LOVE FM「スイッチオン! DAYTIME」2023.1.16 インタビュー出演
サチ:この時間はグッドネスビジネス。今月火曜日は建築家の水谷元さんにお話を伺っています。今日はまたスタジオにお越し頂きました。よろしくお願いしーます!
水谷:はい、よろしくお願いします。
サチ:ハジメさん、ヘアカット。ヘアカットしましたね!
水谷:はい、散髪しました!
サチ:スッキリと!
でも、いつもなんかとてもスタイリッシュでいらっしゃいますけども。
水谷:本当ですか!?ありがとうございます(笑)。
サチ:こだわりはありますか?
水谷:いや…特には(笑)。
サチ:建築家の方は、イメージ的には割とシンプルなスタイルをされている方が多い気がするんですけどね。
水谷:なんとなくですけど、みんながみんなそうではないと思いますけど、できるだけニュートラルにするっていうのは、建築家の方に多いかもしれません。
サチ:なるほど…
お話を聞いている間に私は息を整えているんですけども(笑)。
じゃあ、もう一つだけ。ハジメさんにも、野菜。よかったら好きな野菜とか野菜にまつわる何かひとつを教えていただけたら嬉しいです。
水谷:サチさんのInstagramのストーリーズを見ていて。今日は菜の花を頂いたというお話を伺って。うちの場合は家の前に菜の花が自生するんですよ。それを積んで家で食べます。
サチ:素敵。自分でお料理されて?
水谷:そうです。
サチ:この感じですか?こんな感じで?
(もらった菜の花を見せるサチさん)
今、私が持っているのと比べて頂きましたけども(笑)。
なるほど…じゃぁ美味しく…あの、どうやって食べてます?
水谷:ちょっとアクが出るので下茹でして。それをお浸しにしたりとか、パスタにしたりとか。
サチ:わかりました。
何を言っても答えて頂ける水谷元さんは、福岡の中島に自宅兼事務所、水谷元建築都市設計室を構えていらっしゃいます。事務所をオープンしたのが2011年。小屋から商業施設、オフィス、個人住宅まで基本的にどんなものでも断らないスタンスということで、気軽に相談してくださいって、いつもね、おっしゃって頂いてますけども。あの将来的に宇宙に住むということが実現するようになったら…「ちょっと相談があるんですけど」って言ったら、行きます?
水谷:やりますね。それはやりますね。やります、やります。
サチ:何でも答えてくれるから、何でも聞いちゃっていますけども(笑)。
そんな水谷元さん。今日は建築家になった経緯について伺っていこうかと思います。お願いします。
水谷:はい。あのうちの父が水谷頴介という建築家で都市計画家だったんですけども、そのうちの父の後姿を見てというか、たぶん個人事業主の方とかって、お父さんが八百屋さんだったりとか、何かお仕事をされていたら、子供の頃に最初に触れる社会人としての仕事って、父親とか母親の仕事だと思うんですよ。それと同じように僕も幼少期に最初に知ったのが父の仕事で。それこそ事務所に遊びに行ったりとか、現場に連れてってもらったりとかすると机で、スケッチとか、模型とか、子供ながらに見ると遊んでるようにしか見えなかったっていう。遊んでるのにこれでお金稼いでいるんだなって思うと、僕も建築家になりたいなって思ったのがきっかけでした。
サチ:じゃあ、難しさとか、なんかとてもハードなそのスキルがいるとか、何も考えずに…自然に…その設計図とかを見て?
水谷:最初のきっかけは本当にそうでしたね。
どちらかというと、今の自分の仕事でも、すごく依頼主の方がテンションが上がる瞬間っいうのは模型を見た時なんですよ。紙で描いてあるものよりも「これができるんだ…」と立体物を眺めながら、自分が中に入ったかのように想像されるっていうのが一番テンションが上がる瞬間だと思うんですけど。僕もやっぱり小さい頃は同じように紙に書いてある図面とかよりは、模型が事務所に並んでいるいて、それこそプラモデルの延長のように見えていたので。そこがいちばんテンションが上がる、高揚する瞬間でしたね。
サチ:そうやって慣れ親しんで、遊んでいた時代があって。それを実際に本当にこれを仕事にしていこうとピンときたのは?
水谷:もちろん、小学生の頃に意識はしていて。子供ながらに「僕もなる!」みたいなことは言ってましたけども。実際に意識し始めたのは中学生の頃です。
サチ:それでも、やっぱり早いですね!
水谷:身近だったので。あと、工業高校で建築科があるっていうのを知って。小学校5年生の時に父が他界していたので、あまり先の建築家になるための真っ当なプロセスとか考えてなかったんですよ。普通は進学校に行って、有名大学に行くっていうのが、所謂スター建築家のメインの流れなんですけど。とにかく早く建築の勉強できるっていうの聞いて、そのまま工業高校に進んだんですけど。
サチ:そこでどんな勉強をされたんですか?
水谷:とにかく…1回目の時もちょっと話しましたけど。学校の勉強も自分が目標としているものというか、興味があるものなので、すごく楽しかったですし、自宅にいる時はとにかく父が残した本を端から読んでいくという。そういう作業でした。
サチ:どうやったらハジメさんみたいな建築家になれるんですかねっていう、そういう若い人たちからの質問もあると思うんですけど。そういう時はどういうアンサーをしていますか?
