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コロナ感染した妊婦さんのニュースから考えたい『飲食店と医療の関係』

このマガジンは、福岡市中央区在住の現役看護師が、飲食店昼から飲もう、日替わりおかずと楽しいお酒「博多okatteふじコ」を開業、開業後の記録です。素人の私が、福岡市のグルメタウン“薬院”で店を開業。新しいことにわくわくドキドキ、でも真面目に。そんな記録です。


私は看護師で、飲食店の経営者。

コロナが起きて、経済と医療は相反するものだと痛感することが多い。報道番組を見てもいつも論点は『経済優先か、感染対策優先か』という論争になっている。

飲食店経営は経済に繋がり、
感染の行方は医療に繋がっている。

どちらを優先するのか、
どちらも優先したい、しなければ。
その狭間でずーっと私は揺れ動いてきた。

飲食店が感染の温床の様に言われ
お酒は起爆剤の様に言われ
世間の目が会食を見張っている。
飲食店で感染が増えると言われ、お酒も取り上げられた。
飲食店経営者としては、
『正しく感染対策をして営業していれば、良いと認めて欲しい。会食や飲食の場は生活の質の一部じゃないか。飲食店だけが悪いのか?』と思う。

一方で、

感染者が増えると病院は対応に終われ、
通常体制は変更を強いられ、
スタッフが疲弊し、
ベッドは埋まり、
受け入れ困難が生じてしまう。

そして、起きてしまった。
妊婦さんの受け入れが見つからず、お腹の中に居た赤ちゃんは早産の上周産期医療を受けれずに亡くなってしまった。こんなことは、起きてはいけない。フジテレビの男性アナウンサーが泣きながらこのニュースを読み、泣き崩れる様は、たくさんの人の目に触れただろうが、それを見て何を感じただろうか。

医療体制の構築を今しがた国は進めるらしいが、遅いにも程がある。医療現場も困り果てている。医療体制の構築がされずに今日まで来たからこそ、いまだに“感染者が増えれば医療が逼迫する”のだ。

そして逼迫すれば緊急事態宣言、飲食店を押さえつけないといけなくなってしまう。


看護師としては、
『人が接する』という事が感染拡大に繋がってしまうことは明らかで、お店で客同士が同じ空間を共有することはリスク要因と言える。
 また更に状況が悪化すれば、急病や怪我でも妊婦さんと同じように受け入れ困難が起きてしまうことは容易に予測され、間に合わなかった、という医療災害が起きてしまう。

だから私がお客様にお伝えしているのは、
『今は健康と安全に気をつけて』

当店もまん延防止では営業していたが、医療現場の状況を伺い知り、医療提供体制が不十分になりつつある状況に配慮して休業に切り替えた。

お客さんに何があっては悲しすぎる。
お客さんの健やかな生活を私も守りたい。

相反しているように思うことも、相互作用しながら少しずつ前に進んでいっていると、私は思う。

出口はまだまだ見えないけれど、
自分もお客様も健康であってこその店舗運営。

安全最優先で考えていきたい。


全ては互いに作用し、全ては循環している。

2020年コロナ禍に開業した看護師です。ワクワクが止まりません。Withコロナはまだ続きますが、継続していけますように応援お待ちしております。