簿記2級を取って感じたこと

私は4年ほど前に日商簿記2級を取得しました。

受験したきっかけは知り合いの成功者の方に、「簿記は営業に役立つ」とアドバイスいただいたことと、「営業のスキルはどんな企業でも必要である」と何かの書籍で読んだことでした。

取得して4年経ち、これまでの正直な感想は「たいして役に立ってない」ということでした。

※あくまで私にとってです。

そもそも私は経理ではないので、実務の中で簿記の知識を使うことはありません。

さらに起業家でも投資家でもないので、財務状況などを細かく見る機会がありませんでした。

私にとって、少し役に立ったなと思ったのは、取得までのプロセスで学んだノウハウです。

私は簿記2級を準備期間を3ヶ月と決めていたので、効率よく学習する必要がありました。

TOEICに関しての投稿の中でも書きましたが、このときにテキストの覚えたい箇所を破って持ち歩くことや、あえてキリの悪いところで終えて次回以降の学習に入りやすくするなどのテクニックを身につけました。


これはTOEICだけでなく、その後QC検定の2級をとったときにも、役に立ちました。

しかし、簿記の内容自体で何か役に立ったかというと何もわかったわけです。

私の受けた回の簿記2級は合格率25%と普通レベルの難易度で、点数は90点ほどでした。

つまり、簿記2級の合格者の中で、特別理解度が低いことはなかったと思います。

それでも、役に立ったと感じることは4年間ありませんでした。

ところが、です。

最近、知恵者の方に教えていただいて一冊の本を読みました。

この本では、損益計算書や貸借対照表、キャッシュフロー計算書をもとに、
企業がどのような状態になっているか分析をしている本です。

2015年の本ですが、
ソニーの事業のポートフォリオの変化を認識しています。
ソニーが金融事業中心にシフトしていることも述べられています。


最近になってソニーフィナンシャルホールディングスは完全子会社化されることとなりましたが、
本書の読者なら予測できたことでしょう。

その他にも、東芝の粉飾決算の例など、
損益計算書や貸借対照表だけでなく、キャッシュフロー計算書から読み取れる経営状況や企業体質などを細かく解説しています。

経理として中から業務に当たるだけでなく、外から企業を分析することにも簿記の知識を生かせると気づきました。

結局、得た知識をどう使うかということですね。

知識は忘れますし、陳腐化しましたが、それをもとに具体的に行ったことは記憶に残るし、自分だけのものになります。

今後、簿記を受けられる方には、是非とも過去問題集や、参考書に出てくる財務諸表をみて、「この企業やばいなー」とか「この企業は自己資本比率が高くて安心だな」とか考えながら、学習して欲しいと思います。

私はこれから、色々な企業の財務状況に興味を持ち、財務諸表を読み、多くを学べることを期待しています。

使うこともないだろうと思っていた過去に得た知識が役に立つときがきたのは、ラッキーに感じます。

本当はあらかじめ先を考えて学習するのが正しいんでしょうけどね。

Demi Lovato
No matter what you're going through, there's a light at the end of the tunnel.

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