・? 
今回はその後の漢方薬の役割について深掘りしてみたいと思います。

漢方の力で身体を変えていく
漢方薬で楽になった状態とは、火事になって燃えているところを消火して平常に戻った状態です。しかし、それで一件落着ではなく、火事(苦痛や痛み)になった原因をつきとめ、火事をおこした環境や生活習慣を変えて二度と繰り返さない努力が必要です。

火事を消した後、漢方薬の次の役割は、「身体を根本から改善させていく」ことです。
すぐに効果が出た漢方薬は、自分の体に適した方向性を教えてくれたことになるので、それを利用しない手はありません。

長い間の生活習慣によってできてしまった病理は、漢方薬や鍼の力を借りて治療を継続し、根本的に改善していただきたいと思います。
根本から身体を変えていくには、自分の身体にぴったり合った漢方薬の服用と共に、「食生活の改善と運動」というご自身の努力が必須です。

症例から見る変化
漢方薬の力を借りて身体の改善に取り組んでいる当院の症例をご紹介します。

【急性腰痛】Aさん
冷え性で、腰が冷えると腰痛を引き起こすことを繰り返していた。寒い所にいた事で急激に冷え急性腰痛を起こし動けなくなった。

漢方薬の服用によりすぐに症状は改善したため服用を中止。
1年ほど経過したのち、再度同じ症状で来院。
漢方薬の服用を続けることで腰痛発生を押さえながら徐々に改善をはかる。
その後腰痛の再発は起こっていない。
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【ストレス過食】Cさん
生理前になるとイライラして、食欲が止まらなくなり過食がひどくなる。
スーパーに行くと我慢ができずにお菓子を大量に買っていた。

Cさんの体質や陰陽バランスの崩れを診断し、適切な漢方薬を処方。すぐに心が落ち着き、買わずにいられるようになる。
少し落ち着いたところで漢方薬の服用をやめたところ、またストレス過食・お菓子の大量買いが始まった。 
体質改善を図り生活習慣を変えるため、現在は継続的に漢方薬を服用。
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月経前症候群(PMS)に用いる漢方薬は、患者さんの体質によって一人ひとり違います。漢方の専門家が問診や触診などを行い、患者さんに合ったものを処方します。

生活習慣を変え漢方薬を服用し続けることで、体質は変わってきます。
さらに漢方薬と鍼やあん摩の治療によって、何十年も時間をかけて作ってしまった体質をより良く改善することができます。

漢方を取り入れて若さと健康を保つ
人が生きている以上、体は日々老化していきます。もし老化に対して、あなたにぴったり合った漢方薬を知って、若さと健康美・健全な体を保つ事ができれば最高ですよね。

添加物や糖質過多、運動不足、ストレスなどの問題にさらされている現代社会で、適切に漢方薬を用いれば、それらの悪影響を回避することができます。

漢方薬を継続して取り入れて体質改善し、徐々に漢方薬の助けがなくても、自力で生き生きとした生活が送れるようになれれば素敵だと思いませんか?

私はひとりでも多くの患者さんに、人生を生き生きと楽しんでいただくために、ご自身に合った漢方薬を知って、ぜひ取り入れていただきたいと思います。

https://www.hakkoudou-kanpo.com

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