水谷:基本的には先ほどもお話したみたいに、所謂ロールモデルっていうのは、有名建築家が教えているような、研究室をちゃんと構えて教えているような大学に進学するっていうのが、たぶん一番早いと思うんですけど。その時にいちばん最初のきっかけに大事にしてほしいのは、とにかくまず本物の建物に興味を持つ事と、あと建築家もほんとにたくさんいらっしゃるので自分が好きな建築家を見つけること。歌でも好きなアーティストを見つけて真似をするところからがスタートだと思うんですけど、とにかくまずは真似をするっていうのは、どんな仕事でも共通してるのかな…と思います。
サチ:歌で言うとですね。本当に適当にじゃなくて!完コピをすると!スキルが上がるんですけど!ざっと大体の人はコピーしてコピーした気になっているんですけど。建築の場合はどういったことを…?
水谷:たぶん1番いいのは本物の建物…なかなか住宅とかはね、本物を見ることができないんですけど。だいたい雑誌とか作品集とかを通して写真から入るんですよ。今だったら動画とかあったりしますけど、YouTubeに。それで自分が気に入ったものを見つけて、今度はその建築が雑誌でアーカイブされている図面をチェックして、それをトレースをする。図面をトレースするっていうのが1番近道じゃないかなと。自分が気持ちいいと思ったりとか、かっこいいとか、かわいいとか、いいなって思った作品が「なぜ、そう思うのか」という根拠が全部図面に詰まっているので、図面をトレースするっていうのが1番近道じゃないかなと思います。
サチ:ハジメさんはバックグラウンドに建築家というお仕事が身近だったと思うんですけども。まったく真っ新で私位の年齢の人が…私の年齢、知ってます?(笑)。
水谷:まあ、はい、なんとなく(笑)。
サチ:私くらいの年齢の人が一念発起とかで目指されたりする方もいらっしゃたりします?
水谷:実は建築設計事務所っていうのは建築士じゃなくても作れるんですよ。要は建築士を雇って管理建築士になって頂いて事務所を設立することはできるんです。法的に建築士じゃないとできない作業は最終的にちゃんと建築士の方がやらないといけないですけど。まあ、そういう方法もあるかな。実際そういう方もいらっしゃいます。
サチ:なるほど…あの今度相談します(笑)。
さあ、ハジメさんには建築家の視点から福岡のここに注目。ここ面白いよー!っていう、そういうスポットを毎回ピックアップして頂いていますが、今回は?
水谷:今回はですね。シーサイドももちを紹介したいと思うんですけども。そもそも私が家族で能古島に移住するきっかけになったのが、福岡シーサイドももちでして。今日は1月17日で阪神・淡路大震災から28年っていう事ですけど。うちの父が神戸の70年代の新市街地…新しい街。新しい街がどんどんできていた時代なんですけど。その新市街地の計画をうちの父がやっていたんですよ。神戸というのは山と海に挟まれた、海のイメージが強いと思うんですけど。海岸線というか沿岸に綺麗な建物が建ち並んでいる。あの辺りの計画をうちの父がやっていたんですね。その沿岸の新市街地開発の実績を買われて、福岡シーサイドももちの計画が始まった時に呼ばれて、うちの父が抜擢されて、能古島を見つけて、私たちが暮らしている自邸がある。
サチ:へー!じゃあ、お父様が関わられた場所を毎日見ながら…
水谷:だから父は自分が計画してる街が出来上がっていくのを自宅から見ていた。
サチ:そして、今はハジメさんが?
水谷:そうですね。
サチ:その写真を私がインスタグラムで覗いている…あの景色もほんと年々変わってきているでしょうし、そして時間?夜、昼、天気によっても見え方も違うでしょうけど。そういうエピソードがあったんでですね。
水谷:じゃあ、福岡シーサイドももちは何が凄いのかっていうと、まず多分よく言われるは人工海岸。日本ではじめての人工海岸。埋め立てをするにあたって砂浜が無くなってしまったので、それに代わる人工海岸を作っているというのと、あと、うちの父がそれを実現したかったっていうのもあるんですけど、自分が神戸で都市計画をやっていた時に埋め立てした市街地っていうのが、やっぱり砂浜が無くなってしまったという。後は高速道路が海沿いに走ってるんですよ、神戸って。海のイメージがあるけど、市街地と海が高速道路で分断されてるんですよ。その経験があったので、シーサイドももちは高速道路が一部地下に潜りますよね?
サチ:はい、はい、はい。
水谷:あれは高速道路が邪魔にならないように、ちゃんと市街地と海が連続するようにっていうのでシーサイドももちのところだけ地下に入るようになっています。
サチ:こんなの…10分の間に聞けるお話じゃないですよね?(笑)。
水谷:街の話なんでね、規模が大きいんですけど(笑)。
サチ:私、西新に住んでいたこともあったので、埋め立ての頃はすごい覚えているんですけども。改めてまたちょっとシーサイドももちを勉強したくなりました。
水谷:ありがとうございます。
サチ:また次週もいろいろ話を聞いていこうと思いますが。音楽も詳しくていらっしゃるハジメさんには曲もピックアップしてもらってもいます。
水谷:今日はRobert GlasperとLalah HathawayのCherish じゃ…Day
ちょっと今噛みましたね(笑)。
サチ:Cherish じゃ(笑)。
Robert Glasperね、正月の公演が終わったばかりですよね。
サチ:13、14、15、16…行けたらよろしくお願いします!
水谷:これ、どちらかというと、Sadeのオリジナルの方に思い出があって。僕はもうゲームを止めて、音楽を聴いて、ちゃんと勉強するんだと決めて、中学生の時に。その時にMDプレイヤーを買って。まだ当時はMDのオリジナルのアルバムとかがあったんですよ。その時に買ったのが、LOVE DELUXE。
サチ:思い出がありますね。
サチ:また来週も音楽の話、建築の話いろいろ聞いていこうと思うので!よろしくお願いします!ありがとうございました!
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