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動物園に行ったら、昔の僕がいた

久しぶりに動物園に行ってきた。鹿児島で動物園といえば平川動物公園になる。開園は1972年ともうすぐ50周年を迎える動物園だ。

もちろん、僕も幼いころから何度も来ていてどこにどんな動物がいるか手に取るようにわかる。ただ、それなりに時が経っているので、有名な動物も変わっている。僕の幼い頃の一番人気はコアラだったが、今はホワイトタイガーのほうが人気があるらしい。

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僕が幼いときはいなかった動物が、子どもたちの世代になっているのは嬉しいがいなくなった動物もいる。ふたこぶラクダをリアルで鹿児島で見ることは出来なくなってしまった。観覧コースの最後辺りに飼育されていたのに残念。

息子はコアラに会うことを楽しみにしていたが、今は改修中て入口ではなく出口から入らなくてはならなかった。しかも、コアラはユーカリの木でぐっすり眠っていた。

改修中の臨時の道を通るとコアラ館の壁に今まできづかなかったイラストを見つけて、家族でテンションがあがってしまった。こういうところも、動物園に行く楽しみの一つになるのでついつい息子と写真を撮ってしまった。


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売店近くの足湯に息子が入りたいとせがむので、妻にまかせて娘を抱いてゾウを見に飼育場の前まで行ってみた。そこには、昔とかわらず大きなゾウがいた。僕の記憶が確かならこの場所で父と写真を撮っている。この場所だけは、ほとんど変わらない30年以上前のままだ。

今、二人の子どもの父親になったが、この場所にくると過去の僕がゾウを指差している。そして、サングラスをかけた父が僕を抱っこしている姿が浮かんでくる。優しい母、泣き虫な弟がいて、家族で何度もきた場所だ。

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「パパ~!」と後ろから聞きなれた声が聞こえてくる。振り返ると、足湯から上がった息子がこちらに走ってくる姿がみえた。転ぶなよと声をだすが、案の定転んでしまったがゾウが気になってるのか、泣かないで僕のところまでやってきた。いつの間にか、息子も成長して強くなっているようだ。少しさびしいと感じてしまう。

最後の動物ふれあい広場が、コロナウィルスの影響で中止になっていたのが残念だったが、次回来たときの楽しみに取っておこうと思い帰路につく。車の後ろで、すぐに眠りにつく子どもをミラーごしに目をやり妻とアイコンタクトを取って口元を緩ませたのだった。

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