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服の設計士hagyの「服の見どころ・腕の見せどころ」vol.22~「パタンナー」って何してるの?chap1~

「東京…外…ただのサウナ…」
連日の猛暑でみんなおかしくなってないですか??w
まさに『Every sweat is a waterfall 』by coldplay

なんのこっちゃ!って入りになりましたがみなさんいかがお過ごしでしょうか

今回はちょっと趣向が変わりまして…

↑コレについて書こうかと、つまり

パタンナーって何してんの??

です

なにげなくツイートしたら意外に反響があってびっくりしました
なので、ちょっと自分なりにまとめてみました

パタンナーとは型紙(パターン)を作成する人

この言葉に尽きるのですが、そんなもん知ってるわ!ビシッ
ってことで少し具体的に説明します

パタンナーの仕事はズバリこんな感じになります↓
(企業によって違いはありますが、われわれパタンナーがパタンナーの仕事ってイメージした時だいたいこうだと思います)

それぞれ説明していきます

【企画】
まず企画でデザインが決められ、それと合わせてサイズ感・生地・付属品などが決められて、パタンナーに渡されます
ここでサイズ感は、着丈・肩幅・バスト・ウエスト・裾幅・袖丈・袖口など各項目の具体的な数字がすでに決められている場合と、ザックリしたサイズ感だけ聞いてパタンナーが具体的な数字を決める場合と、ケースバイケースです

↑コレはデザイン画というかハンガーイラストと呼ばれる絵型です
デザイナーが作る場合と、デザイナーはイラストもしくはイメージ写真wだけ渡してパタンナーがハンガーイラストを作る場合があります
(ちなみにコレは私が作りました。ドヤッ)

【企画〜1stパターン】
ここからパタンナーの仕事になりますが、最初にして一番大事な部分になります!

《1stパターンの作成》…いきなりパタンナーの仕事の核心ですw

↑こんな感じでデザインを見ながらパターンを製図します
この後、各パーツごとに縫い代を付けコメントを書き込みます(コメントは書き込まない企業もあります)

↑こんな感じで仕上げて縫製工場に送ります

ちなみにパターンの作り方は色々あります

 *CADで作成…パソコンの製図ソフトを使用して作成。ほとんどの企業がこのやり方で作成していますね。↑の図もCADで作成しています。正直、CADを使えないパタンナーは飯食っていけません!キリッ

 *手びき…その名のとおり、紙にシャーペンと定規でひいていくやり方です。ほとんどの企業がCADですが、ごく稀に手でひいている企業があります(ファ〜フォ〜さんは確か手びきですよね??)。ぶっちゃけ手びきだとCADで作るより倍以上時間がかかってしまうのでキツイものがあります…良い点も多少ありますが…

 *ドレーピング…ボディに直接布を当て切って針で留めつけて即席の服を作って、それをバラして、その形を紙に書き写したり、スキャンしてCADに取り込むやり方です。ちょっとこれは言葉で説明するのが難しいのでググってもらったほうが早いと思います…(汗)。これも時間はかかるのですが、初めから布を使い立体で作っていくので感覚的に作れます。但し、ドレーピングにはそれだけでかなりの技術が必要です。ちなみにドレーピングで作る企業も少ないです。メンズはほぼ皆無じゃないでしょうか?レディスでたまにありますね。

ざっと以上の3つくらいですね。さらに製図方法で囲み製図・原型製図などあるんですが今回は割愛で……(さすがに長くなりすぎます…汗)

《指示書作成》…↓こんな感じのシートを作成します。当然ですが、フォーマットは企業により異なります。これを生産・企画・工場に渡します。

表地・裏地を使用するパーツの指示、芯地の品番を選んで貼るパーツの指示、パイピング箇所の指示、発注するファスナーの長さの指示、などなど色々なことを指示します
芯地はパタンナーが表地を見て最適なものを選びます。実は芯地で仕上がりがけっこう変わるので重要な作業になります
あと、余談ですが、ファスナーの長さを間違えて指示して、そのまま生産の人が発注してしまったら悲劇が起こりますw

《トワル作成》…安い布を使って仮の服を作ります。これも企業によっては作らなかったり、縫製の人がトワルを作ってくれる企業もあります。ざっくり言うとこだわって服作りしている企業は作りますね(って言ったら怒られますかね…汗)
パターンをざっくり作ってトワルを作り、検討した修正を加えてパターンを仕上げます

↑こんな感じで作ってデザイナーと検討します
サイズ感や雰囲気を服で見て修正を加えていきます
これで完成品の方向性がほぼ決まるので重要な仕事です

ふぅ〜っとつらつらと書いてきましたが、まだ先が長いので一旦区切らせてもらいます(汗)

画像はPDFとかで貼れば良いんですが、ちょっと出来ない環境にあるので、見辛いものがあって非常に申し訳ないです…
そんな中、最後までご覧いただきありがとうございました!
つづきはなるべく早くアップします



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