見出し画像

『(500)日のサマー』を観て

先日Twitterで『(500)日のサマー』という映画を知った。
最近の映画かと思ったら公開から10年が経ってるらしい。
そんな古い映画なのになんで注目されているんだろ?
いろいろ調べてみると、この映画は今でも2人の関係と映画の結末について様々な恋愛観を持つ人々からの意見が飛び交っているらしい。
どういうこと?そう思ったら急に興味が湧いたので観てみることにした。
ちなみにネタバレはないのでご安心を。

画像2

Netflixにはこの映画がなかったのでYouTubeの有料視聴(レンタル300円)で見ることにした。
はじまるやいなや他の映画にはない独自の世界感とストーリー進行に引き込まれた。
映画の冒頭で「これは単なる恋愛映画ではない」とナレーションがでる。
まさにそのとおりな映画だった。
そして物語が進むにつれ、感想や意見が割れる理由がなんとなくわかる気がした。

最初は男性主人公のトムを見て同情した。まるで自分を見ているような感じだった。
たぶん世間の男性はこの映画のトムを見て「これ俺そっくりだな」って思うのではないだろうか。
そして主人公の女性 サマーをみて「この女、ぶっ飛んでるな」って思うと思う。
(サマー役のズーイ・デシャネルはほんと綺麗で素敵だけど)

画像3

ところが物語が進んでいくにつれて、実はトムよりもサマーの方が男女の真実をわかっているんじゃないかと思うようになった。
実はトムが間違っている、というか子供なんじゃないかと。
「なるほど自分が恋愛でいつもダメになる理由はここに隠されているのかもしれない」と無意識のうちに身を乗り出して観ていた。
後半はなるべく固定観念にとらわれないように、客観的に物語そのものを追いながら観ていた。

スクリーンショット 2020-01-16 20.25.30

最後の最後までなんか不思議な感じだったけど、見終わったあとに妙に納得できる映画だった。
やはりサマーとの500日はトムに必要だったんだなと。
そして自分もこの映画を観てよかったなと思えた。
最後のシーンがね。よかった。
ほらな、だよね。わかるよーーーーって(笑)

この映画、ビッチな女に振り回される男の恋愛映画だと思うひとが多いらしい。
実際、そういう感想をたくさん目にした。
でも自分が感じたことは全然違った。サマーさまさまだった。
公開された10年前に観ていたら「このビッチ女、可愛いけどムカつくな」って思ったかもしれない。自分も少しは成長したのかな。

画像5

この映画レンタルで借りたんですが、結局YouTubeムービー1,500円で購入してしまいました。たぶん見れば見るほど深い映画だと思う。
面白かった。
ここから下は実際に観てからのほうがいいかもしれないです。

画像6

この映画の感想でトムが可哀想!サマーひどい!という批評が多いことをうけて、2年前にトムを演じたジョセフ・ゴードン・レヴィット本人が以下のツイートをした。

スクリーンショット 2020-01-16 20.37.45

「もう一度見てよ。ほとんどトムのせいだから。彼はプロジェクティング(※)だ。聞く耳を持たないし、ワガママだし。最後に成長してくれてよかったよ」
※プロジェクティング(Projecting):自分の悪い部分を相手がそうであるように見せたり、自分のネガティブな感情を相手に押しつけて自分を哀れに見せること

だよね!って思った。
この映画は草食系の男がひとりの女性と出会い四苦八苦しながら大人の男へ成長する部分に気付くと面白さが増すと思う。

『(500)日のサマー』は自分の好きな映画トップ10に入りました。
主演のふたりも見事にハマってた。
ファッションも素敵な映画だった。

ではでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?